orangeitems’s diary

クラウドで働くインフラエンジニアの日々の感想です(ほぼ毎日更新)。

アリババに何が起こっているか

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アリババに起こっていること

中国の巨大eコマース企業、アリババが中国政府により独占禁止法の疑いをかけられているというニュース。この影響で本日現在、ニューヨーク証券取引所に上場しているアリババ株の株価は直近高値(319.32ドル、2020/10/27)から32%の大幅下落となっています(222.00ドル、2020/12/24)。

日本に住んでいると馴染みのないアリババですが、世界的に見ると類まれない成長をしたIT企業の一つなのでこの機会に学んでみたいと思います。

 

アリババの成功の歴史

まずは参考記事からアウトラインを勉強します。

 

netshop.impress.co.jp

アリババグループの創業者であるジャック・マー氏が中国の浙江省・杭州市のアパートでAlibaba(アリババ)を立ち上げて以来、常に進化し、国際的に知られるeコマース帝国を築きました。

アリババの成功には7つの理由があります。最も大きな理由の1つは、掲載料撤廃による販売者(セラー)の獲得です。また、アリババが継続して行っているイノベーションへの取り組みもその1つです。アリババの画期的な成功を可能にした7つの理由を紹介します。

 

記事を読んで頂くとわかりますが、アリババは中国における、アマゾンでありグーグルであり、かつ決済や物流、クラウドまで押さえているビジネスモデルを持っていることがわかります。アップル(スマートフォン)やフェイスブック(SNS)がないだけです。これを中国国内で、グローバルの競合企業と競争しないで営業できることを考えると磐石の経営環境であると言えます。

 

もう一本記事を紹介します。

 

business.nikkei.com

13億人の巨大市場を土台に、今や世界でも存在感を高める中国プラットフォーマー。デジタル技術の開発力に磨きをかけ、新しいビジネスに積極果敢に挑む。そんな中国ネット業界をけん引する代表格が、アリババ集団だ。中国ビジネスに精通するNTTデータ経営研究所の岡野寿彦氏が解説する中国プラットフォーマーに関するオンラインゼミナール。第2弾はアリババを徹底研究する。

 

この連載記事を読むと、単にECだけじゃないというのがよくわかります。むしろ金融に近い。個人的には楽天がECを入口に金融までやっていて、かつ昨日日本郵政と提携したような雰囲気にも似ているなとは思いましたが、アリババは自前で全部やっているし、中国国内では優位な環境にいて凄まじい規模だと思います。

アメリカ国内でも各TECH企業が各分野を寡占していて、政府の規制が厳しくなってきた矢先に、中国においては寡占を通り過ぎて独占なんだと言うことが理解できます。

 

 

中国政府の規制

中国政府が規制を強めた話は、今週のニュースを振り返る必要があります。

 

www.bloomberg.co.jp

中国はアリババグループに対して独占的慣行の疑いで調査を始め、関連企業のアント・グループを金融規制に関する会合に呼び出した。馬雲(ジャック・マー)氏が築いたインターネット帝国の2本柱に対する監視が強まっている。

 

www.sankei.com

中国当局は24日、中国インターネット通販最大手のアリババ集団について、立件に向けて調査を始めたと発表した。ネット通販市場で独占行為があった疑い。同社の傘下企業に指導を行うことも同日表明しており、習近平指導部はアリババなど巨大ネット企業への統制を一気に強めている。

 

www.reuters.com

中国の当局が巨大IT企業による独占禁止法違反に対し、空前の締め付けに乗り出した。これはほんの序の口と言えそうだ。

中国国家市場監督管理総局(SAMR)は14日、アリババ・グループ・ホールディングや騰訊控股(テンセント・ホールディングス)といったIT大手が後ろ盾になった複数の案件について、罰金を科すとともに調査開始を発表した。SAMRはかつてインターネット業界に対して「自由放任」の姿勢で臨んできたが、今後は方向転換し、さらに多くの案件を監視していく構えだ。

 

japanese.cri.cn

 中国では近年、オンライン経済が力強く発展していますが、一方ではリスクと潜在的な危険があります。このほど開催された中央政治局会議と中央経済活動会議は独占禁止の強化と資本の無秩序な拡張の防止を強調しました。このたびの、監督管理部門が法に基づいて独占行為の疑いがあるIT企業を調査する目的はまさに、オンライン経済をより規範化しつつ発展させ、IT企業に法治の道に沿った発展を保たせることです。

 このたびの調査は、国によるプラットフォーム産業支持の考えが変わったことを意味するのではありません。プラットフォーム産業を規範化して、その健全な発展を促進し、中国経済の質の高い発展をもたらすことが目的です。

 

今回のアリババ規制については、アメリカ側からと中国側からの両面で見る必要があります。

・アメリカ側「中国政府のIT大手への考えが変わった」
・中国側「考えが変わったのではなく、無秩序を防ぐための措置だ」

ただやっていることは締め付けなのですが、これは中国に限った話ではなく世界的な潮流ですね。

 

gigazine.net

アメリカの大手IT企業は独占禁止法違反に関するさまざまな調査に直面しており、弁明や訴訟の対応に追われています。ウォール・ストリート・ジャーナルは、アメリカ合衆国政府および州政府がFacebookとGoogleに対し、新たな独占禁止法違反の疑いによる訴訟を準備していると報じました。

 

このまま、大手IT企業を放置すると、政府の統制が取れなくなるのは明白。

と言うことであろうと思います。

急成長を遂げた大手IT企業と、各国政府との戦いが顕在化する2021年となりそうです。