orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

人手不足は中途採用じゃ解決しない

 

人手不足です。前から何度も書いてましたね。

 

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共同通信社は12日、主要企業114社に実施したアンケートをまとめた。人手の過不足感を企業に聞いたところ「人手が不足」か「やや不足」と回答した企業が計49%に上り、約半数の企業が不足感を訴えた。対策を複数回答で聞いたところ「中途採用の拡大」が72%で最も多く、人材の確保が重要な経営課題になっている現状がうかがえる。

 

変ですね。ちょっと前には希望退職・早期退職で、シニア層を大量に放出した主要企業が、次は人手不足ですか。

昔私が書いた記事を引っ張り出してきたいと思います。

 

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低賃金労働力の供給が止まってしまった、これにより大企業が利益を保つためには自らの構造改革に手を付けざるを得なくなってしまった。

 

読み返して思い出しました。

人手不足というのは「やっすい給料で働いてくれる優秀な人」不足だったということを。

それで、この記事からコロナ禍を経て3年、期待していた外国人労働力は円安もあいまってそれほど期待できなくなりましたね。日本と言う国の魅力は明らかに低下していると思います。他の国の給料はどんどん上がるのに日本の給料は上がらず、その上円安で目減りしていちゃ、ね。

後、お客様としての外国人には優しい日本も、一緒に過ごす移民としての外国人にはすごく排他的なのも見透かされてますよね。

ということで、この人手不足を「中途採用」でなんとかしようとしているらしい、この国。それは無理ですね。意味のない方法です。なぜなら、中途採用できたということはどこかで誰かが辞めたということです。

全体の労働力が増えていないのに、半分の企業が人手不足なんですからどう動かしたって人手不足は変わりません。A社の人手不足が解消したらB社が人手不足になるということです。

しかも、前段の通り、どんな人材が不足しているのか、ということです。それは、低賃金労働力なんですね。

この国、時給が1000円超えるために大議論になるくらいですから、ものすごく大企業にとって、低賃金労働力の確保は大事だということです。そして、もうシニア層のリストラにはもう手を付け終わったので、あとはもう、低賃金労働力を確保すれば一息つけるはずでした。ところがそうはいかない。少子化もあいまって、人手が確保しずらい世の中です。

 

それではどうすればいいんでしょう。

次に起こることは一つです。同業者の協業の強化や合併です。

似たようなことをやっている会社が日本にはたくさんあります。その一つ一つに、役員がいて総務や経理がいて、別々に同じことをやっていると無駄な状況にあります。

それらをくっつけると、生産性は上がります。まずはバックオフィスを共通化することで間接業務は減らすことができます。経営陣も整理できます。合併した会社同士で仕事の方法を共通化したり仕入れを一緒にしたりして、社員の人数を増やしつつ、効率化を測るのです。

なぜこれを日本がやらなかったかと言うと、それぞれの社長や役員がふんぞり返っていたいからだと思っています。小さな会社でも社長は社長ですから。

でも、本当に人がいなくなると、もうやるしかないのです。誰も取れない中途採用を延々とやっている余裕もなくなります。もう一緒になって、合理化して、生産性を上げて対応するしかないという状況にきっと追い込まれます。

どこの会社がどうとは言いませんが、令和の大合併みたいなことが、大きなところも小さなところもどんどん起きると思っています。それしか生き残る道がないなら、きっとそうなっていくしかない、そう言っておきます。