orangeitems’s diary

クラウドで働くインフラエンジニアの日々の感想です(ほぼ毎日更新)。



IT業界は人月商売 それならそれで我が道を行く

f:id:orangeitems:20190526094954j:plain

 

パソコンを知らない新人たち

今でもパソコン経験がなくIT業界に来るというのはあるんですね。

 

otonanswer.jp

以前、「IT業界の新人には、パソコンに触れたことのない人もいる」という趣旨のSNS投稿が話題になりました。「うそでしょ」「信じられない」といったコメントが多く寄せられ、衝撃を受けた人の多さがうかがえました。しかし、パソコンができないのにIT業界に来る若者は、実際にいます。なぜ、そのような人がいるのでしょうか。そして、パソコンができないのにIT業界に入った人はその後、どのような道を歩むのでしょうか。業界の実情をご紹介します。

 

考察

20年前はいたよ!という記事は以前書かせていただきました。

 

www.orangeitems.com

 

ただ薬品会社には薬学科卒業の人が行くし、化学会社には化学科卒業の人が行くけど、IT業界はあまねくいろんな人が行くよなあという違和感はごもっともだと思います。本来ならIT科とか情報科からしかとらないキャリアパスとなっても自然なんですけども。

人月商売だから、と言う面は確かに否めないと思います。というより今でもまだそんな状況なんだなあと。私は人月商売からもう数年離れていますし近づかないようにしていますので発見でした。

また、実際の業界の中身を踏まえると、職種によってはITスキルそのものより、ビジネスロジック、つまり顧客がどのような仕事をしているか(業務知識)を深く求められます。それをWordやExcelに書き起こす。いわゆる要件定義の部分ですが基本的にここはシステム化するだけあって非生産的なロジックになっています。いわゆるカオスをどのように顧客から引出し整理し、システム化するか。ここにはパソコンではなく、コミュニケーションスキルや経営スキル、法務知識、プロジェクトマネジメント、いろんな要素が絡んできますので、大学で教えきれる量ではないと思います。IT業界が今いろんな業界に侵食してデジタルトランスフォーメーションを行い、様々な新業種が生まれているのはこの影響だと考えています。

一方で私のようなインフラエンジニアは経験やハードウェア・ソフトウェアへの興味が不可欠です。ここにはなかなか「パソコンも知らない新人」はフィットしないのかなと思います。職域があいまいだった昔はそれでも人月商売よろしく多様性を持った(皮肉)人がいっぱいいましたけれども。これだけパソコンが手に入りやすい価格になり、インターネットもお安くなり、情報もインターネットから無料に近い値段でたくさん吸収できるようになった状況で、パソコンも知らずによく入ってこれたなあ!なんていうことになると思います。せめて専門外から入るんだったら基本情報処理試験なり、知識つけておけば効率もいいし本人も仕事が楽しいだろうに・・なんて。

 

ということで、今でもいろんなバックグランドを持つ学生をIT業界は引き入れているわけですが、依然として人月商売が続いているのはチャンスでもあります。

ITリテラシーの高い顧客、つまり元SIerの社員を受け入れて情報システム部を内製している会社はもとから付き合っても大した仕事を頂けません。だって自分たちでできるんですから。アウトソースしようものなら社内から「あそこの人たちは自分たちは仕事しないで他の会社に丸投げしていて、給料泥棒だな」みたいな風評から逃れられないようになっています。一方でIT関連は全てアウトソースすると決めているような企業こそ、メイン顧客となります。情報システム部門は一人か二人、みたいな企業はたくさんあるものです。

そういった顧客は、まだ人月商売が中心だと思っている方も多いです。で、SIerがそれに追随してその人数をそろえる、なんてことをやるので有象無象の人を雇い入れる商売が成り立っているということですよね。

私が最近思っているのは、100人かかりますよ~って言っておいて、実は数人でできるなんてことを実現したら、ものすごい利益率になるんじゃないかと言うことです。

最近はRPAだAIだと騒がれておりますが、特にシステム屋自身のオフィスが洗練されていないケースもよくあるんじゃないかと思います。他社にシステムを売っている割には、相変わらず手書きがあったりワードファイルやエクセルファイルが氾濫していたり。

人月商売が成り立っているということは、大体の予算感を人月商売から逆算しつつ、実は一人でやっちまうなんてことをやると、とても儲かるビジネスになることを知っています。

今RPAにとても興味があるのはこの点の強化で、見積金額を高く表現して、少人数でやりきってしまうことが可能になりつつあるのではないかという仮説を持っています。RPAがなくてもいろいろ自動化できてきたので、最後の一仕上げがRPAとなりそうな気がしています。どうしても、人手がかかる部分は残りますから。

 

IT業界でも定型的な業務は駆逐される

したがって、私の半径10メートル以内では、新しいメンバーを入れるつもりは今のところありません。とは言え仕事の量が今の人数でこなせないのなら増やすかもしれませんが、その場合は定型的な業務をやらせるためではなく、自動化を含めたビジネス全体を学ばせるつもりで長期的な目線での参加となると思います。

定型的な業務については初めから、RPAやバッチプログラムなどで自動化をすることを念頭に置いています。そういう意味では、他の現場も定型的で創造性のない仕事も徐々に自動化されていくと思います。

こんな流れの中で、人月商売を多くの競合が一日でも長く続けてくれることを願います。競争相手が「人材不足」の中で疲弊しているのを見ながら、思索は続きます。