orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

AIに入力することを、AIを使って作るという仕事

 

お絵描きとAI

趣味で、Stable Diffusionという生成AIのお絵かきソフトを使っている。色々な使い方はあるが、基本はプロンプトを入力すると、その通りの絵が出てくるという機能だ。絵でも写真でも自由自在で、出てくるものは「モデル」と呼ばれる学習済みデータを元に生成される。

このソフトに何か出してほしい、と思う時、人間が考えるわけだ。こんな絵が欲しい。その指示が曖昧だったり間違えたりすると、違う絵が出てくる。これも人間ぽいね。要件を間違えると結果がおかしくなる。

人間が情報出しして、AIが生成し、その結果を人間が受け取る。このレベルであれば私は「遊び」としては大変面白いと思う。出てきた結果をどう使うかについても人間が楽しむのであればそれ以上でもないし、二次利用したところで作った人間の意思が反映された結果である。

 

プロンプトをAIで作る

ここからが斬新な話。

Stable Diffutionに入力するスクリプトを、Chat GPTに考えさせた。

「英文で、こういう感じの表現を、10個ください」とかお願いすると、どんどん作ってくれる。別にAIで使うとか言っておらず、単に英文が欲しいんだ、リストで10個ちょうだい、というと作ってくれるわけね。

結構、こちらもうまく作ってくれるわけ。どんどん英文をくれるのでAIで絵を作る作業も断然スピードアップ。

これ、単に翻訳じゃない。「会社に行くビジネスの服装を具体的に英文で記述して」なんて言うと、「紺のスーツでネクタイで下はスラックスで靴は革で黒」、みたいなところまで一文で記載してくれる。

これが、AIは情報処理をやっているということの具体化だ。具体的記載と共に英語にする、なんていうことをどんどんやってくれる。

それをコピペして、Stable Diffusionに張り付けて見事に絵が出て、思った。

AIにお願いしてその結果をAIに流し、その結果を得る。

これはなんだ、と。

 

もはや管理職

今回は、絵の生成と、英文の生成だったけど、これから生成AIができることはもっと増えると思う。何かができる、つまりスキルは多彩になり、それらがWindowsなりスマートフォンなりの中に入ってくる。それをクラウドに問い合わせているのか、それともローカルで半導体がやるのかは知らないけど、すぐそばにいろんなAIがいらっしゃる。

そのAIを単に使う、じゃなくて、あるAIから出て来た成果物をあるAIにお願いする、なんてことが成り立つと人間がやるべきことって、その能力あふれるAIたちにお仕事をお願いして、全体としてオーケストラレーションすることになっていくのか、とうなづいた、今日。

AIの彼らは、特に気持ちとかはないので、まずは最適な情報を渡し、処理した結果を得て、そしてレビューしまた別のAIに投げる。これこそマネジメントであり、人間って、自分自身がスキルを持っていなくても誰がスキルを持っているか把握して使いこなせばいい・・ってことになるのか。

しばらくは、このAIマネジメントなるものが、スキルとして随分持てはやされるようになると思う。だって、1つ1つのAIを使いこなすのも大変だもん。あと10年は成立すると思う。1つ1つのAIは奥が深いので、誰でもすぐ使いこなせるような状態ではない。

ただ、方向性として、どんどんAIは賢くなる方向にしかいかないので、段々とAI間で、主体的にメッセージがやり取りできるようになると思う。何らかの規格によって。

そしたら、ほんとに上流の上流で要件を伝えるだけで、何となく人間と会話をしながら複数AI間で話を進めるような、管理職AI自体が生まれるような気がしてならない。

ひとまず、そういう思考の一端を経験できただけで、収穫としたい。