orangeitems’s diary

クラウド専任の40代インフラエンジニアが書くブログ。新規事業マネージャー。20世紀末の就職氷河期スタート時にIT業界に文系未経験で入りこみそのまま生き残った人。

マニュアルの日本語化は機械翻訳で十分だよ

 

ITの世界はほとんどが海外のハードウェアやソフトウェアで成り立っている。これをどう日本国内で料理するかが、長いことこの業界での課題だった。

日本が円高で購買力があるときは、日本の市場に合わせたローカライズは結構まともにやってた。どこぞの商社が日本〇〇株式会社みたいなものを立ち上げて、まるで日本の製品のように仕上げて売る。そういう時代もあった。

しかし、だいたいは売れるとわかった途端に、本国が口を出し、そして日本〇〇株式会社自体を買い戻す。

インターネットで情報のスピードが速くなり、アメリカで流行ってるけど日本人は知らん、みたいなことが少なくなった。20世紀の日本の文化なんてアメリカの物まね的な成果物が多かった。何か商売するときに海外に手本があるという状態は日本人が好むところで留学した人が日本に持ち込むパターンは、それこそ明治時代からあった。今は、日本にいながらにして動画レベルで伝わるので、日本に持ち込むことを目的に海外に行くのは今ではコスパが悪すぎる話になってしまった。

機械翻訳のない時代にどうやって日本語にしてたかというと、翻訳専門の仕事があった。この方たちは外国語には堪能なんだけど、ITはよく知らない。だから昔の日本語マニュアルは意味不明な表現が多かった。日本人だって、ITを知らない人が日本語でITの説明を聴いても理解できないだろう。英語だって同様である。おそらく過去の翻訳家たちは、心を無にして機械的に意味を日本語に橋渡ししただろうけど、その意味が自分にもわからないというのはなかなか辛い作業だったのではないだろうか。

当時の私は、日本語マニュアルがわけわからん、となったときはその原著となる英語マニュアルをわざわざ探して眺めていた。無理やりな和訳をいくら眺めて推測を重ねても意味までたどり着けぬ、と英語をみたらそういうことか、そんな体験が多かった。日本語マニュアルなんて目次であって、そこから英語をたどるというのが当時の学び方だった。

今ではマニュアルはほぼオンライン化されている。基本は英語であり、それが機械翻訳で日本語化されている。機械翻訳は前段のような、無理解者による意味の行方不明がない。機械翻訳は、こなれた翻訳をたくさん知っているので、日本語マニュアルの制度はやけに上がったように思う。

ただ、今でも困るのが、機械翻訳をするベースの英語の原文が修正・加筆されるペースが昔より上がっていること。最近は修正パッチをかなり早いペースで出すようになったので、どんどんドキュメントが更新されるのだが、それに日本語の機械翻訳が間に合ってない。日本語のマニュアルを見ながら作業していたら結果が合わないので原文を見に行ったら、ちゃっかり修正されていてだまされたことが数度。

もはや、世界と同じスピードで仕事をしたければ、日本語マニュアルなんて不要なのかもなという感想である。最終的に消費者に渡るときに日本語になっていればいいわけで、それだけが日本人の仕事なんだろうな、そういう感覚でいる。別に、経済力うんぬんじゃなくてね。日本語マニュアルがないって言って憤るのは、もはや昔の話だと思うわけです。