今月は歴史的転換点
これまでこのブログでも何度もお伝えしてきたように、Java SEをめぐっては大きくリリースモデルが変わります。その変わり目が今月、2018年9月です。現場においては準備は完了しているのでしょうか。
ざっくり言って
たくさん報道されているので、訳が分からなくなっている人も多いと思います。要点をズバリまとめていきます。
全ての根源はOracleが展開している下記の表に基づいています。
Oracle Java SE Support Roadmap
Oracle Java 7/9はもう無償アップデートされていない
上記の表には、「商用ユーザーの公開更新の終了」という欄があると思います。こちらにおいて、バージョン7と9は過去の日付になっていますよね。
したがって、ダウンロードサイトにも、もう7と9はダウンロードできないようになっています。
Java SE - Downloads | Oracle Technology Network | Oracle
現時点で、8と10だけしかダウンロードできませんから、7と9はもう使うなということはわかると思います。
Oracle Java 8は2019年1月までで公開終了
これは良心的だとは思いますが、まだバージョン8のセキュリティーパッチは更新され続けています。最新は、2018年7月17日のu181となっていて誰でも入手可能です。
Java™ SE Development Kit 8, Update 181 Release Notes
このリリースが止まるのが、2019年1月です。これまでに移行を完了させないと、セキュリティーパッチが出ないJavaを使い続けることになってしまいます。
もしくは、6月にOracleが発表した、サブスクリプションへ移行し有償でパッチを手に入れ続けるしかありません。
Java SE Subscription : Oracleから発表された情報まとめ - orangeitems’s diary
Oracle Java 10は2018年9月までで公開終了
気の早い話ですが、2018年9月でOracle Java 10の公開が終了します。バージョン7や9と同じ扱いになるということです。ダウンロードすらできなくなります。
Oracle Java 11からライセンスが大きく変わる
2018年9月26日にOralce Java 11がリリースされたのですが、Oracleのサイトから入手可能になっています。なぜダウンロードがまだできるのか・・このからくりは、ライセンス変更にありました。
(重要)Oracle Java 11から、ライセンス契約の内容がガラリと変わっています | 無償利用は非商用・開発用途のみ - orangeitems’s diary
非商用・開発になら使ってもいいよ、ということだけの話だったのです。
つまり
OracleのJava SEダウンロードサイト(一般公開)から、今月でJava 10が消えます。そして来年1月にJava 8が消えます。そしてJava 11以降は今後も公開されますが、ライセンスの大幅変更により、商用利用できません。
今後どうすればいいかをざっくり
Oracle純正のサブスクリプションなどの有償プランで延命するのが最も無難ですが、実質無償で使い続けてたい人向けにざっくり方法を書いておきます。
・OpenJDKで半年ごとにバージョンアップすることに慣れる
・Linuxであれば、有償ディストリビューションに含まれるOpenJDKを使い、OSのサポート期間使い続ける(RedHatなど)
どちらかしかないかなと思います。詳細は以下にまとめています。
2018年9月現在のJavaサポート状況をまとめる - orangeitems’s diary
今月Java 11がリリースされますが、OpenJDK 11にて、LTS(長期サポート)の言及があるかどうか。ここに焦点が移るだろうと思います。望み薄な気がしています。