orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

広がるノーコード開発の世界

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ノーコード開発が華開く

最近、知らない間にノーコードという言葉自体が一般化しているように思います。DXと言ってもさっぱり具体的ではないですが、ノーコードと言えば、ああコーディングしなくてもアプリケーションが作れるんだなと言うことがわかります。ローコードという言葉もありますがこれはまやかしだと思っていて、コーディング量が減っていくのは時代の流れだからです。たくさんの成果物がライブラリー化し、一からコーディングしなくても複雑な処理を簡単に実装できる。でもこれはあくまでもコーディングの進化であって、ノーコードの世界とは違います。ノーコードはコーディングを一切やらないので、ハードルも理想も高い世界ですが、着実に身の回りでノーコードへのチャレンジが聴こえてきます。コーディングできない人でも、一定のロジックを作り繰り返し自動実行できるとすれば、これは結果的に見ればDXにつながります。ノーコードはDXの基盤とも言える具体的なアクションとも言え、これが実行できるのであれば、たくさんの人がプログラミングをおぼえなくても、デジタルプロセスを生成、運用、保守できるということになります。

さて、ではノーコードとは、と言ったときに、取っ掛かりとしての入門記事をまず知りたかったので集めてみました。まずは理解したい人にお勧めします。

 

入門記事

ASCII.jp(2021/1/16)

ascii.jp

 新しいシステム開発手法として急速に注目を集めているノーコード開発。マイクロソフトのPowerAppsやAWSのHoneyCodeなどグローバル大手もサービス提供を始めている。このノーコード開発の世界を先取りしてきたのが、2011年にサービススタートしているサイボウズのkintoneだ。現場でアプリを作れる画期的なサービスである一方、SIerにとっては脅威にもなりかねない。果たしてノーコードは敵か? 味方か?

 

日本経済新聞(2020/12/25)

www.nikkei.com

プログラミング言語の知識がなくてもサイトやアプリを構築できる、米国発の技術トレンド「ノーコード」の波が日本にも押し寄せてきた。専門ソフトウエアを手がけるヤプリが上場した。小売業などでも導入が広がる。新型コロナウイルス下でデジタル化の需要が高まるが、エンジニア不足が続く。ノーコードはエンジニア不足解消の一手として期待が高く、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させそうだ。

 

野村証券(2020/11/5)

www.nomura.co.jp

コロナ渦でのリモートワークの推進をはじめ、各企業で進むDX(デジタルトランスフォーメーション)。

あらゆるビジネスがデジタル化すれば、当然ながらそれを支えるウェブサービスやアプリケーション(アプリ)開発が必要になる。あるコンピューター・ソフトウェア大手の予想によれば、今後5年間で過去40年間分に匹敵する5億個ものアプリケーションが世界で開発されるという。

そして、そうした開発需要が高まる中で注目を集めているのが、開発にプログラミング言語やソースコードの知識を必要としない「ノーコード(NoCode)」と呼ばれる開発手法だ。

 

BRIDGE(2020/10/7)

thebridge.jp

最近、GAFAをはじめとするノーコードプロダクトのM&A、大型調達が目立ってきており、実際多くの企業・個人がノーコードプロダクトを利用してウェブアプリやモバイルアプリを開発しています。海外では、ノーコードが流行から新たな常識として浸透しつつある中、国内でも様々な産業領域でノーコード系スタートアップが勢いを増しており、ノーコードプロダクトを用いてMVP検証をするスタートアップも登場してきました。

ただ一方で、毎日のように各メディアで取り上げられるようになった結果、情報が散在し、体系的な理解が追いついていない方も多いかと思います。ノーコードという大きなトレンドを正しく理解するためにも、本連載では、ノーコードにまつわる各種情報の整理を行い、ポイントとなる部分を理解いただきつつ、実際の利用イメージ、留意点について知って頂ければと思っています。また、今回はアプリを作成するプロダクトに絞って紹介をさせていただきます。

 

TECH+(2020/9/30)

news.mynavi.jp

業務における自社アプリの活用が進むなか、スキルや知識がなくても現場に合ったアプリを作成できる手段として「ノーコード」という技術が注目されている。第1回目となる本稿では、ノーコードがどのようなメリットを持っており、なぜ求められるようになったのかを紹介していこう。

 

ビジネス+IT(2020/9/11)

www.sbbit.jp

アプリ開発に取り組む場合、相応の金銭的・時間的コストが必要であると言われている。しかし、ここ最近、ソースコードをまったく記述することなく、Web/スマホアプリを短期間・低コストで開発することができる「NoCode(ノーコード)」と呼ばれる開発手法が大きな注目を集めている。本記事では、このNoCodeに関する基本的な内容の整理に加え、国内外の最新動向やNoCodeでアプリ開発に取り組む際に押さえておくべき代表的な開発ツールについてご紹介する。

 

日経新聞(2020/9/4)

www.nikkei.com

システム開発を手掛けるIT大手が新型コロナウイルスの感染拡大で鮮明になったデジタル事業変革(デジタルトランスフォーメーション=DX)関連の需要を獲得するため、開発の生産性を高められる「ノーコード」を採用し始めた。TISは顧客向け支援サービスに乗り出した。NTTデータやSCSKはノーコードを中核に据えた手法をまとめている。

 

プログラマーという仕事はなくなるか

ノーコードの話になると、コーディングがなくなるんだからプログラマーという職業は無くなるよね、という議論だがこれは私の見解としても「ない」と思っています。

なぜならば、ノーコードであっても「ロジック」は残ります。ロジックを組み合わせてシステムが出来上がります。それらを設計しないとシステムが出来上がりません。

プログラミングができなかった人がノーコードでロジックを組み上げることができても、それは単体の情報処理を実装できるというだけで、システムを構築するとなると、結局はロジックを基礎とする設計技術が必要です。

ですから、SIerとしたら、言語が進化してノーコードのインターフェースになっただけで、結局は仕事内容は変わりません。ユーザーから要件を吸い上げ、これをロジックにし実装するときにただただノーコードツールを使うだけ、ということになります。

プログラミングがノーコードツールになることで、生産性は格段に向上する・・・はずですが、それはノーコードツールの品質にも依存します。また、要件が確定しないとどっちみち実装はできません。だから、システム開発を大きな目で見ると、実装部分の手法が変わるだけであり、この部分で既存のプログラマーはノーコードツールを使いこなすようになると思いますし、さらにプログラマーへの敷居が下がりますので、この部分に携わる人は増えることになると思います。

ノーコードツールが今はたくさん出ていますが、市場を誰が握るのかに注目しています。成果物が長く動かないとビジネス上は困るので、市場を見極めることは必要です。

ただ、ノーコードツールだけ切り取って、もうSIは不要になる、なんてことはちょっとファンタジーなのかなという感想です。

個人的にも、ノーコードツールを把握し、実装してみたいな、なんて思っています。