orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

「なんとなく出社」しているわけではない管理職の気持ち

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テレワークということは、自宅にいる時間が増えることになる。

一人暮らしの方は当てはまらないのだが、家庭を持っていると自宅に長い時間いるということは、家族とニアミスすることになる。

いろんな家族がいるので、法則的なことを簡単に言うのは難しいが、何しろ無影響ではいられない。

去年の段階では、テレワークに対してメリットが強調された。おそらくポジティブシンキングの結果だと思う。

職場の人間関係に煩わされないので仕事に集中できる。Web会議が普通の会議より効率がいい。そういった職場環境のメリット。

通勤時間が無くなる。自分の時間が増える。その結果家族との時間が増える。などプライベート面へのメリット。

しかし、メリットばかりに目を向けていても、長い期間やっていると、飽きが来る。メリットだったことには慣れてしまい感動が無くなり、そのうちデメリットが目立ち始める。

職場の人間関係がないことで会社の情報が入って来づらくなる。社会から切り離されたような孤独感を感じるようになる。自分が困っていても誰も気づかない。Web会議では自分の表情まで読み取る人がいない。結果、仕事をしているときにあった、高揚感が無くなり同じ仕事をしていてもはかどらない。

通勤時間が無くなることで、ずっと家に閉じこもることになり、物理的に運動時間が減る。肩こりや目の疲れも激しくなるが、通勤時間はデジタルや机とイスから離れる良いインターバルだったのかもしれない。外の空気を吸い景色を見て四季の移り変わりを肌で感じることも脳に刺激を与えていたのだろう。日々、家の中に閉じ込められているような気分になり、閉塞感を感じるようになる。

また、家にいるからといって、仕事上の責任が減るわけではないし、効率も上がるわけではない。テレワークだからと言って直接生産性が上がるということはない。なぜならばそれはオフィスでもやれることだから。テレワークを機に導入したデジタルツールで評判がいいものはオフィスでも使う。だから一時的にテレワークで生産性が上がったと思った体験は、実はオフィスでも取り込まれている。

それなのに、家に居る時間が増えたことで、家庭において家事が増える人もいるかもしれない。その中でも仕事につまらなさをおぼえるから家事にせいを出す人もいるかもしれない。むしろ業務時間中に家事をやり始める人もいるんじゃないか。しかし、私が思うのは、つまらなさや仕事の空き時間の代償として家事をやられたら、家族も困惑するんじゃないかということだ。仕事を犠牲にしてまでやる家事はないのではないか、と思う。テレワークをすることと、家事が増えることを単純にイコールにしてはいけないんじゃないか、と思っている。もちろん、仕事の成果は申し分なく、業務時間外で時間が余るので家事を担当するのは悪いことではない。ただし、仕事をしている時間は仕事に集中するべきだと思う。家事が仕事の逃げに使われては、家族もたまったものじゃないのではないか。

などという私は、オフィスに行っていた時も家で働く時も、全くと言っていいほど家事をしない人間で、それはそれで最近の家族像を考えると「どうしようもない」部類に入る男性なのかもしれない。ただ、逆に仕事については命懸けで取り組んでいて、その結果に対しては責任を持っている。だからテレワークをしていても、テレワークをしている時間には絶対に家事などはやるつもりがない。だって仕事が第一だから。それはオフィスでも家でも同じだと考えている。

そう、こういうことを考え、悩まなくてもいいことが、オフィスの良さだと思う。だから特に管理職などの年齢層の人は政府が7割テレワークと叫んでいるのに、オフィスに向かうのだ。彼らは「なんとなく出社」しているんじゃないんだ。

 

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テレワークをするといろいろ付随するデメリットの影響から逃れるために、出社しているのだ。なんとなく、と表現するのは、想像力が足りない証拠だろうと思う。