orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

ITエンジニアは勉強し続けるか議論の終わり

 

ITエンジニアと言う言葉ができたのが2000年に入ってからで、ITバブルが弾けた2001年ごろ付近にITと言う言葉がニュースで毎日報道された当たりからだと思う。

ITバブルが何で弾けたかはいろいろ諸説あるけど、パソコンの性能が思想に対して追い付いてなかったことが挙げられる。あの頃から今の世の中の構想はあったが、それをこなすコンピューターの性能が今と比べるとめちゃ頼りなかった。しかも熱を発しやすいのでよく故障もしていた。熱は故障の大きな要因となる。2010年ごろに環境だの低電力だのってメーカーが言い出したころからだんだんとハードウェアが強くなり、そして今のITの隆盛を支えている。

昔のデータセンターは熱との戦いで、サーバールームに入るとものすごいファンの轟音に身を包まれていた。サーバーラックの後ろはとても暑くて。今も、GPUを廻し続けているようなハードな環境では同様だと思うが、昔よりも本当に性能が良くなって故障もしにくくなった。

つまりITエンジニアの歴史自体を、ITエンジニアとして体感できてきた。昔からあったんだ、ITエンジニアは勉強し続けないといけない職業だから、他と比べて辛いぞ、って。

今の40代50代は、「勉強し続けないと退場になる」って先輩方からどこそこで聴かされて育ったから、若手にもついつい言っちゃうんだね、そうやって。他の業界だってもちろん勉強し続けないといけないのは同じなんだけど、ITの場合の特色がある。突然インターネットやクラウドが現れたように、急に今までの常識が覆される時があるということ。

だから勉強し続けないと根本から仕事の基盤が覆される。あなたはこれしかできないんですね、もしくはこれしかやりません、なんてやり取りがあった瞬間に、これまでの実績も何も取り上げられてしまう危険があるし、私から見て大先輩方はみんなそういう思いをしてきた。

そうやって考えていくと「ITエンジニアは勉強し続けないといけない」は正解なんだけど、自分自身が「勉強し続けなきゃ」と思って続けて来たかというと決して違う。むしろ勉強しようと言って勉強した覚えがない。そんなことやってない。

むしろ、「新しい技術出たんだって」という話・・いや、「新しい技術を使うとこんなことができるようになるんだって」という話に飛びつきがちな私だ。で、それを知ろうとしている時、試す時、動かして夢中になっている時というのは「一日2時間勉強しないと」というテンションではやってない。「今日も一日中やってしまったな、もう寝ないと」みたいなノリでやっている。

そう、趣味の延長上である。本人は単に面白いことが目の前にあって、おいおいやりたいしかないだろ、と手を動かしていて、生活に支障があるレベルでガツガツやってしまっている。

・・・ということの連続だったような気がする。たいていお金がかかったり、または興味だけ満たして終わりでその場ではあまり役に立たないことも結構多い。ただそれを、時間軸でつないでいくと、将来的にいろいろなものが全部つながって、新しい仕事に結びついたりすることもある。実際あった。

だから、勉強、と言う言葉は私はしっくりこない。仕事に関係する周辺で自分が楽しいと思える部分を見つけ、積極的に食らいついていく姿勢、のようなものが必要なんじゃないかな、と思う。

だって、勉強しようとか本人は思ってないのに、結果的に空き時間を惜しんでずっと勉強しているのと変わらない結果が得られるのだから、楽しいのを追いかけているのはとってもコスパがいい、と思うのだがどうか。