orangeitems’s diary

クラウドで働くインフラエンジニアの日々の感想です(ほぼ毎日更新)。

IT業界と流行とミルフィーユ

f:id:orangeitems:20200922074058j:plain

 

新しいことを勉強することに、経験とともに100%の情熱を注ぎ込むことをしなくなる原因がこれ。

 

 

ざっくり言えば、3年経ったら技術なんてガラリと変わっているのです。

マスターしたと思ったら、次の技術が平気で出てくる業界です。

厭世観が強くなると、勉強してもムダじゃん、となるわけですが、多分そこまで行くとこの業界やめよう、となると思います。

永遠に携わるプロジェクトなどなくて、次の仕事、次の仕事、とやっているうちに、その仕事の内容がトレンドに引っ張られていく、という印象です。

10回仕事を請けるとして、そのうち1つが新テーマ、みたいな感じで侵食が始まります。その新テーマを断ることはできる。だって10分の1ですからやらなくても問題ありませんし、その次の依頼は多分、新テーマではありません。

でも私は、もしそんな新テーマが来たら、積極的に請けることにしています。勉強の機会として。多分儲けは少ないのはわかっています。困難に遭遇する可能性が高いですし、想定外の苦労もすることが必須です。でも、新テーマを仕事でできるのはチャンスだし、もし乗り越えた時に、新テーマが社会的にヒットした場合は、先駆者になれる。

時間軸をもっと長く見ると、技術はゆっくり様変わりしていきますが、階層構造になっています。昔の技術は無くなるのではなく、新しい技術を下支えしていることが多いです。

例えば、Kubernetesは仮想OSの世界を駆逐するように見られていますが、結局はKubernetesのマスターノードやメンバーノードも、仮想サーバーで動いています。

仮想サーバーは物理サーバーで動いています。

必要な機能は半自動化されて利用者に隠しているだけで、無くなってはいません。

新しい技術を一皮向けば、一世代前の技術が隠れている。

だから、新しい技術を征服しようとすると、古い技術の知識も必要になってきます。

その古い技術も、さらに古い技術から成り立っている。

木の年輪のように、ミルフィーユのようにITの技術は成り立っています。

この二十年くらいでITの世界もかなり様変わりしたものの、古い技術を新しい技術が置き換えた、というよりは、古い技術の上に新しい技術が積み重なっている感じで、この業界を捉えないと、とんだ誤解をしてしまうと思われます。

もうオンプレは終わっただの、ノーコードやローコードでプログラミング不要だの、無茶な話をたまに聞くのですが、今回お話したロジックを全く無視した空論だと私は思っています。

この業界、間口はかなり広くなったと思うんですよね。技術を学ぶときに、無料の教材も増えましたし、オンラインのeラーニングもたくさんある。本屋に行けば入門書もたくさん置かれている。

でもそれは、階層構造のうち表面だけを見ているだけで、ちゃんと理解しようとするとそれを支える旧技術まで知る必要があります。そこまで体系立てて勉強するとおそらく時間がかかります。表層から入るより、情報処理の基礎の基礎からやったほうが効率的とも思えます。

私は業界に長くいたことでこのミルフィーユの構造を感じることができますが、情報過多によりそうは見えづらくなっています。経験が浅い方は注意したほうがよいでしょう。