orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

IT業界で今から新卒入社するなら気をつけたいいくつかのポイント

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私の新人時代の思い出 About 20 year ago in IT.

大学で文系の学部を卒業してから20年強。IT業界でずっと生活していると思うのは技術の変わりようです。私のはじめの職場の仕事はVisual C++をWindows 3.1という組み合わせでした。オブジェクト指向、もはやそれがオブジェクト指向かどうかと考える間も無く、クラスになってオブジェクトになってメソッドとプロパティがありますもんね。私が新人だった頃は、アセンブラおじさんがいて、今の流行りは簡単でいいなあと言われたものです。今やC++おじさんというより、そこを飛び越えてJavaおじさんなのかもしれませんね。FortranとかCOBOLとかも普通にあった時代です。今も少しは残っているのかもしれません。

今や、フレームワークの時代になっていて、スクラッチからいきなり作るんではなくWordpress+mariadbとか入れて、PHPとライブラリでオープンソースのパッケージをカスタマイズするとか。Ruby on RailsとかCakePHPとかのフレームワークもよく聞きます。そこにDockerとかKubernetesとか出てきて、クラウドも使うし。すごい時代。

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今日から4月

新人が各企業に入ってくる時期ですね。IT業界に今入ると、各社新人研修でまずは社会人の基礎研修をやって、そこから技術的な研修に入るんでしょうね。いきなりOJT(on job training)で配属!、みたいなところもあるかもしれません。いろいろでしょうが、何しろどんな仕事をやることになるのか緊張されていると思います。IT業界も、営業から要件定義や設計を行うシステムエンジニア、プログラマー、テスター、運用担当やらインフラエンジニアやらいろいろな役割があり、想像もつかないと思います。

はてなの記事を見ていると、何やらワーキングプアとか過重労働とかいろいろなブラックな場面が表現されていて不安になった方もいらっしゃるでしょう。私が知っているこれまでの20年とこれからの20年が同じかどうかはわかりませんし、全部の職場をみているわけではないので正確なことを言えませんが、もし今からIT業界で新人を始めるならどういうルートを辿るかなあ、と思ってポイントを書いて見たいと思います。

ちょっと前段が長くてすいません。むしろ、何を書きたいのかを書きながら整理していた感じなので・・。

 

今から新卒入社するならここを気をつける

新人研修の時間は精一杯やる。これは当たり前か。

同期は学生のノリが残るのでしばらくはサークルみたいになるが、どうせ散り散りになるのでコミュニティに深入りしない。これは私が客先常駐のドナドナSEが長かったらか思うことです(笑)。会社の状況で違うと思いますが、あんまりこの20年人が当てになったことがないかなあ。LINEグループとか参加しないに限る。一人も知り合いはいません。転職したのもありますが。

準公式の飲み会などは積極的に参加する。例の忘年会とか新年会とかいうやつです。特にIT業界の男性は細かい人が多いので(個人的見解)、欠席すると逆に面倒というのはあります。ただ逆に出席しといただけで、点数が上がることがあります。あと勉強になる話が聞けることがたまーーにあります。こういう行事に出席するかしないかの積み重ねで、えらくなったりなれなかったりするので、仕事だと思って出といた方がいいかなあ。

どうでもいい仕事ほど本気出して100倍速くこなす。はじめのうちは、何が技術力だと思うほどつまんない仕事を振られます。100%振られます。そこで行き詰まって業界を離れていく人もたくさん見てきました。私は逆に、こういう仕事をどんどん請け負って自分の仕事量をどんどん増やしていきました。そうすると上司が仕事が無くなって上司は別の現場に飛んで、私がリーダーになってつまんない仕事は次に入ってきた人に振り分けました。新人から3年ぐらいは、つまらない仕事に遭遇する確率が非常に高いのですが、スタンダートなアウトプット量では定着してしまう可能性があるので、無駄に質も量も上げて周りにアピールしてました。イヤな上司がいてこの作戦で現場を追い出したこともあったようななかったような。「いなくても大丈夫です!」みたいな。

基本情報処理技術者試験は早めに取っておく。どうも、ことあるごとにブログで書いています。

基本情報処理技術者試験は最高の資格だと思う理由 - orangeitems’s diary

ここを見ていただければ早いですね。基礎身につけないで応用にいきなり行くと、30代以降で困ることになると思います。特に情報系でないところから挑戦する場合は大切です。

未経験だからできないと言わないくせをつける。どう言えばいいか。こういう条件ならできる、という風に言い換えることです。なんでもできる、というのは損をすることが多いです。長いことやって思うのは、見積もりする力こそ、技術力だということです。仕事を受ける時に、どれぐらいの工数でできるかを見通し、かつその仕事が市場でどれくらいの価値があるかを見通し、そしてお客様がOKを出すぎりぎりの数字を見通し、そして金額を提示する。これが見積もりです。見積もるためには、できることを前提に考えなければいけません。できないのではなく、どうすればできるか。この発想を新人の時からしているか、何もしないで仕事が降ってくるのを待っているか、これで人生が変わってくると思います。一定の仕事や技術を身につけると、その枠から出ようとしないで、それ以外はできないと主張するような人も残念ながら存在していて、そうなるとガクッと成長しなくなると思います。年齢を重ねたらいろいろと事情は出てくると思うものの、私はそういう人には近づかないように心がけています。

二十代の苦労は買ってでもやった方がいい。もはや、おじさん通り越しておじいちゃんみたいなこと言ってますが(笑)、ITは基本的にデスクワークなので体力が年々落ちます。プライベートで体力づくりした方がいいかもしれませんが、仕事がハードな現場だとそこまで気力が持たないかもしれません。とりあえず二十代であれば黙ってても体力があるので、どんどん仕事したり勉強したりした方がいいと思います。そしたら年齢を重ねたらどんどん楽になります。なぜかというと、技術力がつけば、ある程度新しい技術が出てきても即座に対応できるからです。今の時代でも、量子コンピュータのような未知の技術がいきなり出てくる可能性はあるとしても、今の技術者がそれを扱うのですからいきなり誰もわからないということにはなりません。そうなるためには、基礎的なことをみっちり二十代でやっとくと、後々楽になるのは間違いない、と思います。

法律のこと、経済のことは知っておいた方がいい。これはすごく思いますね。自分は搾取されているのではないかという不公平感を持つ前に、社会のルールと状況を学んでおき、客観的に自分を見つめられるほうが得だと思います。技術力だけどんどん磨いて、法律や経済には一切興味を示さない人もいますが、日本のIT業界では「駒」というか「商品」というか、軽く見られがちな気がします。経営層・管理職層にです。そういう人たちに相対して意見を言うためには、法律・経済のことは必須だと思います。たまに法律をはみ出してビジネスするような人で、協力を持ちかけてくる人もいますので身を守る意味でも是非。

戦略のない転職をしないようにする。いろんな会社があるし、いろんな人生があるので言い切りはできません。ただ、業務経歴書全体を過去から未来へ読み進めたときに、戦略が感じられるか感じられないかというのは大事じゃないかなあと思います。しなければいい転職はしない方がいいと思います。業種がバラバラだったり、期間が短かったりすると、どうしたんだろうと思ってしまいます。ただ、それぞれで哲学であったり動機であったりが明確であれば、逆にアピールにもなりますし。これこそ戦略的にキャリアデザインする、ということになるかと思います。

 

まとめ

超個人的な記事でした。なかなか私が新人に直接手取り足取り教えるようなこともほぼないので、記事に起こして、誰かの役に立てればと思いました。本当に個人的な感想ですが、どんな業界でも、うまく行く人は天国だしうまく行かない人は地獄だと感じると思います。ぜひ、やるからには成功していただきたく。会社にいる間は会社の仕事に全力。オフの時間には基本情報処理の試験など基礎作り。基礎ができたら得意分野を本などで学習。最終的には読む本が無くなって、インターネットの記事でタダで勉強できるようになる・・というイメージです。10年くらいやるとそこまで行けると思います。

さあ4月、私も気分一新でがんばります!。