遅くなる問題
iPhoneの古い機種が、OSをアップデートすると遅くなるっていう問題ありましたよね。
これ、メディアではバッテリー交換の話にすり替わっている状況ですが、本質は理解されておりますでしょうか。
なぜ、古い機種の性能が落ちて重くなる件が、バッテリーと関係しているか感覚的にわかりにくいですよね。
つまりどういうことか
公式の解説を読み、噛み砕いてみました。
(原因)
iPhoneがたくさん計算している時のことをピーク負荷と呼ぶ。
ピーク負荷を処理するためには、バッテリーが健康である必要がある。
しかし、バッテリーは古くなる。
バッテリーが古くなると、ピーク負荷を処理できなくなり、突然iPhoneがシャットダウンしてしまう。
Appleは、電話しているときに通話が途切れたり、写真を撮りたい時撮れなかったり、などなどユーザーが困るようなことがあってはならないと思った。
だから、iOS10.2.1(2016年末)でiPhone 5/6/SEシリーズで、バッテリーが古くなったことを検知したらピーク負荷を下げるような処理を追加した。
また、iOS11.2(2017年末)でiPhone 7シリーズにも同じ処理を追加した。
ピーク負荷が下がるということは、結局、性能の上限値が下がるということで、一部のアプリケーションには影響が出ることになった。
(Appleがいけなかったこと)
バッテリーの状態を確認し、ピーク負荷を下げるこの処理について、ユーザーに公開をしていなかった。したがって、あたかもAppleは、古いiPhoneの性能を低くすることによって、新しいiPhoneに買い替えさせようとしているのではないかと、疑われることになってしまった。
(Appleの対応)
1)2018年の早い時期に、ユーザーがバッテリーの状態を調べられる機能を追加する。iPhone 6/7/SEユーザーが、バッテリーが古くなっているか確認できるようになる。
2)バッテリーが古くなっている場合の、バッテリー交換の費用を、8,800円から3,200円に減額する。
3)こんなことがあっても、われわれの取った方法はお客様にとって最善。だから、今後も、古いiPhoneの性能ピークを下げる処理は追加していく。
結論
つまり、iPhone7以前を使っている人は、もう性能が低下しているのかもしれません。また、その場合はバッテリーを変えると治ります。ただまたしばらくするとへたってきます。
個人的な感想
iPhone7のリリースは2016年9月。15か月後にこの性能低下機能を入れてきたということは、ヘビーユーザーはだいたい1年ちょっとでバッテリーがまずくなると言わんばかりです。
このバッテリー性能を(新機能で)確認しながら、へたってきたら交換し、長く使うということはできそうですね。