orangeitems’s diary

クラウドで働くインフラエンジニアの日々の感想です(ほぼ毎日更新)。

いいことば「新技術の導入こそIT部門の使命」

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ITに携わる人間として

シンプルな記事ですが、とてもいい言葉だと思ったので取り上げます。IT部門がどうあるか、という記事です。

 

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 私は入社以来ずっと情報システム部一筋で歩んできた。その間、一貫して新しい技術の利活用に挑んできた。いま最も注力しているのがIoT(インターネット・オブ・シングズ)分野だ。IoT分野で出遅れたら企業存亡の危機だという思いで手を打ってきた。

 

考察

現場にずっといると、どこかで、「もうこれだけで来ているから十分じゃないか」「新しい技術と言ったって、手を出したらケガをする」「たくさんの新技術と言われるものが出ては消えている」と言って、尻込みするようになります。

なります、と言い切るのはごくごく自然な現象だからです。成功体験を積んでいる組織ほど、現状を打破するのが厳しくなります。今うまくいっているのですから。変えたらもしかすると自分の立ち位置ですら脅かされるかもしれません。

業務部門は特にそうなりがちで、売上や利益が安定していると凝り固まってしまいます。その組織の中で飲み会や親睦会などを重ね、人情が絡むと特にどうしようもなくなります。組織に混乱を及ぼさないよう、いわゆる「空気を読む」運用が浸透してしまいます。その結果変化ができない部署が出来上がってしまい、「昭和の会社」が出来上がってしまうと認識しています。

関連する話で、みずほ銀行の事例がとても興味深かったのですが、

 

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新システムの「MINORI」は完全な新規開発だ。旧みずほ銀行(BK)の旧勘定系である「STEPS」や旧みずほコーポレート銀行(CB)の「C-base」、みずほ信託銀行(TB)の「BEST」からはコードを一切引き継いでいない。

 ユーザー部門による要件定義もやり直した。その際は旧システムの要件や現状の業務フローを踏襲する「AS IS(アズイズ)」の要件定義を全面的に禁じた。「過去の苦い経験から、要件定義においてユーザー部門が『今のままで良い』『アズイズでよろしく頼む』との態度をとるのが最悪だと学んだからだ」。2009年以来、みずほフィナンシャルグループ(FG)の最高情報責任者(CIO)を10年間務めた安部大作副会長執行役員はそう振り返る。 

 

内容をよく読むとわかるのですが、要件定義時に、ユーザー部門に一切過去の業務を引き継ぐことをさせなかったそうです。業務改革にここまで大ナタを振るわないといけないのが「スパルタ」と表現する全てです。しかしこれこそIT部門のあるべき姿なのだという思いを深くします。

ですから、もしITの仕事をしていて、旧来の技術に凝り固まっていると感じたらそれは確実に誤りなのだと思います。自己否定しなければいけない。新しい技術に敏感になりまずは先駆けて一番先に手を動かし、本当に役に立つものかを身を持って経験しなければいけない役割だと思います。業務部門と一緒になって、クラウドはダメ、IoTはダメ、5Gは懐疑的、なんて姿勢でいるようではIT技術者失格なのではないかと思いました。

 

立ち止まってはいけない

IT技術者と一言で言ってもいろんなレイヤーの専門があり、それぞれ熟練者が育っています。熟練者であればあるほど、今持っている技術を大切にするがあまり、新しい分野を学習しなくなることはあり得る話かと思います。

この姿勢こそ危険であり、自分自身が賞味期限となるのは立ち止まった時なんだと思います。新しい技術を試しているときには、周りからは奇異の視線を受けがちなのですが、ぜひ「空気を読まない」でどんどん新しい分野を学習していくべきと思います。IT部門が、IT技術者が空気を読んだらおしまいです。