orangeitems’s diary

クラウドではたらくエンジニアの日々の感想です。

信頼は、正確性と反応速度の掛け算で向上する

f:id:orangeitems:20180808115353j:plain

 

信頼が全てを決める

ビジネスの世界に限らず、信頼が全てを決めると言っても過言ではないと思います。

例えばクレジットカードの「credit」は信頼という意味であり信頼カードです。信頼があるので立て替えてくれるわけで、信頼が大きければ立て替えられる限度額も増えていきます。

商品やサービスに対する信頼度をブランドと呼びます。ブランド力が高ければ、あまり仕様を確認せず値段を吟味せず商品を買ってくれます。同じ仕様であっても競合他社を選ばずに、継続的に購入してくれます。ブランドを傷つけるような不祥事を起こすと、信頼が低下しブランド力も毀損します。

家族という単位においても信頼関係というのは幸福度に寄与するのは間違いありません。自治会でもPTAでも消防団でも同様でしょう。

ITにおける運用サービスも同様で、顧客から信頼されるかどうかは非常に大きなファクターです。顧客サイドからすれば信頼のおけるベンダーと付き合えることは非常にハッピーなことで、運用担当者は顧客の信頼を勝ち取った場合、むしろどちらがお客様だかわからないほど丁寧に応対されます。システムの利用期間やビジネスの状況によって、どんなに信頼を勝ち取っていても契約終了となることはあるにしろ、現場レベルでは信頼が全てであると感じます。

 

どうすれば信頼は向上するか

これだけ大事な信頼ですが誰もが向上させたいと思うはずです。残念ながらすべてはそうなっていないと思います。どうすれば向上するか。私は一つの法則があると思っています。

信頼=正確性×反応速度

これを頭に入れて行動すると効率的に信頼を向上させることができるのではないかと思っています。

具体的に例を挙げます。顧客からメールが届いたとします。11:29AMに着信したとします。さて、この返信をするタイミングが反応速度です。30秒で返したとします。中身は平凡だったとします。それでも、30秒で返すのは異常なくらい速いです。そうすると、顧客から総じてこう記載されています。

「素早いご返信誠にありがとうございます。」

これは形式だけと思うかもしれないですが、実はかなり相手の心に響きます。返信には1日かかると思っていたら、30秒で済んだ。これは内容が平凡であっても違うメッセージがインプットされています。担当者は自分のことを最優先に処理してくれている、という安心感なのかもしれません。他愛無い質問かもしれませんが反応速度のなせる技だと思います。

一方で、中身が正確ではない回答を返すとどうでしょう。これは信頼を下げますが、反応速度が速いうちは訂正すればまだ取り戻せます。正確ではない回答が何度も何度も続くと、それは反応速度が遅いことと意味は変わりません。したがって、速く返す分には誤りが含まれていても取り戻しはきくけれども、あんまり間違っていると信頼を損ねる。これは違和感はないでしょう。

では、中身は正確だけれども、返信が5日後だったとしましょう。これは信頼度を上げません。1日で帰ってくると思ったら5日で帰ってきた。これはむしろ信頼度を下げます。どんなに正確でもダメですし、むしろ間違っていたら、「何で時間がかかったのにこの対応なんだよ」ということになります。

 

障害報告の場ではこの法則通りになる

企業は、企業のシステム障害が顧客や社会に損害を与えた場合、障害報告をすることで理解を得ようとします。その場合すぐに第一報を出せるかが反応速度です。この時点で真相が究明されている必要はありません。そして最終報告書のタイミングで正しい原因究明と再発防止策が策定されれば、むしろ信頼度が上がります。

その内容が実行される再発すれば、信頼はガタ落ちになるのですが、少なくとも正確性と反応速度の二軸で信頼が大きく変動してしまうのは間違いなさそうです。

 

普段の仕事において

さて、自分の仕事に当てはめてみます。

とりあえずお客様からのメール連絡は迅速に返すことが大事です。そこで正確性を持たせるためには、「調べます」ではなくすぐに回答できることが必要です。したがって普段から勉強することが大事ですし、むしろお客様から質問されるような事象は先に自分が気が付いてお知らせするぐらいの気構えが重要だと思います。

正確な反応を爆速に返し続けたときに、返された人の反応を実際に見てほしいです。どれだけ信頼されるか。途方もなく信頼されることを私は何度も経験しています。

これをやろうとすると、極力メールの本数を減らさなければいけません。受信トレイにメールマガジンなどが入ってきたらノイズにしかなりません。極力メールソフトのフィルタリングを使ってノイズを排除していきます。社内にチャットツールがあれば、社内はチャットだけにしてメールは使わない文化を作ることが重要です。

まとめるとこれだけのことですが、正確性の基盤としてまずは勉強することが必要ですし、すぐに反応できるようあらゆる変化に敏感である必要がありますし、それを妨げる要素は徹底して排除していくことが大事です。

これを誰でもできているかというと、そうは思いません。メールが整理できておらず未読が大量にある人もいます。チャットですむようなことをメールする人もいます。なぜかチャットやメールで呼びかけても反応が遅い人がいます。電話しても取らないし折り返しも遅い人もいます。反応が遅い、というだけでどれだけ信用を毀損しているか。これはもったいないと思います。なぜかというと反応速度は努力次第でかなり改善できるからです。勉強や経験は時間がかかります。

もちろん、別の仕事をしていたり、有休を取っていたり、体調が悪かったり、夜間だったりといろいろな要素が絡んできますが、そのような時こそ素早く出ると、相手が感動しますので利用しない手はないと思います(限度はありますが)。

このように、もし自分の周りの信頼度を上げていきたいと思うのであれば、ぜひ反応速度をまず向上させることを心がけたらいかがでしょうか。

なお、並行して正しく反応するための知識や経験を地道に広げていくことが重要ですね。「お前は返事ばかりはいいけど内容が伴わないな」と言われないためにも。

 

信頼学の教室 (講談社現代新書)