orangeitems’s diary

クラウドで働くインフラエンジニアの日々の感想です(ほぼ毎日更新)。

効率した後のことを考えよ

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効率化することが仕事の肝、みたいな風潮について異論があるので話してみたいと思います。

1時間かかる仕事があるとします。ITなどの活用で、10分で終わらせることができるようになりました。ここまでだと、生産性が6倍に上がったように見えます。50分の時間が余りました。

この余った50分をどうするか。

極端な話、50分間寝て過ごせば、生産性は上がりません。

もし無駄に50分過ごすことを習慣化してしまった場合、経営者はこう思うでしょう。この部署の人では6分の1でいいのではないか。

そんなに簡単に人手は削れないので、次に考えることは仕事を増やすこと。純粋に言えば仕事を6倍にすれば、額面通り生産量も6倍になります。

でも、6倍も仕事はないよね?という話になります。

営業を増やすという手もありますが、世の中にそこまで需要があるかどうかはわかりません。例えば、ハンバーガー屋でハンバーガーを作る能力を6倍にしたところで、客を6倍にできはしません。街の人の流れもあるし、収容する席数の問題もあります。6倍もハンバーガーを欲しがる人がいるのか、という問題もあります。

したがって、効率化しました。生産性が上がりました。そんな簡単な議論ではないと思います。効率化した後に無策だと、それこそ、人員削減や職場転換しかありません。

もちろん、日本は非効率が山のようにあると言われています。だからこそ、効率化することそのものが現状価値を持っています。効率化すれば業績改善する、と信じられている雰囲気があります。だから、こぞって人々は効率化に走っています。

しかし、私の感覚で言えば、効率化するなんて当たり前だと思っています。非効率をのさばらせているから、いざ効率化したときに人員削減や配置転換の対象にされてしまいます。元から、効率化しておけばそんな憂き目にあうことは、ありません。

それよりも、効率化させた後に、何をするかということを常に頭に入れておくこと。

効率化した後に仕事を増やすというのは一手です。増やせる仕事であることが前提です。また、人間が実施する場合に、効率化した結果例えば仕事量を2倍にした結果、エラー率が増えることがあります。頑張って効率化したら、仕事が増えちゃったよ、というのは文脈的にはモチベーションに影響します。効率化がそのまま生産性にひもづかないのは、きちんと手続きをふまなければいけないからです。

もしくは、全く別の仕事を考える、という手段があります。余った時間で別の仕事を生み、生産するのです。人の頭は、同じことをし続けると飽きが来ますので、別の仕事を創造していく。そんな態度を持った組織は、効率化による人員減に対して耐性を持ちます。

昨今の、効率化至上主義のような動きは、いささかレベルの低い話ではないか、と考えています。去年から今年にかけて、大企業の人員削減の話が表面化しましたが、この効率化の罠に大いにはまっているのではないかと類推しています。

もっと、末端の組織ベースで、主体的に効率化について危機感を持っていれば、経営トップからRPA等でがっつり効率化され、そこで余った人員を希望退職や配置転換される、そんなことも無かったのではないか、と。

また、非効率が蔓延する組織の中で、その改善をすることもなく安穏としている人は、何もしなければいずれ自分が削られるという危機感を持たなければいけません。また効率化した後に何をするか、と言うこともセットで考えなければいけません。

会社の仕事を効率化した後、人を削ったり今までやっていたキャリアを無視して配置転換することは、経営者にとっては生産性向上の果実を得ることになりますが、労働者にとっては悪夢にしかならないと思います。

労働者側も、効率化したから、後の時間は遊んでいいですよね?、という誤解を持たないことです。その時間を新たな生産に充てるための戦略が大事です。経営者に先を越されないで、労働者がイニシアティブを持って効率した後のことを考えていくことが、悪夢を引き起こさないための対策となりますし、経営者側にとってもWINです。

いかなる時も、効率化することそのものが目的にならないように気を付ける必要があります。