orangeitems’s diary

クラウドで働くインフラエンジニアの日々の感想です(ほぼ毎日更新)。

ヤバい計画書の見抜き方

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ヤバい計画書

年度のはじまりに、「今年度はこういう施策で成長します!」的なプレゼンを目にすることがあるのですが、だいたいそういうのって終わった後に振り返りすらされませんよね。また同じようなプレゼンを、時代に合わせて作り替えて調子のいいことを言う。でもあまりにも達成されないと、その人の発言が軽んじられるようになり居場所もなくなっていくので止めた方が良いと思いますね、そういう、言っただけの計画書。部下のメンバーたちもかわいそうです。こうしたいと言っているのに誰も信用しちゃいない。

ヤバい計画書。実は株式市場に上場している企業にも通じるところがあり、決算発表の補足資料によくパワポのスライドがくっついてくるようになりましたが、結構、適当な物言いは多いです。完全に不振企業なのに、スライドだけは意気揚々で来年は別世界のバラ色みたいな文面。やっぱりそういう資料を乱発している会社は将来計画を誰も信じてくれなくなり、将来価値を表す株価はどんどん下がる傾向にあります。

そういった計画書たちをたくさん見るにつれ、傾向があるような気がしたので本記事にまとめてみます。

 

 

例えばこんな表現がヤバい

新たなビジネスモデル

新たなビジネスモデル、という言葉を使って将来の売上増の根拠としている場合は十中八九ウソです。確かに新しいビジネスモデルを立ち上げ投資するときは社内稟議を経て投資を行いますが、これがうまく行くかどうかなんて誰もわかりません。

これを言い出すときは、現業、今の主力事業がさっぱり伸びないでむしろ減退傾向のときにトップが言い出す逃げ口上です。

本来は現業の周辺で得意分野を見つけて、そちらも一緒に育てていくことで全体として成長し、時期のいいところで現業を切り離し伸びる分野に集中していくことが普通でしょう。

なぜか周辺を見つけずに、いきなり飛び地の新事業をやりだして、多くが失敗しています。そちらには既に競争相手がいたりして、何の関連もない人々が新たにやってもうまくいかないのがオチです。

結局は現業の魅力について専門家たる自分たちが見失っていることの裏返しにあると思います。多分救世主は、新たなビジネスモデルではなく、延長上であったり周辺です。

 

都合のいいグラフ

数字はウソをつかないとは言いますが、ウソの数字を作ることはできます。

ウソの数字が出てくる根拠は、作り手が都合のいい数字を並べ、それを第三者が指摘できない状況にあると言うことです。誰も止めないので数字がウソになっちゃうやつです。

計画書上でウソをつき、ウソをつけない決算上は業績不振。

だからこそ、計画書について最終的にどれぐらいの実現性を伴ってたかを後からチェックすることは大事なのですが、実際は作って発表してそれで終わりのことが多くて、よろしくないです。

もし計画書を作るときは、一年後に見て反省したほうが良いと思います。全て計画書の通りにやるのは、こんな時代の急変期には難しいのですが、それでも反省しないよりはしたほうが良いです。どこかの誰かは発表したことをちゃんと覚えていて、「あいつは言った通りやらん奴だな」と言う評価をどこかで受けているかもしれません。

そういう意味でも、都合のいいグラフが出てきたら「やったなこいつ」と思うようにしています。Y軸の始まりが0じゃなかったり、都合の悪い数字を隠したり。やろうと思えばやりたい放題なのがグラフです。

 

情緒的な形容

いろいろ例えはありますが・・

・順調に拡大中(何が?どれくらい?)

・高付加価値な人材(どうやって計測する?)

・次世代(今の世代と次の世代はどう差別化されている?)

・撲滅する(言葉は破壊的だが、中身はない)

・展開する(どこに何を広げる?)

・生産性の向上(今の生産性をどうやって見積もっているか書いてない)

・開拓する(どうやって?営業活動方法は?商材は?)

・新しいニーズをふまえた(それは実際に何のこと?)

まあ、考え出すときりが無いなと。言葉ばっかり踊って、実際の行動に結びつかない意思表明は何の意味もないのに、発表はしなきゃいけないので情緒的な形容に逃げるようになっているわけです。

基本は客観的に数値化され、計測可能であること。そして第三者が再現性があるかということです。書き手の主観だけで書き連ねると、誰にも意味が分かっておらずフィクション・ファンタジー度合いが増していくだけです。

だから、うまく行っている組織ほど、常識的で手堅い計画書がでてきます。情緒的なワードより、継続性と現実性を求められますから。

 

原価削減

能力のないリーダーほど、原価削減に頼りがちです。

だって、原価を削減したらそれが利益になるって言うのは誰でもわかることですから。

でも話はそこまで単純ではありません。原価の対象たる人件費や外部委託の費用まで手を付けて、組織として弱体化させていく場合はよく見かけます。

売上を上げるための原価であり、必要な原価まで削減すると売上まで先細りしてしまいます。

売上を上げる策や時間がないから、原価に手を付けるのです。

計画書のような将来を描く段で、原価削減を書き出すということは、どれだけ過去に策を打たなかったかを裏付けているようなものです。もしくは過去に策を行ったけれども何も結果が出なかったという無能感すら醸し出しています。

 

 

信頼を勝ち取るために

計画書の資料なんて、一度発表したらその後見られることもなく、誰も一日で忘れてしまうので適当に書こう、という発想は無くもないと思います。

しかし、人に対して何かを表明するということは、集約すれば「約束」という意味を持ちます。

約束を破れば信頼を失う。

約束を守れば信頼を得る。

ということは、やっぱり適当に書くのはご法度です。絶対にできることだけ書くべきで、しかも客観的であり誰しもが読んで同じ意味に捉えられるものであるべきです。

だから、やっぱり、雰囲気だけの計画書はヤバいです。やめるべきです。きちんとまじめに書きましょう。そうじゃない計画書があまりにも多いので書いてみました。もちろん自分が書いたものも適宜反省して次に活かしましょう。