orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

わからないことをわからないまま受け入れたら負ける

 

もう完全に教える立場として働いてるけど、教わる方の人達は、どうも伝えたことをちゃんと理解していないらしい。私が解答をスラスラ話したとしても、それを受け取った方がなるほどね、となるかというと、いや、話を聴くだけで精いっぱい、ということらしい。質問ある?と聴いても、ない、と答えるからわかったんだなと思いきや、わかってないけど質問がなかったようだ。わかってないから質問ができないのか。悲しいかな、教える人と教わる人の間には大きな大きな立場の差がある。わかっている人はわかっているが、わかっていない人はわかっていないのである。わかっている人とわかっていない人が話をするから、かみ合わない。

でも私も暇じゃないから、わかっていることをスラスラ話して終わりにしたい。教わり手がわかっていないと主張するなら、主張してもらわないと話にならない。わざわざこちらがペーパーテストを用意して理解度チェックまでしろというのか。会社はそんな生易しい場所じゃない。教える場は作るけど、わからなかったら持ち帰って、仕事関係なく自分で調べて身に着けて欲しい。だって技術は独立しているから、私が直接口伝で教えなくたって、自分がわからないという状態に甘んじることを嫌がって、自習でもして欲しいものである。それとも、またわけのわからん難しいことを言ってるな、でスルーでもするつもりなのだろうか。将来、スルーばかりしていると、何もできない年配者になってしまうぞ。

この前うれしいことがあった。前教えたところでわからないことがあって、教えて欲しいと聴きに来てくれた若手がいた。でもその質問、私もすぐにはわからなかったので調べて伝えたけど、そう、私が何でも知っていると思ったら大間違いだ。たくさんの人が技術に対して興味を持ち、ああでもないこうでもないとディスカッションできるようになったりいいな、と思っていたがまさに、そのタイミングがやっと来た、と思った。ベテランを勝手にライブラリー扱いして、何かわからなければ聞けばいい、その通りにすればいい、というのは本当に危険だ。だって、必ず正しい答えを出せる人なんていないから。だからこそ調べるし間違ってたら訂正するし。それをこれまで一人でやってきた。色んなことに詳しくなったし、調べた回数のお陰で成長できた。若手もそうやってほしい。わからない、と言う状態に強い不満を持ってほしい。日々のわからないを一つ一つ解決して行ったら、どんどんわかるようになるから。わかるというのは、前提のわかるをクリアした前提で存在するから、まずは身の回りのわからない、は発見したらすぐに何とかしなければいけない。

質問してきた彼は、途端に伸びるだろう。私が全部教えなくたって、目の前のわからないを自分でどんどん制覇し、そしてそれでもわからないことを私に聴きに来るんだから、加速度的に視野が広がっていく。

質問して来ない彼は、自分で何とかできる人なんだろうか。そうかもしれないので、完全に悲観するのは変だけど、でも、本当にわかってる?。わかったつもりのままにしていない?。もしくは、わかることに手を抜いていないか?。

若手を見ていると将来が見えてしまうと言うか、日々が勝負であり積み上げであり、何かわけのわからないことを即座に調べ即座に把握し即座に自分の知識にすることを、日々諦めないでやっていると、10年後、20年後で大きな差になっている。

今立っている場所を考えると、その積み重ねがあったからこそだよな、って実感するのだけど、それを今からやらない若手、今やり始めたっぽい若手、どう差が今後出てくるのかは、なかなか背筋が寒くなる結果となるのであろう。