orangeitems’s diary

クラウド専任の40代インフラエンジニアが書くブログ。新規事業マネージャー。20世紀末の就職氷河期スタート時にIT業界に文系未経験で入りこみそのまま生き残った人。

日本人が頑張らない理由

 

経産省のレポートで、一部ざわついているようです。

 

 

日本の経営者はきっとこう読み替えます。「ウチの社員は自分で勉強しない。会社に甘えているぶらさがり社員が多い。」と。

仕事をしていて思うのは、日本は「技術は現場で先輩から盗む」という文化が根強いこと。外部で学習したことが現場で使えない。各会社でやっている方法論がユニーク過ぎて、標準化されていないというのがあると思います。

勉強するためには教材が必要です。その教材の内容が、いずれの会社でも利用できるような情報であれば勉強する価値もあるでしょうが。習得した結果すぐに業務に反映できるかというとそうではありません。

これは、日本の企業はなかなか倒産しない、長寿企業が多いということが影響していると思います。新陳代謝が進まないということは、その企業に秘匿された秘伝のタレ的な仕事の要素が非常に多いのです。

ですから、たくさん勉強したい人は、たくさん仕事しろ、長時間勤務した人間が育つ、みたいなことが過去はあたりまえだったのです。企業は教育費を支払わなくても人材が育つというので一石二鳥の側面がありました。たくさん働かせて育てるというOJT文化です。

ところが、働き方改革で残業を厳しく規制しました。企業はシステム化によって繰り返し仕事の自動化に着手し、人間の仕事を減らしたのですが、当の人間や企業文化自体は何も変わっていません。企業独自の職人的な技術は教材にはないので未だ外では学べず、かつOJT文化も昭和のまま。結論として、日本人は時間があるのに外では学ばない、のような書かれ方をする現状が生まれてしまいました。

極端な言い方をしてしまえば、以下の状況を作れば改善するでしょう。

・会社をつぶれやすくする

・会社を興しやすくする

・解雇しやすくする

・採用しやすくする

社会は大混乱するでしょうが、特定企業に依存しないような業務の在り方を進めれば、その方法論が社会で共有されやすく、教材となりやすく、そして個人も安心して勉強できる。

今はその逆で、特定の企業に潜り込んで長く勤めるのが安全です。そこにしかない技術をそこで学ぶ。一度学んでしまえば独占できますから、学ぶ意欲も減退し自分は解雇されない。会社が存続しやすい国家のもとで、安心というからくりです。

ですから個人に「勉強しろ」だけの気づきでは、全く機能しないのが現状です。勉強するぐらいなら現場で働いた方がお金ももらえるしお得だわ、というのがまかりとおる国日本なのは、私がずっと働いてきて理解したことです。

昇進のための資格試験、というモチベーションでしか対外的な勉強などする価値はないんじゃないかな、というのが私の感想です。