orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

よいまとめ→「Oracle Java SEの有償化に伴うOpenJDKへの切り替えの案内」

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このブログで、去年までJavaのライセンス変更についてすごく追いかけていた時期があって、下記のページは今でも累積での最大PVを記録しています。

 

www.orangeitems.com

 

さて、もう大分時間も経ったし、ほとんどの人がOracle Java SEを離れてOpenJDKに乗り越えたかなと思ってましたが、今いち浸透せず、まだOracle Java SEをこっそり使っている人も多そうです。

で、どうも今日あたりからまたアクセスが復活し出して、何かな?と思ったら、以下のページがバズっているそうです。

 

ipc.kyokyo-u.ac.jp

学生が、研究室のPCで、ネットワークゲームの研究だといってMinecraftのJavaサーバーを動作させ、インターネット上に公開、他大学の友人から接続してプレイしてもらっていた…なんてことが起きた場合、単純に計算すれば、その時にMinecraftのJavaサーバーに接続可能だった人数1億7600万人(2019年5月17日発表のMinecraft総売上数より)分のライセンスが必要になることになります。

1億7600万ユーザー(本来は個別見積もりだが150円/月と仮定): 約3000億円/年

 

3000億円とは、京都の人は大金持ちですなぁw・・・、

などという軽口はさておき、Oracle Java SEのライセンス条項を読むとそういう結論になってしまうんですよねぇ。

今はOracle社が厳しい手段を取っていないのでそんなに大げさなニュースにはなっていませんが、法律家が本気出したら結構ヤバい運用をしている企業や自治体もいそうな気もしています。

この文章、ほんとよく調べられています。ただ去年7月の文書というところだけが注意点です。今現在、15までリリースされています。

(2020/11/13追記)LTSについては11のみという状況は変わっていません。Twitterでご指摘いただくまで、わたしも14がLTSと思い込んでました(8、11とサポートが長いのでてっきり)。訂正いたします。3年ごとというのが正しい考え方で、来年出る17あたりらしいですね。

 

stackoverflow.com

As others have quoted, Oracle is to designate a release as LTS every 3 years. However, as I read this policy, the designated release does not need to be the last one, or even one produced during the same year. For example, the release to be designated as LTS during 2021 could be (though not very probably) Java 14 instead of 16 or 17, depending on adoption, stability, and other important factors. If this were the correct interpretation, I'd actually agree with it as it would not put the development of new features on freeze (or severe slowdown) as the end of each 3-year period approaches.

Bottom line, we'll see.

 

もはや私自身はこの件、結論が出ていることであり、それを無視して(ライセンス条項に従わず)使う人のことには興味はありません。

が、今日の、Googleフォトの無制限利用取りやめの件といい、

 

www.itmedia.co.jp

 米Googleは11月11日(現地時間)、「Googleフォト」で提供している「高画質」画像の無料・無制限バックアップサービスを2021年5月末に終了すると発表した。「今後もより多くの写真を余裕をもって安全に保管していただけるよう、このたびストレージポリシーを変更」したとしている。

 

無料のものなんて、この世に存在しないのです。

あると思っても、それはいつか無くなります。

無料に依存すると、いずれ利用を止めるか別の回避策を考えることを迫られます。

もう、いくつものサービスやプロダクトがそういう状況になっています。

 

これはJavaやGoogleが悪いというよりは、無料モデルの崩壊だと思います。代替策を取るにしても、これまでと同じように使い続けるのは相当難しいことです。

むしろ、お金をちゃんと支払うことのほうが普通の世界じゃないかな、と思います。

作る方だってコストがかかりますから・・ね。

 

まぁ、今日初めてOracle Java SEの利用が商用利用では有償だなんて、と思った方もいらっしゃると思います。ぜひ、上記の記事をご覧いただき、現状を把握し、余計なトラブルに巻き込まれないようにお気を付けください。3000億円は払えんなあ・・。

 

※下記、参考情報です。