orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

物事を習熟するときの流れ

 

ITエンジニアなんてずっと何かを習熟し続けなければいけないような仕事に就いていると思うが、人によって秀でたり劣ったりみたいな現象は興味深い。

こういう記事を見つけた。

 

mond.how

 

著者が編集者という立場なので、きっといろんなタイプの方を見てきたのだろう。そして成功した人のプロセスを熟知していて、その中でも共通なエッセンスを言語化されている文章だと思う。

さて、これを見て一般の人はどう思うだろうか。ああ自分には無理だ。上昇するには常人にない努力の積み上げが必要なんだと思うだろう。積み上げたとしても届くかどうかは才能というパラメーターも必要だろう。とにかく、ここに書かれていることを真似して試そう、なんて思うだろう。だから、世の中には啓蒙書・自己啓発という分野が昔からある。本当にはるか昔から。

じゃあ、その情報を受け取った人が皆成功するだろうか。やらない人は論外として、やったからと言って成功するか。成功するはずがないと思っている。成功するなら世の中成功者だらけになるのではないか。

一般的にはこういう方法が成長のために有効だと有識者は書くけれど、その一般的という範疇にあなたが入るかどうか。私自身が、ほとんど「一般的」と言うゾーンがあるときにそこに属さない経験が多すぎたので、もう全然信じなくなった。一切こういうアドバイス的な情報を取得しないわけじゃないが、だからといって取り入れるかというとほとんどしない。そういう世界もあるのね、と向かい合ってから拒絶する。

上に上がっていく連中は、こういう一般的をあざ笑うように無茶なプロセスで結果を出し、そして真面目にやっている人たちを蹴落としていく。で、その無茶さを一般の人が真似するときれいに壊れていくという、残酷な側面は芸術につきものなのはどんな人でも気づいているんじゃないかな。

だからこそ壊れないように、こうやって、せめて最低水準まで引き上げて壊れないように大事にしたいと、厳し目の課題を並べて行く。これぐらいは、あのイカれた連中は天然でおぼえたりなぜか始めから身につけていたりして、同じ土俵で戦うなら頼むから武器と防具ぐらいは買ってくれよという親心なのである。

芸術ならずともITエンジニアの領域でも同様であり、あの資格が必要かどうか議論にも収束する。資格を取れば仕事ができるわけじゃないんだ。ただ仕事するなら資格で設定されている範囲の物事を身につけておかないと、すぐに成長の壁みたいなものに到達する。一部、資格なんかなくても年中パソコンに向かっていて、狂気じみた趣味の領域の延長で仕事をしてきて恐るべきアウトプットができる人がいる。彼らは資格なんていらない、結果も出せるというけれど、おいおい仕事も休みも関係なくパソコン見てニコニコしているじゃないかとツッコミたくなるのである。

多分、天才連中は、入口は有識者の言うとおり従うけど、自分で遊びだして余計に見えることをどんどんやって、興奮しながら勝手にできるようになっていく。

ほとんどの人がその領域にないので、大人しく有識者の言うとおり始めはやるべきと思う。自分の身のほどを知っているというのは武器であり、その確実に身につけた部分を広げて位置を確立していくというのが最も確かな成長方法だと思う。

もしくは、自分がイカれた人物になれる分野を探してみること。結構難易度は高いけど。究極的には誰しも、そういう分野の1つや2つはあるはずだ。