orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

自走する組織を手に入れた後、やるべきこと

 

本業の話。

去年辺りで流れがぐっと変わって、私一人+αの個人商店、一人親方だった部署の体制が見直された。組織改編に伴い仕事の場所も物理的に変わった。属人的だった仕事の仕方をより組織化する方向に舵を切り、併せて会社の外からも協力を得て、目の前の人数を増やした。

やっている業務自体の成長性は確実にあったので、もしこのまま一人親方を放っておくと、このまま会社として捌ききれるのか微妙な状況にあった。私自体への依存が激しかった。量が小さいうちはまだ様子見であったものの、大きくなるにつれて明らかに第三者が見ても危なっかしい状態だった。

当初は規模も小さかったし、私自身が私が抜けるリスクを考えるのも変だなと思い、とにかく結果を出そうと個人商店で突っ走っていた。しかし、ある日右肩をつかまれ、「このままではまずいよね」と声をかけられ、「ぐぬぬ」となって方針変更となった次第である。

このブログをずっと読んでいるとわかるが、この環境激変によってこの1年心情の変化が起きている。

いわゆるスタートアップ論において、0→1ができる人。1→10ができる人、みたいな話がある。私はおそらく0→1がとても得意なタイプだ。他人が気が付かないようなわけのわからないことに興味を持ちがちだ。そこが差別化要因となってビジネスが起き、一番早く気づいたことを利用してシェアを伸ばす。この分野での成功を幸運ながらつかんだ。

ただ、1→10、つまり自分がやるのではなくチームでやること、についてはこれは下手だった。やってみてわかった。そこで私は一歩引き、マネジメントが上手な人が入り起ち上げを手伝ってもらった。私は技術的見地からの部門コントロールや、新しい仕事を引っ張ってくる方向に舵を切るようになった。

もちろん当初は、思惑通りにいきなりは進まなかったが、試行錯誤を経て、今日あたりはかなり私が手を動かさずにチーム全体が能動的に動いていた。私もどんどんメンバーから質問や報告は受けていたが、直接手を動かす場面は希少だった。話し相手になりながら、相談して物事を進めるが、主体はメンバー。私はどちらかと言えば暇していた。

この「暇していた」というのは、冒頭の個人商店時代と比べるとかなり幸運で、同僚にも、助けて頂いた社外の方達にも、多くの人の協力で私抜きで自走する組織が育ちつつある。まだ完全な形ではないが、ビフォーアフターで考えると2023年はかなりの成果となった。また、参加した多くの人がリモートではなくオフィスで和気あいあいと仕事されているので、きっと傍から見ても、すごく活気にみなぎっていて感心するレベルだと思う。

暇なので、彼らを客観的に見ていた。

また、新しい仕事も今後ありそうなのは確かなので、きっとこの自走する組織、もっと人が増えたり仕事の質や量も変化するだろう。ただ1→10の期間をこの1年で乗り切った感もあり、成長するのは私ではなくこの組織なんだろう。この組織に私が今後どれだけ寄与できるかがきっと、私の評価を決める。

一方、近未来に今のビジネスに対する私の依存度が十分に下がった時点で、組織で私しかできないことを再定義し、目に見える結果を作る必要がある。

「次の私」みたいなことが考える時間ができそうなのだが、ここでサボったら多分に「働かないオジサン」まっしぐらである。私はビジネスを起ち上げたんだぞーえらいだろー、と言うのは1年くらいはいいけれど、数年経つ間に「あの人仕事しねえ、何のためにいるの?」の烙印を頂いてしまうかもしれない。

この状況に危機感を抱いているかというと、全然そんなことはなくて、楽しみしかない。だってそもそも0→1が得意なので、もう一度何かでそれをやってやろうかと思っている。1度できたけど、2度できたらもっとかっこいいじゃない?。