orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

マイナンバーのひもづけがアナログである件

 

マイナンバーを、何かのデータベースのデータにひもづける作業でたくさんのミスが起こっている。

 

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マイナンバー関連のトラブルが障害者手帳でも起きた。厚生労働省は20日、全国の自治体に同様のミスがないか総点検を要請。ただマイナンバーとひもづけられた情報は、介護保険や雇用保険など30近くの項目にのぼり、誤登録が芋づる式に見つかる可能性もある。

 「もう1回、全ての情報を洗い出して、確認していく」

 障害者手帳のトラブルを明らかにした加藤勝信厚生労働相は20日の会見で強調。一方、マイナンバーカードを使って行政手続きができる政府のサイト「マイナポータル」の情報は、生活保護や介護、雇用保険など計29項目があるとし、対策の必要性を示した。

 

確認していくのはいいが、全部洗い出したところで、再度また、ひもづけを失敗するのではないか。

いったい、現場ではどうやって、ひもづけ作業を行っているのだろうか。

 

mainichi.jp

河野氏によると、登録ミスは4月までに福島市などで発生。自治体の手続き端末で口座を登録した際、手続き後にログアウトしなかったために、その次に同じ端末を操作した利用者の口座が、前に手続きをした人のマイナンバーにひも付けられたという。

 

www.asahi.com

 データの点検は二つの方法で実施。まず、健保組合や協会けんぽなどの医療保険者に対し、ひもづけ作業をする際に厚労省が示した手順通りだったかの点検を要請する。異なる事務処理だった場合、改めて加入者の氏名や住所などが一致しているか確認を求める。

 また加入者本人や企業側での誤記入や誤入力の場合もあるとして、ひもづけ済みの全てのデータを調べ、ミスが疑われる場合は本人に通知する。

 

厚生労働省が示した手順そのものが、正しいのかという検証は行われるのだろうか。

また、誤記入かどうかを100%検出する方法はあるのだろうか。

本人に通知って、どうするのだろうか。本人が応答しない場合はどうするのだろうか。

必ず、ひもづけミスが起きないことを保証できないのに、ひもづけ作業を続行するのは正常な判断なのだろうか。

 

newsdig.tbs.co.jp

「確認をちゃんとしていけば漏れないところだと思う。そこが十分にできていなかった」

この作業を担当していたのは県の障害福祉課。同姓同名の確認不足によって障害者手帳を持っていない人が紐づけされた事例もあり、チェック体制が不十分だったとしています。

 

確認をちゃんとしたとして、それが漏れていないという確認はどうするのだろうか。

 

www.asahi.com

政府は再発防止策としてログアウトしないと登録が完了しないなどのシステム改修を進めている。

 

そっかー、ログアウトするようにすれば、誤登録しないのかー。

と、なるのか。このシステムだけで全てのひもづけが行われ、かつログアウトの件が全て、誤登録の原因になっていることが証明できれば解決に向かう可能性は高くなるが・・・。

 

www.khb-tv.co.jp

厚労省によりますと、静岡県ではマイナンバーと障害者手帳の情報をひも付ける際に、同姓同名の人の情報を十分確認しないままひも付けるなど誤って登録した事例が数十件確認されました。

 

ログアウト関係ないやん・・。

人力によるひもづけ作業において、誤登録を防ぐことって著しく不可能なのではないかと思う。

それなら、例えばこういうのはどうだろう。

 

・ひもづけ後に、本人が「確認」しないと完了とならないようにする。

・確認時には、他人のデータが表示されることを前提に、データの一部分にマスクをして確認してもらう。

 

これで大部分の誤登録はひもづけ完了前に検出できるだろうが、本人が適切に確認しない可能性もあるから、それでも100%とはならない。

本人が、本人を確認できる確率も100%ではないから当然である。

じゃあ、どうやって、一致性を証明するのかと言う話になる。

 

一つの方法としては、ひもづけする情報とマイナンバーの情報の一致性をAIで判定し、不一致度が優位に高い場合はアラートを出し、例外的な対応をするか、である。

AIが100点の対応ができるのかは不明だが、かなりの確立で不一致をあぶりだせるとは思う。

 

・・・と、ここまで考えてみたけど、政府はそこまで考えてないのだろうか。

総点検するという、理屈の通らないアクションで、このまま誤登録を許容してしまうのだろうか。

謎過ぎる。