orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

AIがあなたの仕事を奪う時

 

最近、AIによる自動作画の方がすごく話題になっているが、絵を描く仕事は人間のたくさんの仕事のうちほんの一部なので、まだそれは人間社会に影響を及ぼすまでは行かないと私は思っていた。

だが、ChatGPTという作文サービスがリリースされ、その品質が半端ないというニュースがたくさん流れた。

 

www.itmedia.co.jp

 米AI研究企業OpenAIは12月1日(現地時間)、対話のためのAI言語モデル「ChatGPT」を発表した。テキストで質問を投げかけることで、AIがその回答を表示する。日本語にも対応しており、利用にはOpenAIアカウントが必要。現在はテスト期間中としており、無料で利用できる。

 

一つだけ、AIに質問してみた。

 

質問

「ブログを毎日書くのが大変なんですが、どうすれば楽に書けますか?」

 

回答例1

「ブログを毎日書くのが大変だと感じる人にとっては、いくつかの方法があります。まず、毎日書くことが目標であることを明確にします。そして、その目標を達成するための計画を立てます。例えば、毎日書く時間を決めて、その時間に毎日書くことを実行します。また、毎日書く内容を事前に決めることも有効です。こうすることで、毎日書くことが習慣化され、楽になります。また、書くことが苦手な人は、他の人と協力して、ブログを書くことも検討してみましょう。」

 

回答例2

「ブログを毎日書くことは、決して簡単なことではありません。ブログを書くことは、自分自身の考えや感情を文章にして伝えることです。そのため、毎日ブログを書くことは、自分自身を継続的に鍛えることになります。しかし、そのような継続的な活動をすることで、自分自身の思考力や表現力が高まり、また、自分自身の考えや感情を理解することができます。そのため、毎日ブログを書くことは、難しいことではありますが、非常に良い習慣であると言えるでしょう。」

 

回答例3

「ブログを毎日書くのが大変であるということはよく理解できます。毎日書くことにより、続けることが難しくなることがあります。そのため、楽に書けるようにするためには、いくつかのことが考えられます。

まず、毎日書くことを目標としないようにすることが重要です。1日に1回や2回、あるいは1週間に1回といった頻度で書くことを心がけることで、毎日書くことを強いることなく、続けることができるかもしれません。

また、書く内容の選び方を考えることも重要です。面白いトピックや、自分にとって興味深いトピックを選ぶことで、書くことが楽しくなり、毎日書くことができるかもしれません。

さらに、書くことに対してゆとりを持って捉えることも重要です。自分が書くことに対して、過剰な期待を持たないようにすることで、ストレスを感じることが減り、書くことが楽になるかもしれません。

以上のように、楽に書けるようにするためには、目標を適切に設定し、書く内容を選び方を工夫することや、自分の感情をコントロールすることが重要です。」

 

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すごくないかこれ。3回同じ質問をしたら、中の人が全く違うみたいだ。

回答例1の人は、毎日書くことの苦しさを甘く見ている。もっともらしいアドバイスをしながらもこれでは質問に答えていない。どうすれば毎日楽に書けるかと聴いているのに、毎日書くことを明確化したって意味はない。毎日苦しいだけである。また、他の人と協力して書くってことは、結局毎日書かないじゃないか、みたいな。まあでも、こういうことを言う人はいるかな。

回答例2の人は、質問に答えていないんだけど、でもすごく好きな回答だ。あなたは辛く感じているかもしれないけど、どんどん成長していますよ。心情に訴える答えで、悩みは解決していないけどモチベーションが上がることでやって行けそうな気持ちになりそうだ。きっと、悩みを相談される人ってこういう人だろう。

回答例3の人は、これは理路整然と悩みを構造化し、質問者の心を整理していくタイプ。こうやってはっきりものごろを言う人も、それそれで需要があると思う。ただ、ほんとこの筋道、どこのページから持ってたんだろうというぐらい、1つの意見として成立していると思う。

このChatGPTはどうも、複数の回答を持っているようだ。同じ質問をしても、毎回全く違う人が答えているように思う。

 

ChatGPTは人工知能を研究する非営利団体「OpenAI」が公表しているのだが、スポンサーにイーロン・マスク氏がいる。彼の為すことはいつもサプライズに満ちている。

今回は絵じゃない。テキスト、つまり言語でかつ多言語対応している。これまでのAIの作文とは品質が断然違う。もし、このままこの品質が垂直に上がっていけばどうなるだろう。必ず人間のお仕事に影響を与えてくる。

私が保育園児だったころ、始めて電卓に出会い、電卓が「けいさん」をしてくれるのに感動し、(何かよくわからないまま)一日中ボタンを叩いていたら親が心配して取り上げられたという記憶がある(多分)。

8ビットのパソコンを小学生のときに買い与えてもらったが、まだ草創期で、BASICしかできなかった。それはそれでプログラミングの面白さを知ることができたが、まだ、これが世界を席巻するとは全然おもわなかった。おもちゃだった。

中学生の頃、ワープロ専用機が自宅にやってきて、これでずっと文書を作っていた。単なるメカ好きなんだが、マニュアルの隅々まで読んで試していた。

高校は全寮制でコンピューターを触れず飛ばして。

大学のときに、Lotus1-2-3や、Excelなど、表計算を始めてさわった。これすごいな、と思った。いろんなことが表計算で表現できるなと感動した。

こうやってコンピューターの進化を肌で感じる子供時代だったが、それに合わせてオフィスの仕事がどんどんコンピューターに侵食されていく時代でもあった。事務仕事の内容は日進月歩でコンピューター化されていった。そしてWordやExcelなどを身に付けるのが2000年ごろは事務員の必修スキルとなった。

今は、事務員の仕事自体が無くなってきている。IT業界にいればわかるが、事務員の仕事は真っ先にシステムエンジニアが自動化しやすい。コンピュータは明らかに人間の仕事を消す方向に動いている。

この流れの先に、AIがいる。

AIなんかに、自分の仕事が代替できるはずがない、と思っている人は危険だ。昔だって、紙の電子化なんて誰も無理だと思っていたし、表計算が出てくる前はみんな手書きで書類を作っていた。当たり前がテクノロジーの進化で当たり前じゃなくなることを、歴史が教えてくれる以上、もはや、AIはいずれ、じわじわと人の仕事を侵食する。

一度、ChatGPTは触った方がいい。これはSFじゃなく、現実なのである。