orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

消えるパソコンやスマホの万能感

 

台湾企業の業績を踏まえると、なんとなくパソコンやスマホが抱える問題がわかる。

 

www.nikkei.com

米アップルなど世界のIT(情報技術)大手に対し、多くの半導体やデジタル製品を供給する台湾メーカーの業績低迷が長期化している。日本経済新聞が主要IT19社の5月の売上高合計額を調べたところ、前年同月比で8.8%減となった。4カ月連続で前年実績を下回った。米中を中心にパソコンやスマートフォンの販売低迷が顕著で、生産回復が遅れている。

 

昨今AIがブームで、AIを支えるNVidiaだけが一人勝ちしている状況に見える。

AIについて一つ言えるのは、AIはパソコンやスマホで簡単に動かせるものではない、ということ。そりゃ、おもちゃみたいなものは動かせるけど、ChatGPT然り、商業のAIについてはインターネット越しで、ハイパワーのサーバーにデータを食わせて、その結果を端末で受信する類のものばかりだ。大規模なモデルを各端末がこなせることはありえない。些末な処理ならできるが、人間を興奮させるほどの結果は難しい。

結局の所人間のコンピューターに対する欲望は、パソコンやスマホのような、パーソナルコンピューティングの範疇を超えてしまったと思う。

これはパソコンやスマホを否定するものじゃない。パソコンやスマホは、相変わらずクラウドの結果を受け取る窓としては相変わらず機能するだろう。ただ、たとえばインターネットを切ってみるといい。その窓で何ができる?。インターネットと接続しないと使えない箱を、2年ごとに買い換えるなんてもはやありえないのでは。しかも、1台いくらすると思っているんだろう。10万20万30万と値段が肥大化したのに、やってることは、クラウドのビューアなのだったら、購買意欲が失われて然るべきである。

今後、パソコンやスマホを売りたいのであれば、パーソナルコンピューティングのビジョンを再度思い返すべきだ。

もしくは、インターネットビューアに特化して、値段を著しく下げてくれるなら市場はまた活性化するだろう。どうにも買い換える気がしない。今のままでいい。今を否定するパソコンやスマホって出るのだろうか。OSのアップデートがなくなるとか、とても消極的な理由でしか買い替えが進まないのであれば、市場はしりすぼみ、成熟市場の出来上がりである。

そういえば、冷蔵庫だってクーラーだって、気づいてみれば10年以上買い替えていない。家電としては寿命かな・・という感覚で、パソコンやスマホを扱うようになる時期が近づいているのかもしれない。それはそれで、環境にはいいのだけど。

パソコンやスマホに夢を見すぎなのかもしれないが、もう少しがんばってほしい気持ちもある。子供の頃は、パソコンは夢の機械だったから。具体的に言えばスタンドアローンでいろいろできることも増やしてほしい。今や、ゲームと、オフィスソフトくらいなものじゃないかな、オフラインでできることって・・。

私も自作パソコンを2台ほど持っていて、CPUにしろメモリーにしろGPUにしろ、ハイエンドを好んで買ってきた方だけど、ここ最近のプロダクトはどれもこれもクラウドに寄っちゃっていて・・。端末としては宝の持ち腐れみたいなスペックになっていて、もっとパソコンが輝けるような使い方が出てこないかな、そうすればまた、買い替えたくなるのに・・って思っている。