orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

技術記事のネットシェアについて少しわかってきたこと

 

ITインフラの仕事をしていて、この手順、ネットに落ちてないかなあと思って調べるんだけど、ここ最近のソフトウェアについてはイマイチ掲載されてないな、と思うことは増えた。だから、ネットでは技術記事が減った、みたいなことを言ったんだけどその後少し気付いたことがある。

生成AI関連については技術記事が結構出ている。本も何も無いからネットで調べるしかなく、それを見込んで記事を作る人が一定程度いる、ということだ。

しかも、生成AI関係はどんどんバージョンアップするので、半年経つと歴史に埋もれる。検索する甲斐がある。鮮度が短い分、新しい記事にアクセスが集中する傾向があるので、基本どんどん今の新しい記事を書ける人は、よーしいっぱい書こうか、という気持ちになれる。

過去の技術記事であっても、今でも十分採用できるような、過去の伝統と互換性を大事にする分野はもう誰も書かないよね、と。新しい記事が出たってその記事にたどり着く人は少ないだろう。だって、似たようなものだから。

とはいえ、古くなるもんは古くなるので、こういった昔ながらの技術の記事も洗い替えしないといけないんだけど、アクセスもそんなに見込めない以上は放置となる。というのが今起きている事なんだろうと思う。

 

つまり、当たり前で、基本で、誰でも知らなければいけない、みたいなことについては出て来た当初の昔の記事はあるものの、わざわざ最新版での話は書かない。そうなるとネットで、基本を探して無料で勉強、みたいなことこそどんどんできなくなるんじゃないかなと思う。それこそ生成AIのような、最新の取り組みについては情報あふれていて、私もそれを追って色々学んだので、ああ、相変わらずネットのパワーはあるんだな、と思った。その一方で、未経験です何も知りません、というレベルでネットで無料で勉強と言うのは、かなり難しくなっているように思う。企業が宣伝のために新人研修の資料を出すがあれも、あの程度で仕事ができるようになれば世話ないよな、というレベルの情報しかない。

結局のところ「ネットの情報」というのは昔から「掲示板」であり、本当かどうかよくわからない最新の情報をつかんで、真偽を自分で見極めて使う、みたいなところは何も変わっていないということがわかる。噂話だからこそ最新の情報しか、ネットにはなく。過去の情報は痕跡であり、そこから価値を取り出せるかは人次第、となる。

だからこそ、基礎レベルの学習については、ケチに無料で何とかしようと思ったら、絶対にうまく行かない。それは、基礎が付いていないから真贋がわからず、全てが正しい情報で構成できないから理解するのに大きく時間がかかってしまうからだ。お金を節約するあまり、余分なウソの情報を得てしまい、それが本当の情報を理解するのを阻害するのだからたちが悪い、と思う。

 

基本を学ぶのは本を読むのがいいと思う。わかりやすい本をたくさん読むことを勧めたい。何度も読み返して暗記するなんて不要。良著は一度読んだだけで理解できるものである。

後は、ちゃんとした師につくことだが、これもきちんとした教育機関でお金を払って、教材を受け取り勉強することが前提となると思う。自習ではどうにも理解できない人向け、だ。

ネットでそういうサービスもある。何しろ、正しい情報だけに最もコストをかけずアクセスことがポイントとなるし、ネットは一番そういうのに向いていない、上級者向けのメディアだと思う。

ある程度基礎ができたら、ネットに新しい情報が拡散しているのでそれを集め、自分なりに研究し使う、というのが昔も今も、ネットの最も良い使い方なんだと思った。