orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

「東京五輪 富士通が社員ボランティア集め気勢」の記事の解釈

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東京五輪とボランティアと富士通

東京オリンピックとボランティアの関係が話題となっている中、下記の記事が話題となっています。

 

www.iza.ne.jp

開幕まで2年を切った東京五輪・パラリンピックへ向け機運を高めようと、富士通は7日、大会ボランティアとして参加予定の社員324人を集めてキックオフイベントを開いた。

 大会ボランティア約8万人の募集は今月中旬始まる。同社は大会に協賛するゴールドパートナーでもあり、語学力などなどを生かしたボランティア活動を社員に呼びかけ、手を挙げた約2千人から選抜した。

 

この記事に対して、こんな疑問が寄せられています。

東京五輪 富士通が社員ボランティア集め気勢(産経新聞) - Yahoo!ニュース

「選抜した」って書いてあるんだけど。このボランティアは個人の意思ではなく会社としての派遣なの?選抜されなかった人は会社が許可しなかったという体?なんかいろいろ良くわからないので誰か解説して

2018/09/07 21:56

b.hatena.ne.jp

 

確かにボランティアなのであれば無給なのであり、無給なら会社は社員に対して選抜する権利などないだろうと思いますよね。調べました。

 

富士通の「積立休暇」という制度

富士通には、積立休暇という制度があり、この運用を見ると以下の記載があります。

 

japan.zdnet.com

 次に、積立貯金ならぬ「積立休暇」について説明しましょう。これは、通常の年次にもらえる有給休暇以外に取得できる有給の休暇で、積み立てておいて、いざという時にまとめて取得できるというものです。その仕組みは以下のとおりです。

毎年5日ずつ最長20日まで蓄えておいて、まとめて使うことができる。通常の有給休暇は1年のみの繰り越しだが、積立休暇は最長20日という枠であれば毎年繰り越せる

本人の病気や入院、子どもの看護、家族の介護、ボランティア参加、不妊治療の際に利用できる

 

なお本記事は2009年に作成されたもので、最近も存在するか裏を取りました。

www.fujitsu.com

【ボランティア活動支援制度】

社員のボランティア活動を支援するため、以下の制度を設けています。
青年海外協力隊/シニア海外ボランティア参加のための休職制度:最高3年間
積立休暇:年5日支給とし、最高20日まで積立可(ボランティアを含む特定の目的に利用)

 

ということで、ほぼ間違いなく、これはボランティア限定の有給休暇と同じ意味であり、かつ誰でも認めるわけではなく会社が関与して最適化したということになると思います。社内調整だけではなく自治体とも話し、必要なスキルを洗い出したのだと思われます。

 

まとめ

この活動は、富士通が社会貢献として行うボランティア活動そのものです。該当する社員は有給なので個人からみればボランティアとは呼べないと思います。あくまでも法人としての社会貢献と呼ぶべきであると思います。法人のビジョンに賛同する社員がいるという意味で間接的なボランティア活動になるのではと思います。

本当に無給で個人的に参加する方達とは、区別するべきではないかとは思います。どちらが尊いかという問題というより、参加条件が違いすぎると思います。

 

 

東京オリンピックのボランティアになりたい人が読む本 (3大会のボランティアを経験したオリンピック中毒者が教える)