orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

給与は大事だよ

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調査が前提だとしても、言い切りが強すぎる記事にはモノを言いたくなる。

 

webtan.impress.co.jp

このレポートでは、分析の結果として、“人材に関する4つの誤った考えと新たな常識”を掲げている。

【人材に関する4つの誤った考え】

×日本企業の従業員は、1社で長く働くことを好む。
×若者は、プライベートな時間を重視し残業を嫌う。
×ハイパフォーマーは、給与でつなぎ止める。
×必要になるスキルを予想し、教育すべきである。

 

どうかな・・。これらが常識である、という概念かも疑問だけど、新しい常識のほうにも疑問がある。どちらにしろ、言い切りが強すぎて気持ちが悪い。

 

この中でも一番気になるのが、「ハイパフォーマーは、給与でつなぎ止める。」を否定し、「待遇よりも受入れ側の能力が重要である」というところ。

これって、いくらスキルを持っていても、それを発揮させる環境がないとアウトプットしても誰も理解できず、そのため評価も得られないから腐っていくというよくありがちな話ですよね。

でも、私はこのロジック、たくさんの経営者が好きそうな話で、「じゃあ、環境をリッチにしつつ給料はそこまで上げなくていいのね」とねじ曲がってしまいそうな気がしています。

私なら、受け入れ側がどんなにチープでも、給与でつなぎ止めてほしいですよ(笑)。

本当のハイパフォーマーなら、環境構築から作り上げるパワーがあります。コレが足りないアレが足りない、見積もりするから用意してね、ってな感じです。もちろん費用対効果まで付けて説得力出しますよ。

給与でつなぎ留められない、環境にブーブー言う自称ハイパフォーマーは、さっさと会社を出てもらったほうがいいです。その人はきっと、限定的な条件でしか力を発揮できないので、今の時点でスキルがあっても状況が変わったら、途端にお荷物になる可能性が高いです。

問答無用で高い給与を出して、その代わりそれに対応できないパフォーマンスだったら終わりね、と言う方が、ハイパフォーマーもやる気が出るというものです。

むしろ、ハイパフォーマンスに応えない給与のほうが会社に対しての不信を高めます。だから、やっぱり給与は大事です。

ちなみに、転職するにはエネルギーが大変いるので、できれば1社にずっといて高い評価を受けたいなあというのは、自然な摂理だと思います。でも、ちゃんとした評価を与える能力が会社に無ければ、他の会社に容赦なく移るよ、という気概はあるよ、ということだと思います。特に、IT系のスキルは他の会社でも使えるので、そのあたりの覚悟は他業種よりも高いですね。

そして、高い給与がありパフォーマンスを出さなきゃ、となったら業務時間もプライベートもあまり区切りなく、最終的に結果を出すことに頭を使います。逆に言えば業務時間ですら結果を出しているなら100%仕事に時間を使う必要もないですね。

スキルについても、結局研修になっているような学習内容は本買えばどうにでもなって、本当にお金になるものって最先端の、本すらないようなものが多いんですよね。それをもってハイパフォーマンスが出ることを考えると、もうたくさん給与出してくれればそのお金で自前で環境作ったりしてスキル身に着けるよ、と。

まあ、あらゆる面で給与は大事です。環境に依存するハイパフォーマーには私はなりたくないな。お金が欲しい。