orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

Googleが突如発表した新しいAI、Geminiがすごい

 

Googleから新AI、Gemini登場

Googleが突如、新しいAIを発表しました。

名前は「Gemini(ジェミナイ)」っていうようですが。

 


www.youtube.com

 

ChatGPTが、(現時点で)トロトロ答えを返すのとは別世界で、かなり強い競争相手が現れましたね。まぁ、あの遅さもしばらくしたら速くなりそうなものですが。

 

関連記事も紹介。

 

pc.watch.impress.co.jp

 Googleはこのほど、そのGeminiの凄さがよく分かる動画をYouTubeで公開した。約6分程度の動画だが、Geminiとの会話(やりとり)は音声で行なわれ、Geminiに対してカメラで手書きにの絵や物を見せたり、動画を見せたりし、それに対してGeminiが受け答えをしているシーンだ。

 

つまり、動画を、日本語の字幕も付けて見たらびっくりされると思います。AIとのインターフェースが音声ってところが素敵ですね。どうしてもキーボード入力はまどろっこしいところがあります。次はAIとWeb会議、ですかね。

もしかして、ドキュメント作成の仕事をしていて、Web会議で概要を伝えると短時間で作ってくれたりもしそうですね。

イマイチだった場合、また打ち合わせをして擦り合わせて、レビューしてってな具合で。

それは人なのか・・と。

 

そもそも、ChatGPT自体は、伝えたいことを「文字」「言語」にしないといけないところから、そんな人間いないやろってことだったわけです。いくら賢くったって、チャットでしか話しませんってなると、任せられる仕事が限られます。限られた仕事の中でも素晴らしい性能だったので世界から注目が集まったわけですが。

このGeminiだと、カメラで移してマイクで話せば、こんなに物事が伝えられるので、じゃあOfficeのドキュメントでも絵でも、インプットできちゃう。それって人間?。

 

 

詳細記事

で、概要がわかったところで詳細記事。

 

pc.watch.impress.co.jp

 Geminiの最初のバージョンは「Gemini 1.0」となり、高性能で最大のモデルとなる「Gemini Ultra」、中規模で多くのユーザーに適合する「Gemini Pro」、そしてスマートフォンのようなNPUを備えているデバイス上で利用するための「Gemini Nano」の3つのサイズが用意される。

 このうちGemini Nanoは、同社が提供するスマートフォン「Pixel 8 Pro」に最初に実装される計画だ。デバイス上のNPUを利用してローカルでのAI文字起こし機能を実現している「レコーダ-」の機能拡張などに使われる予定で、要約機能の実現が可能となる。

 このほかにもGBoardでのスマートリプライ機能(メッセージングアプリなどで迅速に返信ができるように返信を示唆してくれる機能)などにも、Gemini Nanoが利用される。

 

その他、詳しい情報は上記事を見て頂くとして、スマホでローカルで動くってのはかなり素敵なことなんじゃないでしょうか。今までは、アメリカに情報を送ってアメリカからデータが打ち返されたんでしょうから、まあ遅くて当然かと。

Googleのサービスは意識しなくても皆使っているでしょうから、どんどんAIが我々の近距離に入り込んでくるということです。

ああ、これこそがAIだなあって動画を見て思いました。今までのブームで色々なプロダクトを見ましたが、今一つ何か便利になっていないような感覚がありました。しかしこれは、色々見た中でも相当高いレベルでサービスインして来そうです。

なんだか、本命っぽいサービスだなぁ・・。注目しよう。

 

給料は増えずに製品価格ばかり上がって行くんだけれど

 

マイクロソフト製品の値上げ

上がんのか・・。

 

www.itmedia.co.jp

日本マイクロソフトは12月6日、法人向けソフトウェアとクラウドサービスを値上げすると発表した。日本円の為替変動によるもので、2024年4月以降に現行価格から20%引き上げるという。対象サービスは具体的に書かれていないが、一律での値上げになるとみられる。

 

厳しいな。

 

無視できなくなるIT関連のインフレ

今回は為替が理由になっているけど、基本的にITのサービス、特にアメリカ製品のものは年々値上げしているよね、マイクロソフトに限らず。どのベンダーだってドルベースで値上げしてる。その上、為替理由で日本だけ更に値上げするもんだからやりきれない。日本は社員の給与も、企業の売上も横ばいみたいな国だから、相対的には貧しくなる。

昨日までできていたシステムが、明日はできないみたいなことがいつか起こりだすと思っていたけど、これはもう起きつつあるということでよいのではないかな。

日本の場合、人件費削減みたいな努力ってのは基本的に枯れ枯れになっていると思う。むしろ給料上げろ見たいに言われているので、人を多く抱えたくない。最小限の人数でまわしている現場ばかりなので、ここから人件費削減は難しい。

できるとすれば、システムの方の削減になると思う。とは言えシステム自体は業務が依存していて削れないので、Webサーバーが3台であれば2台に、機能ごとに分散していたのであれば統合、のような、ケチくさい設計上の工夫が必要になってくると思う。

大昔はCentOSのような、オープンソースにフリーライドして費用削減するような手も流行ったけど、もう使えないと思う。今使っている人はよほどギャンブル性の高い手段だと思って臨んだ方がいい。作り手の方が、フリーライドには我慢ならなくなっているのだから。

まあ、IT予算は青天井、みたいに言ってられなくなったということだね。高くなり過ぎて。

 

でも給料は上がらない

ニュースで給料が上がります見たいなことを言ってても、足元上がっていない人が多いんじゃなかろうか。結局のところ、コンピューターの性能はどんどん上がってるけど、人間の性能が上がったわけじゃないんです。だったら給料も上がらないよね、と。

コンピューター性能アップのお陰で2倍の生産を達成しました!と言っても、その原因はコンピューターなんだからコンピューターには2倍のお金を支払うけど、人間の給料は据え置きでしょ、そら、みたいな感覚が日本人にはあるんじゃないかな。

例えば、マクドナルドの自動レジやスマホアプリが充実して、店におけるレジを捌く量が倍になったとしても、バイトの給料が倍になるわけじゃないからね。

DXの本質はここなのかもね。生産性が上がるためのITへの投資ばかりが増えて、人間の価値が上がるわけじゃない、ってこと。

あーあ、ある日、給料が20%アップすればいいのにね。

 

テックリードって普通の給料じゃ割に合わないでしょっていう話

 

ここ1年くらい、記事を書いた後、一週間後に表示される形でブログ運営してたんだけど、なんとなく「今」のことをすぐ出せないのにやきもきしていたので、変えることにした。夜中の0時には、あんまりリアルタイム性のないような内省的な話をアップするとして、後もう一本出すかは、その時の気分で決めてすぐに公開するつもり。

なんとなく人々の移り気は速くなってる気がしてて、トレンドなことを話しても一週間後じゃ、何それ古い、って感じなのよね。

リアルタイムに・・って何を話すかというと、今人々で流行っている話題でもいいけど、後は私がXでポストしたことの補強というのをやろうと思ってる。

例えば今日の話。

 

 

結構この世界にいると、優秀なプロジェクトマネージャーはよく会える。プロジェクトをWBSにしてタスク化して進捗率を確認するとか。個々の技術要素で課題がないかを課題管理票にまとめて細かくフォローするとか。プロジェクトを達成することについて、この業界はかなり手痛い経験を何度もしているので、プロジェクトマネジメントの汎用化は悲願だった。思ったとおり行かなくて赤字案件になるとか、そもそも出来上がらなかったり、出来上がったものが顧客の欲しかったものと全然違ったりとか、裁判沙汰まで含めて経験し、何とかせな、ということでプロジェクトマネジメントの技術が急速に向上していったのが2010年ごろだね。

で、プロジェクトさえあれば完結できることがわかったんだけど、肝心のプロジェクトがないといくら稼働人員がいても儲からない。だから2010年代後半ごろからSIer各社が共創って言い始めた。何かデジタルでやりましょうよ、お客様側にアイデアはあるはずなんですよ。手伝いますよ、って、美容室みたいなカジュアルな建物や会議室を作って、顧客のニーズを引き出そうとした。

それと、世の中のデジタル化、いわゆるDXが、経営層の間で必要性が浸透しそこにコンサルが入っていった。もっとデジタルをこうすれば経営成績も上がりますよね旦那。それでまあ業界はかなり盛り上がったわけだ。コロナ禍で各社、デジタル化に対するモチベーションも上がったから、ここしばらくは良かったね。

でもさ。

会社の今後を決めるような技術基盤をリードするってさ、プロジェクトマネジメントとはまた異質よね。プロジェクトをいかに成功させるか以前に、どんな要素技術でどんな経営課題を解決させるか、もしくは創造するかみたいなストーリーを、再現性のある形で生み出せる人材って、めちゃくちゃ価値が高いはず。だって、プロジェクトを完結させるための技術は学べば、学習能力があることを前提に、誰でも実行できる。でも、テックリードって、単純に要素技術だけじゃなくて、ビジネス課題も、顧客の気持ちも、理解してるスティーブ・ジョブズみたいな状態よね。

それを、普通の正社員みたいな給与で雇おうとするもんだから、まあ仮にそういう天才が引っかかったとしても一通り実現したら他所に行っちゃうのは当然じゃない?。だって、引く手あまたでしょ。DXするのはわかるけど、どうやってやんの?に対しての答えを持っている人は、そりゃ、コンサルとかになって各社飛び回っていたほうが効率がいい。

それを、どこやらのSIerから引き抜いて、基本的な待遇で、はいあなたテックリードね、としたとして、機能するもんだろうか。しないね。

で、気を良くした社長が、我が社にはテックリードがいるからもう内製だこれからは、なんて言って、それで完全依存した後に、「私別のところで働きます」とはしご外され、残ったシステムはどこかのベンダー探して、次はリプレースせざるをえなくなるというね。

もしくは、テックリードだと思ったら単なるプロジェクトマネージャー上がりで、ベンダー探して委託して、プロジェクトコントロールするだけ、みたいになる。どちらかというとこちらのパターンのほうが多いんじゃないかな。テックリードとは名ばかりで、技術選定してベンダーとよろしくしているパターン。

ま、そういうことで、もし企業がコアメンバーとしてテックリードをアサインし、彼にデジタル経営をリードしてもらいたい、ってならかなりの待遇を用意しないと、まあ根付かない。根付かないのに内製とか夢物語で、そもそもの考え方がおかしいよね、と思うポストを説明してみました。

 

超くだらない仕事なのに予算が付く場合がたくさんあるから、技術者が不足する

 

技術者不足の話はよく聞く。現場にいる私の感覚だと、人数が不足しているというよりはスキルアンマッチ。つまり現場が欲しい人材がなかなか見当たらないということだと思う。

で、技術者不足、育てることよりニーズをコントロールすべきという意見を見て、まあそうかもな、と現場目線でも思っている。

 

xtech.nikkei.com

 こうした取り組みは確かに王道だが、実はやるべきことは他にもある。というか、むしろそちらのほうが優先すべき課題かもしれない。それは「ITに対する需要を抑制する」ことだ。「デジタル化が急速に進む時代に何を言うか」と思うかもしれないが、冷静に考えてみてほしい。

 

そう、私も客商売なので、お金をくれるというのなら、倫理的問題さえ無い限りはたいてい請けてしまう。ただその要件に対して「こうすれば、お金かからずできるんじゃないですかね?」と言うのは野暮である。そんなことを言ってしまうと、お金がもらえない。もらえるチャンスがあるのに、わざわざ自分からフイにすることはないだろう。

そういう心理でいろんな仕事が生まれているが、それらも本来、ITエンジニアがきちんと要件整理しさえすれば、減る仕事はたくさんあると思うが、経済原理上そうならないと言うのが現実である。

超くだらない要件でも、お客様の笑顔のために、高い品質と速い納期でお客様に届ける努力をするぐらいが精いっぱいなのだ。

この問題がなぜ起こるかと言うと、お客様のお悩みが発生する際に私がその場にいないからだ。悩みを解決するために、こんなことをやってほしい、とお客様がやってくるわけだが、もし私がその場にいたら即座にもっと良い解決法を伝え、要件が変わっていたはずだ。しかし、それはもっと後の話で、社内でこの悩みを解決するためにはこういう要件をこなさないと行けず、そのためにはベンダーに依頼するための予算が必要だ、みたいな話が先にある。予算がついてしまう。だから、その予算を持って見積の依頼をくれたお客様を前に、「ええっと、そうじゃなくてもできませんか?」なんて言っても手遅れなことが多いのである。話がもう進んでしまっていて、それをいつやるか、みたいな話に付き合うことしかできない。

だから本当は、もっと上流も上流、顧客のおそばで、顧客の大元の問題に対する、問題解決の場にいてこうしたらいいですよ、なんて言えたらいいんだけど。日本は残念ながらそうはなっていない。そりゃ、基幹業務に関わるような大きな話だったら問題ごとコンサルに丸投げして解決策ごともらうというのもアリだけど、もっと些細な、どうでもいい、くだらないことで要件は発生し続けているのが現実、なのだ。

ま、そんな小さな些細な、もっとほかにやり方あるでしょ、と言うような仕事でもかき集めれば結構なお仕事にもなり、多分やめられない。産業構造とITの関係が大きく変わらないと、なかなか、スマートに要件を最小化するなんてことは、夢の夢、だと思っている。だからこそ、IT技術者は慢性的に不足しているのである。

 

全て効率化したとしても残る仕事

 

随分、お仕事も工夫に工夫を重ね、効率のかたまりみたいな状態になったと思うですが、結局のところ仕事は残っています。残った仕事の特徴を考えてみたいと思います。

 

お約束している仕事内容の少し外側にある仕事

例えば、私はITインフラを担当しているのですが、明らかにアプリケーション開発側で問題を切り分けるべきな問題が起こります。お客様は開発だのインフラだのってのはよくわからないので、何か問題があるんじゃないかとご相談されます。

効率化している領域は、自分たちの仕事領域に限るわけで、一歩領域を出るとさすがに手付かずであることが多いです。全く関係ないと問い合わせは来ないのですが、ITインフラもアプリケーションも一体で動いてますので、きちんとITインフラの問題じゃないという反証ができないと逃れられません。

ITインフラの領域ならスラスラ問題に対応するのですが、そうではない領域だと人間が試行錯誤するしかなくなります。その結果、たいていITインフラじゃないという証明はできるのですが、アプリケーション側のトラブルシューティングをやってあげることになるので、まぁ効率の悪いこと。

アプリケーション側で切り分けしてくれた結果を頂ければ効率よく進むんですけどね。アプリケーション開発側も、インフラの問題ではないと切り分けないと調べないぞ、まであるので、いつも折れてアプリケーションの方を調べてます。

 

違和感を頼りにする仕事

監視システムを使って監視は自動化できているので、そこから出たアラートを見て行けば問題そのものや、問題の予兆にたどり着くことができます。

ただ、それが問題だ、問題ならこう対応すべきだ、解決できた、まで考える思考についてはケースバイケースで解法が異なるので中々自動化はできません。

問題の大小も、これを放置したらどうなる、から始まり予測のようなことをして、そこから優先度や緊急度を設定し、対応していきます。

単体のアラートから察する場合もあれば、過去の履歴から思い出すこともあり、そして複数のアラートから推移することもあります。

それはもう「違和感」と言う言葉以外には説明できない、センス的なものを、効率化・自動化するのは時間がかかります。毎回の人間の判断を積み上げて、法則をチームが悟っていくしかない。ただその悟りですらバイアスとなって、思い込みとなって、正確な判断をできなくすることもあり、なんとも人間系の話です。

 

わかってくれない相手の対応をする仕事

ChatGPTと話をすると良く思うのですが、空気の読めない回答をしてきますよね。相手の気持ちを考えない発言ができるのは、AIだから、という前置きがあるからですね。もしChatGPTと同じ言い回しで顧客対応をしたら、きっと怒りだします。ChatGPTは話す相手がわかってくれない場合に、すぐ拗ねますからね。わかってくれないなら私は話しません、じゃあ、わかってくれたことを前提に次の質問どうぞ、みたいなことを平気で言うヤツです。

人の気持ちがわからない時点で、あの生成AIってやつは落第なんじゃないかと常々思っているのですが、それでもロジカルに知識を整理するような分野ではもはや破竹の勢いと言ったところで、今後、人間の居場所っていうのは、お気持ち的な要素の入った仕事なんじゃないか、と思う次第です。

 

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あの、AIってヤツは、きっと人間じゃないです。人間ではできないことをやってますので、人間の性質を模倣した別の存在です。

ということは人間自身にはどうやってもAIにはできないことを求められるようになってきますから、その差分とは何ぞや、と言う哲学をこれから考えて行かなければいけないです。それをAIに聴いてもアイツは何でもできるってウソを答えてきますから当てにできません。

人の気持ちを考えた対応。何かぞわぞわする。そういう感覚には名前はついてないですが、これからの時代を勝ち抜くヒントはその辺りにありそうです、と私の感覚が言っています。