orangeitems’s diary

クラウドではたらくエンジニアの日々の感想です。

Apple、Macのプロセッサも2020年までにIntelから内製に切り替えか、を考察する

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MacのCPU切り替えの報道

Mac、と言えばもはやMacBookしかないと思いますが、このプロセッサーをIntelからApple純正に変えるかもしれないという件について考察します。

 

www.itmedia.co.jp

米AppleがMacのプロセッサも米Intel製から内製に切り替えようとしおり、早ければ2020年に開始する──。Apple製品の予測で定評のある米Bloombergのマーク・ガーマン記者とイアン・キング記者が4月3日(現地時間)、この計画に詳しい情報筋の話としてそう報じた。

 

AppleとIntelの数奇な運命をさかのぼる

そもそも、自社製のCPUをIntelに替えるとの方針を決めたのは、あのスティーブジョブズです。時は2005年のWWDC 2005にさかのぼります。

MacintoshへのIntel製CPU搭載をジョブズCEOが宣言 | PC Watch

「It's true!(それは真実だ!)」。世界中から集まった3,800人を超える開発者を前に、米Apple Computerのスティーブ・ジョブズCEOは告げた。ここ1週間あまり業界を騒がせていた噂を肯定。MacintoshプラットホームはIntel製CPU搭載へと大きく舵をとり、WWDC 2005から移行のスタートを切った。

ここまでに至る歴史をまとめた記事があります。2005年の記事。もう13年も前になるんですね。

www.itmedia.co.jp

www.itmedia.co.jp

上記を読んでいただけるとわかるのですが、AppleとIntelが手を組むまでには、MircosoftやIBMなどたくさんの伝説プレーヤーの人間関係が繰り広げられています。そしてジョブズはIntel派だったことがわかります。

この記事は、

ここからまたどんな新しい物語が始まるのか楽しみでならない。

で締められていますが、ついに、2020年に向けて、Intelと再び袂を分かつことになるのでしょうか。

 

そもそもなぜIntelを2005年に採用したのか

ここで、なぜ2005年にIntelをAppleが採用したのかを再度定義しないといけません。今回、Intelと別れたいということは、くっついた理由が薄れてしまったからだと言えるからです。2009年の記事です。

japan.cnet.com

Appleは2005年6月、重大な転機となる発表を行った。それは、IBMおよびMotorolaとの長きにわたる関係に終止符を打つものだった。このときAppleの最高経営責任者(CEO)Steve Jobs氏は、切り替えの要因はIntelの優れたロードマップにあるとしていた。

 Jobs氏は当時の声明で次のように語っている。「将来を見越し、Intelのプロセッサロードマップが圧倒的に強力であると判断した。PowerPCへの移行から10年、Intelの技術がこれからの10年も最高のパーソナルコンピュータを作ってゆくことを助けてくれると考えている」

 こちらの記事は、一見わかりにくいのですが優れた指摘が隠れています。AppleがIntelに切り替える前はIBMがパートナーでした。IBMから見ても、MacのシェアがWindowsに対して少なかったので、たくさんのCPUが作れず経済性が出せなかった、とあります。2005年の当時はスマートフォンの市場はまだ小さく、コンピュータと言えばパソコンでしたから、Macのためだけに独自のCPUを作り続けるのは効率が大変悪かったのもよくわかります。一方で、IBMはSonyや東芝と組んで、CellというCPUを作り始めていたのでこちらに誘導しようとしたけれども、結局Intelを選んだということになります。Cellも結局はうまくいかなかったので、これは正しい判断のように見えます。

さて、2018年です。パソコンはすでに市場としては成熟期に入り、ものすごい勢いでスマートフォンが作られています。iPhoneもAndroidもARMアーキテクチャーです。Intelを選んだからと言って、CPUといえばIntelだった2005年と事情が大きく違ってきていると言えると思います。過去の歴史を振り返ってもプロセッサーの原価は非常に大切な要素であり、今後10年を見据えて強者でいられるCPUにしないとハードウェアとソフトウェアが一体であるMacの強さが保てないといったところだと思います。

 

とはいえ影響は

2005年の時にも、アプリケーションの互換性をばっさり捨ててIntelに移行したのを覚えています。また同じことが起こるんだと思います。ただ、最近のアプリケーション言語は高級言語なので、単なるアプリケーションならコンパイルしなおせば動くような気もします。ただ、Paralell Desktopや、Oracle Virtualboxなどの仮想化ソフトは全部動かないです。IntelのCPUありきですから。また、BootCampもダメです。絶対にWindowsやLinux for x86/x64はそのままでは動きません。

iPhoneがARMなので次のCPUもARMかという推測もありますが、そうすると(BootCampなども考えて)ARM用で動くWindowsをMicrosoftが再度盛り上げるみたいな話になり、Intelも穏やかではないと思います。

www.businessinsider.jp

一方で、サーバー分野はXeonでIntelが独占していますし、NVIDIAが得意とするGPU領域にも手を広げだしていますのでこちらにはあまり影響がないのかな・・とは思います。

 

長編小説を読んでいるような気分のニュースでした。