orangeitems’s diary

クラウドではたらくエンジニアの日々の感想です。

継続するには覚悟がいるという話

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私の仕事の状況

私は、とあるクラウドサービスに特化してインフラ基盤を提供するような仕事を数年前からずっと続けています。右肩上がりで伸びた時期もあったのですがここ最近は停滞気味、と言ったところです。クラウドサービスと言っても世の中にはたくさんあり、今一番強いところはAWS、二番目がAzureです。二つのサービスの躍進を見ながら、耐えて耐えて、とあるクラウドサービスに特化してビジネスをしている状況です。

AWSやAzureの最近の伸びはすさまじく、なんとなく、ああ私もあっち側に言っておけばよかったかなあと思う時があります。例えば、パン屋だとして、メロンパンとカレーパンがバカ売れしているのに、私は焼きそばパンです。焼きそばパン専門店なので、メロンパンとカレーパンは作りません。もう焼きそばパン屋もやりながらメロンパンもカレーパンも作っちゃおうかなという迷いが生まれます。

そこであえて、メロンパンもカレーパンも作らないという選択をやってきました。メロンパンもカレーパンも売れるなら、焼きそばパンもいつか売れるだろうという判断です。私の目からみて、AWSやAzureは先行者がいて、そして多数のベンダーが殺到していてレッドオーシャンになっているように見えたからです。今更AWSやAzureに手を出しても、もっと優秀なベンダーがいて彼らには勝てないだろう。参加者も多いので単価も厳しそうだし、いろんなクラウド基盤に手を出すとどこかで「ドハマリ」して、売りだった焼きそばパンが売れ出した時に、手が回らないということが起きるだろう。そんな判断をしています。

焼きそばパンが一定時期売れなかったとしても、焼きそばパン一筋〇〇年、という看板というのは大事で、いざ売れた時に実はAWSもAzureも手を出していて手薄になっていると、本当のビジョンである焼きそばパンの大手にはなれないわけです。

 

マーケティング的な話

ここまで来るとマーケティングの話になりますが、ある市場において勝ち組になるためには、市場が小さいうちにシェアを大きくしておくのが最善です。まだ競争相手が少ないし、先行者もいないに等しいのでとにかく参入し、活発に活動してイニシアティブを取ってしまいます。その後、市場が劇的に伸びるときにシェアを維持していけば、市場の成長とともに自社が成長します。先行者になれるので、他社も入りにくく、これぞブルーオーシャンと言えます。

市場が大きくなってしまったら、参入するのが大変になります。3大キャリアに参入しようとした楽天が6000億円の設備投資が必要だという話がありました。市場が10分の1だったらその10分の1で参入できたはずです。そして、総務省の肝いりで作られたMVNO市場は多数の業者が入り乱れており、ビジネスとしてきちんと黒字を出せている要は数少ないと聞きます。こういうふうに、参入しやすいとレッドオーシャンになるし、参入しにくいとブルーオーシャンなのですが仲間に入るのが相当大変です。

私の迷いとしては、「焼きそばパンブームは来るか」ということです。AWSやAzureがこのまま突っ走ってしまい、他のクラウドを駆逐するような時代がやってくるかということです。私の見立ててではそんなことはないと思っています。何社かの寡占状態にはなると思うのですが、2社だけにはならないと思います。クラウドサービス自体もいろいろな技術革新で仕様も変わるでしょうし、後発の方が有利な場合も生まれると思います。昨今で言えば、量子コンピューター、電源を停止しても消えないメモリ(パーシステントメモリ)、SSDの大容量化、ネットワークは5Gの登場など、10年後は大きく変貌していると思います。2社独占というのは考えにくいかと思います。・・・と思って虎視眈々と焼きそばパンブームを待っているのですが、なかなかAWS/Azure強し。メロンパンやカレーパンは良く売れるなあ。

儲からない定食屋にありがちなのがメニューがやたら多いと説があります。AWSが流行っているからAWS、それでも仕事が来ないからAzure、やっぱりGCPなどなど手を出しまくって、ビジネスのポートフォリオがまだら模様になっていると、同じように成功しないのでしょう。ただ、この理論に基づいて、選択と集中をやったとして、失敗するケースがあります。やっぱり焼きそばパンが一向に売れないときです。

 

これはよくある話だと思う

一筋でやりきるのがいいのか、それともあきらめて次に行った方がいいのか、これはビジネス上最も大事な判断だと思います。ベンチャー企業の社長の語る夢を、成功するまで手伝った方がいいのか、それともこの人の言っていることは一生達成しない、転職したほうがいいのか、はてなブックマークを見ているとそんな葛藤が良く見られ、共感しています。

私自身は初めのビジョンを貫徹し、より継続する方にかけたいと思います。だんだん、「気合」「信念」みたいな精神論も必要になってくるぐらい、うまくいかないと大変な思いをするわけですが、がんばるしかないですね。私が立てたビジョンなんだから、うまくいくまで自分が折れちゃだめだなと。

どんなにビジョンが論理的に正しくとも、それが現実に反映されるまでに、1年なのか5年なのかそれとも先進的過ぎて100年かかるのか、それとも全然的外れで反映は絶対しないのか、それは実は達成されるまで誰にもわかりません。それを達成するのは、きっと今では好まれない精神論も、きっと必要なんだろうなと思います。

私はぶれずに当初のビジョンを語りその通り行動していきたいと思います。

(・・・こんなことをわざわざ書くということは、なかなか焼きそばパンがうまく売れず、自分を励ましているだけなんですけれども(笑))

 

組織改革―ビジョン設定プロセスの手引