このブログにだって、Google Analysticsを入れていてアクセスの確認をしているのだが・・。
フランスのデータ保護機関、情報処理・自由全国委員会(CNIL)は10日、米グーグルのサイト閲覧解析ツール「グーグルアナリティクス」について、得られた情報をフランスから米国に送るのは現状では違法だと警告する声明を発表した。オーストリア当局も1月に類似の判断を下しており、欧州のサイト管理者に影響が広がる可能性がある。
グーグルアナリティクスはサイトの閲覧回数、閲覧者の属性などが分かるツール。無料で幅広く解析ができるため、世界中のサイト管理者が使っている。
すっごくタチが悪いのは、このブログははてなブログで、リージョンは東京なのは間違いないので、ヨーロッパ何ぞ知らんよと思うのだがそうはいかないところ。
フランスからこのブログにアクセスすると、このブログの中に埋め込まれたスクリプト経由でアメリカのGoogle Analysticsのサイトにデータが集められる。そのデータを私は見ていることになる。ブログからはブログのソースと画像だけをフランスの誰かに送っているだけで、そこでブラウザが書かれた通りにアメリカにアクセスしデータを献上しているという仕組みだ。
この仕組み、結局はGoogleアドセンスでも同じことではあり、広告へのアクセス結果だってアメリカに行く。全体的にGoogleの仕組みを使うことはGDPRに対して非常に微妙な話となってしまうのだ。
そんなら「Cookie使うけど、ええよね?」ってメッセージ出してオプトアウトの仕組みを整えればいいじゃないという話になるが、そんなの、GDPRにおいてはやった感を出すための一時逃れであり、無実を証明したことにはならない。それで許されるのなら、Yahoo! Japanも遮断しないし、Facebookもお手上げなんて言わない。
多分にEUに従ってたら、EU圏内にブログサーバーを置き、Google AnalysticsのデータもGoogleアドセンスのデータも、広告も、ありとあらゆるデータがヨーロッパで賄われるサイトを作らないと簡単に違反していしまうように思える。
世の中のブログなど個人レベルのサイトがそこまで考えているとは思えない。EUのねらいは個人じゃなく、個人が導入したGoogleの仕組みにある。Googleがやめちゃえば個人だって従わざるを得ない。
もっと言えば、Google AnalysticやGoogleアドセンスの情報吸い上げを行うサーバー群が、ヨーロッパのIPアドレスを遮断することによって実現するとしか思えないということだ。
それだと、EU圏内での商売をそのままGoogle社があきらめるということにつながり、おそらく大打撃になる。
もしくは、スクリプトの中で、ユーザーがEU圏内ならEU圏内のサーバーに行くように仕向けるロジックを入れればなんとかなるかもしれないが、コーディングを考えるとかなり遅くなると思う。毎回自分のロケーションを確かめ分岐しなければいけなくなるから。
さてさて、日本の事業者、特にWeb周り。Yahoo! Japanを見習ってヨーロッパからのアクセスを遮断するのがやっぱり正義なんでしょうか。
ということで、もうヨーロッパからのアクセスは止めちゃえば?
4年前にぼんやり書いた記事が、ほんとにそうなるとはねえ・・・。
困ったもんだな。