orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

Z世代よ、安定するな、夢を追え

 

Z世代が、安定志向になっているという記事を読んだ(ただしアメリカで)。

 

www.businessinsider.jp

・2023年には不況が到来する可能性があり、一部の企業は既にレイオフを実施している。

・Z世代は夢の仕事を追いかけるよりも雇用の安定性を重視するようになってきている。

・過去の景気後退期には、失業はアメリカの若者に多大な影響を与えてきた。

 

上記はアメリカの話ではあるが、日本も他人事ではないだろう。アメリカの調子が悪い時に日本の調子が良くなることはない。

私が大学生だった頃はバブル崩壊直後で、就職氷河期の始まりだった。その頃のことを思い出してみると面白くて、当時人気が集中したのは、公務員だった。教師も人気だった。民間企業には誰も夢を持てず、大企業すら倒産するという雰囲気だったので、安定志向が強まった。

興味深いアンケートが残っている。私が就職したときの「親が子供に就かせたい職業」ランキングだ。25年前にもなる。

 

www.kuraray.co.jp

この春小学校に入学した子どもたちは、学校生活にもなれ、新しい友だちと元気に勉学に励んでいることでしょう。

ランドセルの素材である人工皮革「クラリーノ」を製造しているクラレでは、「クラリーノ・ランドセル」を購入した全国の6千人(父親、または母親)を対象に、親が望む『将来、子どもに就いて欲しい職業』(一人につき一つの職業名を 回答)を調査しました。

その結果を過去4年の調査と比較しながら、現代の親たちが子どもに託す将来の職業像を以下にまとめました。

男の子のベスト3は「公務員」「スポーツ選手」「医者」の順で、この順位は5年間変化がありません。

女の子のベスト3は「教師」「看護婦」「保母」。昨年4位だった「教師」が1位に返り咲き、2位「看護婦」、3位「保母」という順位です。

少子化が進み、長男長女時代が本格化していますが、世の親は子どもに「安定」を望んでいるようです。

 

私の記憶通りだ。

さて、今、公務員や教師という職業はどうなっているだろうか。

不人気職業となっている。年々募集が減り危機感も生まれているそうな。

今年のランキングも見てみよう。

 

www.kuraray.co.jp

男の子が就きたい職業の1位は、今年も2位を大きく引き離して「スポーツ選手」でした。2位は「ゲームクリエイター」、3位は「研究者」と続き、今好きなことを極めたいという探求心が感じられます。

女の子が就きたい職業は、「漫画家・イラストレーター」が初の1位になりました。内訳はイラストレーターが8割を占め、活躍の場が広がり、アートとしても注目を集める“絵師”の仕事に憧れる女の子が増えているようです。そのほか、子どもたちにも身近な教育・医療系の資格職が並びました。

 

安定とは、同じ仕事が長く続けられる条件が整っていることを言うと思う。ところが、30年前の人気だった仕事は今や、不人気職業に転落してしまっている。

女性の「教師」「看護師」「保育士」なんて、労働条件の悪さが社会問題化してしまっている。

社会の変化を30年単位で考えると、今現在の情報を集めて「安定」なんて考えても実は意味をなさないのじゃないか、と思う。それよりも、できるだけ興味のある仕事、自分の強みを活かせる仕事へ、安定するかどうかは度外視で飛びこんだほうが、特に若いうちはいいんじゃないかな、なんて思う。

そうそう、昔は「銀行員」なんてのも大人気職業だったんだけど、これも見えなくなってしまった。そういう意味では、ITエンジニアなんてのも、今はもてはやされているけれど、30年後はどうなってるかわからないね。

不安定で、明日はどうなるかもわからないから、日々成長しなきゃ。そういう思いを持った人のほうが、結局は(仕事ができるようになるので)安定するという側面も見逃せない。私もあんまり安定志向はないんだけど、日々何がベターかを追求しているうちに、不思議な安定ゾーンに入ってしまったので、ほんと、Z世代の安定志向とか、私はお勧めしないけどな。25年前も同じようなことを思って、どうせ仕事するなら好きなコンピューターの仕事にしようと思って、IT業界に飛び込んだような気もするし。