orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

ベテランは、もはやYouTuberみたいな感じで

 

40以上で業界に生き残っている人は、もはや生き字引みたいになって、現場を一生懸命手を動かして生きてるってことありませんか?。よっ、ベテラン、と冷やかされているうちが花で、いよいよこの現場属人的過ぎて危ないよ、どうしてくれるんだ10年後、みたいな気持ちになっている人は多いでしょう。

若い人も育ててね、と部下は割り当てられるものの未熟。当然のように高度な作業は自分がリードしなければならず、いつになったら楽になれるのか、みたいな気持ちで過ごしていると思います。

結論として、今のまま、単に手を動かすだけだと部下は育ちません。部下が育つのは実はあなたが現場を去ってから・・ですが、それで部下は潰れる可能性もあります。ああもっと、先輩がいる間に学んでおけばよかったと後悔しても時すでに遅し、でしょう。

最近思うのですが、若い人は勝手に育ちます。ただその勝手さがどれだけ現場に寄与するレベルで垂直に伸びるかと言うことになると思います。

そこで、後ろで若い人の作業をじっくり見て指導する・・ってことは、昔はとても必要と思ってやってましたが、これはかえって逆効果だと思うことが増えました。

というのも、人から特に有識者から作業を見られるというのはとてもストレスがかかるからです。学習って実はストレスが少ない方が進むんじゃないか、と。とても楽しいこと、例えば趣味などをしていると、楽しんでいるうちに物事をおぼえませんか?。きっと、若い人が育つのに、マンツーマンは不利益が多いのです。

それより。

ベテランが、作業を見せてあげる、そしてそれだけではなく解説も付けてあげる。それって何かに似てるなと思ったらYouTuberです。YouTuberは聴衆のコメントに全部反応を返すことはしませんよね。基本、思いに沿って事柄を伝えます。ああ、それでいいんだと思ったのが最近。どう取られるかはともかく、伝えたいことを若い人の前で伝える。最近はWeb会議もありますからやりやすくなりました。自分が採る判断や行動について、おしゃべりで解説しながらやってみせる。それを聴衆がどれだけ分かったかは気にしないのです。

メンターとかオブザーバーとしての位置ではなく、コンテンツとして存在するということですね。あ、この人見てると面白いや、と思ってもらうところから始めるとフィットすると思います。

昔は、師匠の仕事を見て盗めと言われたものですが、今や、楽しく盗まれるように仕向けなきゃいけないという変な時代です。しかしそうしないと、ずっと育たなくて苦労するのは自分です。さっさと成長してもらわないと困る。そういうときに、指導役として存在するのではなく、生きる教材として振る舞う。何か新しいことにベテランが挑戦するときは、自分で閉じるのではなく「大事な機会だから共有するね~」と見せてあげる。

そう、ベテランが若い人を観察して指導するのではなく、若い人がベテランを観察するのです。人によって色んな距離感で見てくるのですが、彼らに任せましょう。

教育観も昔と今では大違いですが、時代に合わせて進めていくしかない、とは思います。