orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

失敗から学ぶことのほうが成功から学ぶことより多い、ということ

 

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今日は、Chatwork Business Dayの一日目にオンラインで参加しました。

 

go.chatwork.com

 

明日の二日目も参加する予定です。

いろいろな興味深いお話が聴けて大変有意義でしたが、その中でも「過去の倒産から学ぶべき教訓とは」と題した荒木博行氏の講演は非常に勉強になりました。

 

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https://go.chatwork.com/ja/businessday/

 

荒木氏の著書は下記です。

 

世界「倒産」図鑑 波乱万丈25社でわかる失敗の理由

■「倒産」は教訓と知恵の宝庫である

リーマン・ブラザーズエンロンコダック、トイザラス、MGローバー、山一證券、そごう、タカタ……日米欧の25事例を徹底分析!

■なぜ一時代を築いた企業は破綻に至ったのか

良い会社かどうかを判断する時、我々は過去の実績や経営指標などのデータを重視します。しかし、数字だけでは見えないこともあります。
経営者も一人の人間であり、例えば急成長の後の油断や甘え、変化に対する焦り、恐れなどによって迷い、時には不正に手を染めてしまうことも……。
倒産に至る過程を、人間ゆえの弱さを軸に見ていくと、また新たな発見と気づきがあります。

■教訓満載!『世界「倒産」図鑑』25事例のラインナップ

 

皆が「どうすれば成功できるか」について思いを巡らす中、いや、むしろ倒産、つまり失敗の方が学びが多い、とする講演でした。

いくつかの具体的な倒産した会社をもとに、なぜ倒産に至ったのかのシナリオをわかりやすく解説して頂きました。それぞれ、結果から遡れば当たり前だと思うようなことに、なぜかいくつもの会社がハマり、倒産にまで至ります。

これは、実はシステム構築や運用の現場でも当てはまっていて、 失敗すべくして失敗するパターンが非常に多い。システムの現場だと、一つのミスですら致命的になることがあり、それを防ぐために二重三重に保険をかけるのですが、その保険がいつのまにか形骸化します。失敗など誰もやりたくないのに、失敗しないことを前提とし考えてしまうため、どんどん危険な方向に行動してしまいます。特に強い成功体験があると、そのプロセス以外を考えなくなる。それさえやっておけば大丈夫、そうやって何も考えなくなったら、会社でもシステムでも、新しい脅威に対して抵抗力がどんどん無くなっていきます。聞けば聞くほど同じだな、と感じました。

失敗しないためには、個々人が成長していくことが大事ですが、成長は「抽象化が大事」というお話でした。抽象化とは何か。自分の畑と違うことを言われたときに、それを自分の畑に置き換えて、吸収することです。自分の範囲をかたくなに決めてしまってそれ以外の情報を遮断するようになったら終わりだ、成長は無くなる、と。どんどん違う世界の情報も取り入れ、自分の世界と同じことのように捉える。これを抽象化と呼び、たくさんの学びができると成長するということを講演で学びました。

どうしたら成功できるか、について成功に関しては、そのときの状況や参加しているメンバー、社会環境や運など、いろんな要素が絡まって成り立ちます。

しかし失敗については、普遍的な事実が隠れています。どうやったら失敗するかをたくさん知ることにより、失敗しない。それは逆説的に言えば成功するということになります。失敗する会社に多いのは、攻めの人材ばかりで守りの人材がいない、ということらしいです。つまり、成功ばかりを追い求めると、失敗しないことに興味が及ばなくなる。その結果、ロジカルに考えればわかる失敗プロセスに簡単に足を踏み込んでしまう、ということにつながります。

 

ここ最近、テレワーク三昧の影響もあり、アウトプットばかりであまりインプットする機会が減っていて刺激となりました。オンラインイベントには積極的に参加していこうと思います。

※仕事しながら参加できるのもいい。