退職エントリーを読もう
私がブログを始めてから多く目にするようになったのが退職エントリーという種類の記事です。退職にあたって、自分がどんなことをその会社で行ったのか。なぜ退職するのか。次はどういう活動をしたいのかをまとめるのが退職エントリーです。
退職するというのは人生にとって大変なエネルギーが必要な活動です。なぜこれを人は書くのか。おそらく悩み抜き、自分を奮い立たせそして退職までこぎつけた自分の活動をたくさんの人に認めてもらいたい、そんなことを思ってたくさんの記事が生まれているのではないかと思います。
そんな記事たちを特集します。
退職エントリーの数々
NTT
修士卒で入社し、12年と4ヶ月間勤めたNTT研究所を退職しました。昨年話題になった id:kumagi や id:hichihara の近くの部署です。自他ともにあんまり転職しそうにない人だと認めていた私がなぜ転職することに決めたのか、自身の振り返りの意味も込めた退職エントリです。
2012年に修士卒からの新卒でNTT研究所に入り、6年間お世話になりました。
研究所では同期や先輩や後輩や上司に恵まれ、存分に書籍や論文を読んで勉強して力を蓄えたり、対外的な発表の場にも恵まれ外ではできないような体験をすることができました。
ありがとうございました。
11月末付で6年勤めたNTTを退職しました。色々と話題のkumagiとは同期入社で同じ研究所、同じ部署、ブースは2個くらい離れたところでソフトウェアエンジニアをしていました。
平成から令和への時代の変遷とともにNTTComを退職し、スペシャリスト社員としてNTTComに入社し、新たな人生を歩みます。
仕事としてはSDNのテックリードとしてNTTComのクラウドのSDN基盤のStabilityとScalabilityの向上に引き続きチャレンジしていきます。
パナソニック
この記事でパナソニックを退職しない話を見たので。
ちょっと書いてみます。
僕とは状況も違うしね。
富士通
5年エンジニアとして務めた富士通を一昨年退職した。そろそろほとぼりも冷めたと思うので、書く。
真面目に書いている増田もいるが、僕は自分の半径5m以内で起こった幼稚な理由にフォーカスを当てる。
筆者は、新卒で入社した富士通を三年で退職した。
退職から一年が経過し、新しい職場(WEBベンチャー企業)での仕事に慣れたこと、
また、富士通の同期入社の友人から頻繁に転職の相談を受けるようになったこともあり、本エントリを執筆する。
少し前に新卒で入社した富士通株式会社を退職した
理由は簡単に言ってしまえば自分の目指すキャリアパスとのミスマッチ。
おそらく人事部の書類にも、今頃そんな感じのことが書かれているんだと思う。
NEC
ご報告が遅れましたが、6月30日付で新卒の2003年から14年あまり勤務したNECを退職しました。
ソニー
表題の通り、数年勤めたソニー株式会社を退職しました。
個別具体の退職理由はいろいろあってそれらは後述しますが、退職を決めた基本的な理由は、個人的なキャリアパスの設計と会社の方針のミスマッチ、労働観のミスマッチ、技術投資の考え方のミスマッチの三点に集約できると思っています。
リクルート
この度、長年勤めていたリクルートホールディングスを退職することになりました。在職中にお世話になったみなさん本当にありがとうございました。
退職後の今はアフリカに住んでいます。
長山です。2019 年 3 月 29 日付けで 7.5 年勤めた Google を退職しました。
わたしは SWE ではなくアナリストとしてエンジニアリングの組織にいました。検索や Play といったプロダクトで、スパム対策の戦略やフィルタを作ったり、データ分析を通じてプロダクトの改善点を見出したり、アウトリーチを行ったりと、様々なプロジェクトに興味のままに関わっていました。ちょうど今日退職したので、入社エントリのビッグウェーブのついでに、自分が Google で何をしていたのかをまとめておこうと思います。
ヤフー
在籍期間は約2年。これは組織に所属する期間として短いものかもしれない。
たった2年である。されど2年。鬱憤が溜まるには十分すぎる時間であった。
ヤフトピ編集を辞めてド競合の某社に転職するので、憧れの退職エントリってやつを書いてみます。実は最後の半年はヤフトピ編集じゃなかったんだけど、許してください。タイトルは読まれてナンボです。
LINE
平素より格別のご愛顧を賜り厚く御礼申し上げます。
このたび、私 nipotan は、平成最終日の 4 月 30 日をもちまして LINE 株式会社を卒業することとなりました。
楽天
2010年に新卒で入社してから8年8ヶ月お世話になった楽天株式会社を2018年12月31日をもって退職した。
ドワンゴ
happo31sprogblog.hatenablog.jp
ポエム…?
2018年9月からうつ病悪化のため休職していましたが、会社の規定する休職期間の満了となるため、2019年6月5日にドワンゴを退職することになりました。
「この日までに復帰出来ないと自然退職」というボーダーは以前から知らされていましたが、2019/05/27日に正式に退職手続きを行ってきました。
約一年未満の短い期間でしたが、お世話になった方々にはお礼申し上げます。
こんにちは。お久しぶりです。mesoです。
2019年6月末をもちまして株式会社ドワンゴを退職いたします。
兼務出向していた株式会社バーチャルキャストからも抜けることになります。
7月からは、SO Technologies株式会社にて執行役員VPoEとして働くことになります。
当初、ScalaMatsuri 2019が終わった次の日の、6月30日に書く予定だったのですが、最終出社日も終わっていることだしよいかということで、エントリを書くことにします。 2019年6月30日をもって、5年と3か月勤めた株式会社ドワンゴを退職します。最終出社日は6月26日でした。
これまで2回転職してきましたが、ドワンゴに居た期間が最長です(なお、5年で最長でというのに違和感感じる人もいるかもですが、博士卒で就職したので、まあそんなもんかと思っています)。
2015年に新卒で入社し、4年3ヶ月勤めた株式会社ドワンゴを2019年6月30日をもって退職しました。確かにドワンゴの社員でしたが、感覚的には、ずっと居た Dwango Media Villeage という組織を卒業した気分です。
もともと2019年末には退職するつもりだったのですが、抱えているタスクがちょうどタイミング良く片付き、環境も色々と変化してしまったため、予定を早めこのタイミングでの退職となりました。
2019/10/31 を持って8年間勤めてきたドワンゴを退職しました。
ドワンゴ退職エントリの旬は過ぎているよう気もしますし、こんな何年も放置していたブログで今更何をと思わなくもないですが、なんとなく自分の気持ちの整理もかねて適当に綴ってみようと思います。
DMM
昨年7月末に4年半ほど勤めたDMMを退職しました。
その後はずっと長い夏休みを満喫してたんだけど、元同僚にあやしい取材をされて、記事が出るから宣伝のために退職ブログを書け、とか言われたのですよ。
結局取材記事↓の公開には全然間に合わなかったんだけど、記念に書いたのを公開しときます。
掲題の件、2年半ぐらい在籍していた DMM.com Laboを8月1日付けで退職していました。
日本経済新聞社
11月末で日本経済新聞社を退職した。2年8ヶ月という短い期間だったが、素晴らしい経験をさせてもらった。
ホンダ
タイトルのとおり新卒で入社したホンダの研究所をたった3年で退職しました。
何故、ホンダを退職したか??
理由は簡単です。
エンジニアとして技術開発に命を懸けて
取り組みたいと考えたからです。
フロム・ソフトウェア
ゲームプランナーのClamと申します。
株式会社フロム・ソフトウェアを退職することが決定しました。今は有給休暇の消費中であり、事実上の退職日はまだですが、最終出社日はすでに終えています。
本稿では、約4年間コンシューマーゲームの企業に務めたことで、何が得られたかを記載していきます。今後、企業に勤めたい方の参考になれば幸いです。
QiitaのIncrements
なんでやめるの?
要約: 自分のスキルの、ベンチャー企業の社員としてスキルミスマッチ
保育士
もう二度と保育士にはならない。
だから、資格証ももういらない。
新しい人生を探します。
某企業
こんにちは!放浪軍師と申します。今回は退職エントリーになります。多分数ある退職話の中でも最悪の部類だと思いますが、何かの足し(?)になれば幸いです。
WEBメディアとかやってるIT企業
WEBメディアとかやってるIT企業に就職。イメージは、楽天かリクルートかYahooかサイバーエージェントかDeNAかGMOかその辺りで考えていただければと。そこを7年ほど勤めた後に、大学時代の友人に誘われて共同で起業。ただ、とあるきっかけで起業した会社を離れることになって、転職活動を新たにして無事内定もらって働いているって話。
事業会社のデータサイエンティスト
元々コンサル会社から事業会社のほうでデータサイエンティストをやるようになって1年経つが辞める。そのきつかったことを匿名という場所で卑怯ながらも話したいと思う。
ドイツの受託開発会社
2月末日付けで退職しました。退職エントリ書くつもりは無かったんですが、周囲から「公益性が高そうなので書け」というお言葉をいただいたのと、あと海外在住プログラマのキラキラ記事っておおいに生存バイアスかかってる気がするし、死にゆく者の事例も大事かな、と。
感想
退職エントリーに書かれていることが本当に真実かは証明できませんし、主観もあると思います。ただ、わたしも一度だけ転職したときのことを思い出すのですが、退職、そして転職時には底知れぬエネルギーが生まれます。おそらく、仕事は生きることそのものに直結していますので、生命を維持するために潜在的なエネルギーが解放されるのではないかと思います。それほどの状況で書く記事であるため、やはり他のブログ記事等とは迫力が全然違います。したがって全てウソということはあり得ないだろうなと考えています。
はてなスターやはてなブックマークの数も、ご覧の通り大変たくさんついています。読む人に伝わっているということだと思います。記事を書くはしくれとしても、これらの退職エントリーがなぜこんなに人々の心を打つのか非常に有用な出来事だと思っています。
退職エントリーには、退職する会社のネガティブな情報も含まれていることが多いのですが、現在は改善されている可能性もあります。全てこの情報で判断してその会社のイメージを勝手に決めないようにした方がいいとは思います。いくつかの会社は大胆に変わろうとしていることを知っています。
これからも、またたくさん退職エントリーが生まれることでしょう。また機会があればまとめてみたいと思います。