orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

生成AIが作ったブログに、どうやったら勝てるのだろうか

 

ブログをAIが自動するってアイデアは昔からあったし、ChatGPTが出て来たそのタイミングで色んな人が生成していたと思うし、ああ、これはAIだなってのも何度か見たことがある。

Googleもそんなサイトをたくさん検知し始め、これではAI汚染されてしまう、と、記事の信頼性というかブランドを非常に気にし始めたのが最近だと思う。おかげでこのブログも、インターネットの片隅に追いやられた感を少し感じ始めている。

その上、こんな記事を見かけた。

 

www.sakura.ad.jp

株式会社ユーザーローカル(東京都品川区、代表取締役社長:伊藤 将雄、以下「ユーザーローカル」)とさくらインターネット株式会社(大阪市北区、代表取締役社長:田中 邦裕、以下「さくらインターネット」)は、ホスティングサービス「さくらのレンタルサーバ」の顧客向けに、ChatGPTを活用して高度な記事を自動で生成する「ユーザーローカルAIライター」を2023年11月6日(月)より提供開始します。

 

で、このユーザーローカルAIライターのサービスサイトを見に行ったわけです。

 

rs.sakura.ad.jp

書きたい記事のキーワードを入力するだけで、ユーザーローカル独自のAIが関連キーワードをリストアップし、米OpenAIのChatGPTと連携して記事が自動生成されます。
会員登録は不要で、法人・個人を問わず、無料で利用可能です。

 

おそらく今は知名度向上を狙ったんだと思いますが、別にさくらインターネットのレンサバを借りなくたって普通に使えるようです。

で、使ってみたんですよ。文章は載せません。興味があれば生成してみてください。

私が思うに、文章を正しい文法で書くことについてはもう全然心配ないです。事実を淡々と述べるような文章はとても得意だと思いました。

ただ、無いものが一つ。経験に裏打ちされた感情です。体験した人がレポートを書くような生々しい文章は多分書けないと思います。

また、ナレッジに基づいて、何らかの概念を言語化したり、方法を箇条書きで伝えるのは非常に上手なのですが、考察を深めて真実を突き止めたり、いくつかの条件を組み合わせて新しい仮説を作るような動きが、ものすごく下手なように思います。

この、下手なまま、乱雑に世の中にたくさんの文があふれることで、本当に価値のある文章が埋もれてしまうということについて、まあ、もはや逃れられないだろうな・・という諦めさえあります。

何が書いてあるかより、誰が書いているかの方が優先されるようになるでしょう。その方が検索順位を付けるのが楽だからです。

無印の有用より、印のある無用のほうが力を持つようになります。これはSNSでインフルエンサーが「ハロー」って言うだけで良いねが1万付くのと似ています。言葉に意味があるのではなく、存在に意味がありそこから発される言葉に価値が付与されます。

そうすると、言葉だけで匿名で作られるこの個人ブログみたいなものは、かなり価値が落とされるわけで今起こっていることはそういうことなんだろうな、とは思います。匿名掲示板などもとても危ういです。

匿名で何か作って誰かとシェアすることがインターネットの醍醐味だったのに、そこに匿名で何か作る生成AIが現れたわけで、大きな競合です。しかもその教材は、これまでの優秀な文章であり、多分に普通に戦って勝てる相手じゃないです。同じ土俵に上がるだけ無駄です。

人々はまとめブログ的なブログを、生成AIを作って量産するとは思いますが、そんなことより直接AIに質問すればいいじゃない、という話になると思います。そういう意味ではみんな負け組です。

最終的には、人間しか出せないバリュー、生成AIがどんなにがんばっても届かない何かにタッチし続けることしかないと思っています。それはやっぱり、感情なり経験なり、深い考察なりの、人間らしいことの言語化なんだろうと思う次第です。

より感情、エモーショナルな文章を書けるように、今後がんばっていきたいです。ナレッジ的なものはもう向こう側に任せるとして、ね。