グリーンCEOが退任
Google Cloudのトップ、グリーンCEOが退任とのこと。結構大きなニュースです。
Googleのクラウド事業を約3年間指揮してきたDiane Greene氏が米国時間11月17日、退任すると発表した。後任には、元OracleのThomas Kurian氏が就任する。Kurian氏は、Oracleの古参の役員だったが、9月に辞任している。共同創業者で最高技術責任者(CTO)のLarry Ellison氏と意見の相違があったことが発端だと報じられていた。
米ブルームバーグ(Bloomberg)は2018年9月、クリアン氏がオラクルのプレジデントを退任した背景に、クラウド事業の戦略を巡って会長兼CTO(最高技術責任者)のラリー・エリソン(Larry Ellison)氏と意見が対立したことがあったと報じていた。クリアン氏は「Oracle Database(DB)」などのソフトウエアをAWSや「Microsoft Azure」など競合のクラウドで使いやすくすべきだと主張していたが、エリソン氏はそれに反対したとされる。
これは興味深い。Oracle DBをめぐるORACLE内部の対立からGoogleに動いたクリアン氏が、今度はGoogle Cloudのポストを務めるということになるんですね。
アメリカのエンタープライズITは、競合企業へ電撃的に就任するから面白い。グリーン氏もVMwareの創業メンバーの一人でした。
そもそも一か月前の10月に、ロンドンで行われたGoogle Cloud Next '18 Londonで、グリーン氏が登壇したばかりでした。いろいろと速すぎる。
Google Cloudの最高経営責任者(CEO)Diane Greene氏は、ロンドンで開催された同社主催のイベント「Google Cloud Next '18 London」で、「われわれはまだクラウド化の初期段階にあり、ワークロード全体の約10%がクラウドに移行されたにすぎないが、クラウドがデジタル変革の大きな推進力の1つであることは明らかだ」と語った。
偉い人が会社を去るときなんて、そんなものなんですかねーー。
グリーン氏のブログでは
こちらはGoogle Cloudブログでのグリーン氏のごあいさつです。
メンターリングには、エンジニアリングや科学技術の背景を持つ女性創業者のCEOに投資して支援することが含まれます。私は、すべての女性エンジニアと科学者がいつか自分の会社を築くという考えを奨めたいと思っています。世界はより多くの女性創業者のCEOとのより良い場所になるでしょう。
教育における仕事は、低コストでスケーラブルでパーソナライズされた質の高い教育を行うために、技術と人との教育を組み合わせたイニシアティブです。ビバップがGoogleによって購入されたとき、私はすべての収入を慈善事業に捧げました。それは仕事に費やす時間です!
なーんとなくですが、Oracleで名を馳せたクリアン氏のリクルートにGoogleが成功し、常々今後の女性エンジニアや創業者の支援に従事したいと思っていたグリーン氏の後釜となった様子ですね。
グリーン氏はAlphabetには残るようですし、今後どうやってもダイバーシティーを推進していかなければいけないAlphabetとしても理に適う異動のように見えます。
しかしまあ、Oracle社内で他社のクラウドがいいという話をすると、次の日には自分の机が無くなってそうな勢いですね。
こんな件もありました。
クリアン氏について
ほんの半年前の2018年5月の記事です。
もうそのままGoogle Cloudに当てはめてもいい内容で、Googleの人事もうなづけます。逆にOracleはどういう気持ちなんでしょうか。OracleとGoogleは手を組みにくくなっただろうしもともと組むつもりなどさらさらない、のですかね。
週末のニュースとしては結構大きなトピックでした。