orangeitems’s diary

クラウドで働くインフラエンジニアの日々の感想です(ほぼ毎日更新)。

電子ピアノはグランドピアノの夢を見るか

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私は電子ピアノを買ったことがあって(今はないですが)。そして事情があってグランドピアノが家にあるのですが、大昔から、電子ピアノはグランドピアノに近づけるかという話題がありました。

 

www.nikkei.com

誕生から約50年。電子ピアノが進化を続けています。演奏音は最高峰の「グランドピアノ」の高みに近づいています。

 

あんまり家にグランドピアノがあるという人もいないでしょうから、はっきり言っておくと電子ピアノにいくらデジタル技術を詰め込んでも、グランドピアノにはならないです。これ、感覚的な話かというと全然違っていて理由があると分析しています。電子ピアノに収録したい音って、グランドピアノの理想的な音の集合体ですよね。しかし、グランドピアノって、演奏者の入力によってさまざまな音を出すんです。理想的な音だけではなく、乱暴に弾けば乱暴な音が出るし、優しく弾けば優しい音が出る。そして10本の指でいろんな角度や強度で鳴らすので、千差万別なアウトプットになるという仕掛けです。ピアノは打楽器であり、ハンマーで弦を叩いて音を出しますし、響きはペダルで調整します。ここまでの現象を電子ピアノで表現しようとすると幅が無さ過ぎます。いわゆる強弱しかなく、しかも理想的な音を前提とするので、音は一見きれいで、演奏者が未熟でも上手に聞こえます。しかし音が変化させられない制約のため、変化の幅が狭すぎて個性的な音色を出しにくいのが大きな短所です。

かつ、電子ピアノの場合、結局はスピーカーから音が出ます。したがってどんなにサンプリングが進化しても最後はスピーカーの性能がフィルターしてしまうのが限界です。ピアノは繰り返しますがハンマーが弦を叩いていていますから生の音です。

結果的に、生の音を再生するためには、グランドピアノを持ってきて再生したほうが忠実です。グランドピアノ自体にデジタルな仕掛けを施して、無人で演奏したりレコーディングができたりするハイテクなグランドピアノも存在しますが、そのほうが電子ピアノより、「忠実に再現する」という意味では素直だと思います。

グランドピアノとは物理的な楽器です。鍵盤やペダルに物理的な力を加え、それが連鎖してハンマーに力が加わり、弦が叩かれ音が鳴ります。あくまでも、物理的な入力、それに対する音という出力があり、これらを総合的にコントロールするのが演奏者の仕事です。

ところが電子ピアノの場合、鍵盤やペダルがあるとしても、そこから先はプログラミングの世界で、出力されるものは仮想的なものです。この結果をグランドピアノに近づけようとする努力が歴史的にも長く行われていますが、それは、実写をアニメで表現しようとするぐらい異なる世界だと私は思っています。物理的な運動ではなく、あくまでも別の表現方法です。

グランドピアノ自体を神格化したいのではなく、そもそも電子ピアノとは別のアイテムだとそもそも思わないと、目的とは違う買い物になるのではないかと危惧しています。私も、初めから電子ピアノじゃなくグランドピアノでも良かったなと今になって思いますが・・。速めにグランドピアノに切り替えてよかったなと今では思っています。

以下、参考になる記事を置いておきます。

 

www.miyajimusic.com