orangeitems’s diary

クラウドで働くインフラエンジニアの日々の感想です(ほぼ毎日更新)。

紛失防止タグの危険性に関して

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「紛失防止タグ」をVTuberへの差し入れに混入させ、居場所を突き止めるストーキングの可能性が払拭できないため、差し入れを停止すると言う話です。

 

nlab.itmedia.co.jp

VTuber専門プロダクション「LiverCity」は6月10日、同日より所属ライバー(配信者)への差し入れ受付を停止すると発表しました。理由は「紛失防止タグ」を使ったプライバシー漏えいのリスクについて、現時点では有効な対策がないためとのこと。

 

紛失防止タグと言えば、AppleのAirTagが有名ですよね。

 

 

一個3,800円とApple製にしては安価です。

仕組みを簡単に説明しますと、ボタン電池で動きますが、この中にGPSなどは入っていません。BlueToothバイスになっていて、付近のiPhoneと通信しそれ経由で今の場所を発信するという仕掛けになっています。

自分のiPhoneだけではなく他人のiPhone経由でも発信するので、結果的に世界中のiPhoneがあるところをカバーします。だから話題になっているのです。

他の紛失防止タグは専用のアプリを入れないと発信できないのですが、iPhoneの中には何か入れる必要はありません。OSレベルで対応できるためです。

 

で、こういう便利なものには必ず悪用の話が出ます。

冒頭のように、有名人に高価なものを贈ると同時にこの紛失防止タグを混入するのです。たとえば高価なカバンの内部に縫い付けてわからなくするなど。怖いですね。電池も1年持ってしまいます。

もちろん対策はしてあります。

 

japanese.engadget.com

アップルはこの問題について、持ち主の元を離れて動く AirTag が近くにある場合、iPhoneを使っていればアラートが表示されて気づける、iPhoneユーザーでなくても一定時間後には AirTag が音を出して存在を知らせる仕組みにすることで、悪意のある追跡には利用できないプライバシー重視の設計を謳っていました。

しかし AirTag を実際に試してみた報告では、この「誰かに勝手に仕込まれたAirTagにも気付ける」機能は本来の持ち主の iPhone と離れてから有効になるまで3日かかることが分かっていました。

長期的なストーキングには使いづらいとしても、3日あれば自宅などを突き止めるには十分なうえに、家族や同僚など定期的に顔をあわせる、あるいは見ず知らずの他人でも近くまで接近することがあれば、知らずに仕込まれた AirTag は本来の持ち主の iPhone に接続して発見できたことになり、存在を知らせるまでのアラームがリセットされることになります。

今回のアップデートはこうした懸念に応えて、AirTagが本来の持ち主から離れて動いた場合、音を出すまでの時間を従来の3日間から、8時間から24時間のあいだのランダムな時間に変更しました。誰かが勝手に AirTag を忍ばせたとしても、従来よりは音で気づきやすくなります。

 

ちょっと思うのが、家の中にAirTagを置いていて、出張などで家に居ないとき、家のAirTagがピーピー鳴いてうるさくなるんじゃないかという懸念です(よく考えると動かないAirTagでは鳴らない?、でもそうすると、置時計なんかに差し入れとして仕込まれたらヤバイよね)。

また、マンションなどで隣人のiPhoneに通知されても困るよな、と思いました。

そういえば、AirTagを紐づけたiPhoneを会社に忘れちゃった!みたいな場合でも、AirTagが鳴り出す恐怖もあるのか(笑)。

 

あとね、もっと怖い話。

 

www.iphoneincanada.ca

AirTagは基本的にプラスチックシェルをスピーカードライバーとして使用するため、このmodを使用すると、デバイスからのオーディオ出力がすべて失われることに注意してください。他の(おそらくもっと重要な)機能はそのまま残りますが、紛失した場合でもウォレットを見つけることができます。

 

結局、AirTagが音を出すって言ったって、スピーカー破壊しちゃえばわからんやん、ということです。

 

あと、差し入れするときに、自分がその差し入れにくっついて移動すれば、離れてはいないことになり、永遠にアラートが鳴らないという可能性もある。

 

ということで、この代物、人類の便利アイテムになるには紆余曲折ありそうでそう考えると、「VTuber差し入れ当面禁止」はうなずける話ではあります。