orangeitems’s diary

クラウドで働くインフラエンジニアの日々の感想です(ほぼ毎日更新)。

リコメンドとランキングの壁を打ち破れ

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最近のインターネットサービスを使っていて、気になることがあります。リコメンドエンジンの存在です。リコメンドとは「推薦する」という意味ですね。例えばiPhoneのApp Storeでもそうだし、Amazonを開いてもそうです。YouTube MusicでもYouTubeでもそう。My Nintendo Storeでもそうか。お願いしてもないのに、私自身の行動を分析して、これがあなたの好みのコンテンツではないですか?と勝手に解釈し、いろんなアイテムを薦めてきます。ニュースでも、徹底的に私が読んだ記事の傾向を類推し、新しい記事の購読を促します。

だから、インターネットって、リコメンドの渦にあると思うんです。

このリコメンドエンジン、毎回同じ傾向のものを、毎回薦めてきてくれます。これは当然だと思います。この習慣を意識しない限り、自分の好みの範疇で働いてくれることでしょう。しかし、この傾向、デメリットもあると思っています。例えば音楽のサブスクを聴く時。5000万曲ぐらいあるそうですが、いつも同じ曲に偏りませんか?。音楽聴き放題、と意気込んだ割には、数百曲のローテーションで回っているのではないか。それなら、曲を買っているのとあまり変わりはないように思います。コンテンツの面積は相当に広がっているのに、いつも見せられているのはほんの一部で、それを世界と勘違いしてしまっていることが、いろんなサービスで起こっているのではないか。

新しいコンテンツへの導線は、リコメンドのほかに、ランキングがあります。ランキングに依存すれば、ハズレを引く可能性が薄くなります。でも思ってもみない発見は絶対にありません。たくさんの誰かの発見の積み重ねや何らかのビジネス的な展開でランキングインしてきますから、自分が主体的に関与していないのは明らかです。ランキング依存は明らかに自分の主体的なコンテンツへの関わりを放棄しているのと変わらないと思っています。

我々は、電子的なリコメンドかランキングに思考を任せてしまっているのではないか。もっと、好みかどうかわからないものに積極的に関与していかないと、リコメンドとランキングの檻に閉じ込められているのではないか。

まだ買い切りのサービスについてどうだこうだ考えるのはまだ良いと思っています。だってお金は有限なので、ある程度情報は欲しいのものです。

しかしサブスクリプションサービスや無料サービスの場合は、どれを選んでもお金は一定額なので、このリコメンドかランキングだけという使い方はあまりにも、サービス運営者側に乗せられすぎではないか。

音楽なんて昔はどうしたかな、と思うのですが、FMラジオやテレビがありました。何となくかかって来た音楽が気になり、探して、CDを買ったり借りたりしていました。ある程度のランダムな出会いがあったものですが、もはやリコメンドになると、もう計算の世界なので、毎回同じ計算しかしてくれないように思います。

この点はリコメンドエンジン自体も今後進化していくのだと思っています。リコメンド以外の部分からランダムに、全く違う嗜好のものを持ってきて、出会いを起こす仕掛け。しかしそれすらも今後、データ分析により「こういった嗜好の人は、こういう別のジャンルも好みやすい」ということまで計算できるようになり、購入動機の獲得に結び付けて行きそうな気がしてなりません。

ランキングに頼るサービスは、結局他の競合サービスでも同じランキングが存在するので、競争が激しくなります。独自色を出すためにはやはり何をリコメンドするかのポータル画面の作りが大事になってくるわけですが、これもまた、嗜好から導きだすだけでは、どのサービスを使っても同じようなリコメンドしかしないということになります。ですから、各社、その品質を今後磨いていくでしょうが、それに依存していくのは本当に嫌だなと思いました。

リコメンドとランキングの壁を打ち破っていくことを、いつも頭の中に入れておかないと、本当に狭い世界に閉じ込められそうになります。選択肢はたくさんあるのにね。