ロシアワールドカップが始まりましたね!
やはり国の威信を背負って戦う試合には独特な雰囲気があります。
VARが導入された経緯
さて、このワールドカップに初導入されたVARについて理解しておきたいと思います。というのは、大事な場面がこのルールで大きく左右されそうだからです。
VARとは「ビデオ・アシスタント・レフェリー」のことです。
サッカーのレフェリー(審判)は、主審1名と副審2名が常識でしたよね。でも人間がやることですから、選手22名がどうにか自分のチームを有利にしようと、審判を欺くプレーが長年問題となっていました。過去アルゼンチン、マラドーナの神の手など試合を左右するプレーが審判を欺くプレーだとすると、サッカーの健全性が大きく損なわれます。
その根本的な解決として、現在の技術に合わせたビデオ判定が導入されたということになります。
具体的にはどんな手順?
スタジアムの外(どこにいるかはわかりません)の別室に、審判1名、アシスタント・レフェリー3名、リプレーオペレーター4名が待機しています。まとめてVAR(ビデオアシスタントレフェリー)と呼んでいます。
VARは数台のモニターをじーっと見つめています。
VARはビデオ判定を行う必要があると判断したときに、主審に連絡します。
主審はVARに、自分がミスしたと思ったときにビデオ判定を求めることができます。その結果を主審が見て最終的に主審が判断を下します。
仮にビデオ判定を行うときには、アディショナルタイムに加算されます。
ざっくり言えばこんな感じのルールです。
ビデオ判定のタイミングは限られる
何でもかんでもビデオ判定できるわけではないそうです。
・選手への処分(イエローカードや注意などの行為)
・一発退場
・ゴールに直接かかわる判定
・PKの判定
まあでもこれだけカバーできていたら十分だと思いますね。
ビデオ判定中の映像はスタジアムやテレビ中継に流される
試合中、ビデオ判定で試合が止まると、緊張感が間延びしますよね。そうならないように巨大ディスプレイでビデオ判定中の映像が流されるそうです。選手もじーっと見つめることになるんでしょう。
予選からVARが大活躍
予選の早い段階からVARが大活躍しています。
後半に入ると試合が動く。56分、フランスは鋭い縦パスに抜け出したグリーズマンが、オーストラリアDFジョシュア・リズドンにPA内で足をかけられてしまう。主審は一旦プレーを流したものの、VARにて該当プレーを確認するため、試合が一旦中断。
VARでの確認を終えた主審は、PKスポットを指し、フランスにPKを与えた。今大会から導入されたVARで、初のPKが与えられた瞬間であった。このPKをグリーズマンが落ち着いて決めてフランスが先制に成功した。
まとめ
とりあえずVARはビデオ判定で、8人のチームがスタジアムの外で待機して主審と連絡を取り合って試合を最善なものにしようとしていると覚えておきましょう。
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