orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

教師不足じゃない、教育への投資不足が問題だ

 

教師が不足している。

これは、流行に乗っかって話しているのではなく、文部科学省がはっきりと言っているので間違いはない。

 

www.mext.go.jp

今年度文部科学省では、いわゆる「教師不足※」について、67都道府県・指定都市教育委員会及び大阪府豊能地区教職員人事協議会(計68)を対象として、実態調査を行いました。この度その結果を取りまとめましたので、お知らせします。

 

今年の1月に公開された調査結果だが、そもそも教師不足であることを前提としている。少子化に並ぶ国における喫緊の課題であることは間違いない。

思うに、日本が今後盛り返していくためには、教育の力は絶対に必要だ。40代後半の私がどんなに力を出してもここから10年20年が限界である。それより、これからの時代を作っていく若年層に、今活躍している人たちが持っている知識・知恵を惜しみなく渡すことが大事だ。国民が教育に加担することが社会的に大きな価値であると認めないといけない。

つまり、教師を含め、教育に参加することは社会的に大変名誉であり、待遇も確保される必要がある。その価値を決めるのはお金だ。一般的に「高い」と言われるようにしなければいけない。

もし高い給与が得られるようになるとどうなるかというと、優秀な人材が押し寄せる。優秀な人材が教育に優先して流れることで、将来は明るくなる。

また、更に必要なこととして、民間人材の活用もある。民間に、大変優秀で結果を出している人がいるとして、教育へ携わるルートが整備されていない。教育は、学校の中で教師がやることでしょ、教えることは文科省が設定しその範疇を超えられないんでしょ、という思い込みが国民にある。そして教師の待遇が民間の高いレベルよりも低い現状があるため、民間活用もできず、教師のなり手も減り、ジリ貧となって当然だと思う。

優秀な人が教員免許があるかないかに関わらず、限定的にでも良いので教育に携われるようにしつつ、教育に貢献した際の報酬を高くしていくこと。社会が教育に参加する人の名誉をもっと主体的に認め、発言し、教育環境は世界一だと言われるような姿にするのは、色んな問題を解決しそうな気がする。

少子化だって、自分たちの生活で手一杯なことと合わせて国の未来を暗く考えていることの合わせ技ではないか。国が教育産業に極端に投資を強めることで子供を産むことに国民も積極的になれるのではないか、と思う。

教師不足と言いながら、教師になるための参入障壁を高めに設定したまま、小手先の制度変更で乗り切ろうとするなら、きっとうまくいかない。

将来の日本を明るくしてくれるのは間違いなく次世代である。

次世代に対して、社会を背負っている30代以上が、「教師であろうがなかろうが関係なく」若い世代を教育的に支援できるようになればいいのに。

もっと、教育に参加することを、全国民が能動的にできるようになり、かつそれに高い報酬を設定できれば社会は明るくなるのに。

全ての問題は、国家が教育にお金をかけないし国民を教育に参加させない、ということにつながっていると思う。