orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

仕事をしないで生きることについて考える

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社会の仕組み上、仕事をしない、収入が無い状態で生きることは不可能です。・・・というのが建前ですが、例えば、宝くじや投資などで働かなくても良いくらいの収入を一度に得られてしまったらどうでしょうか。また、専業主婦で配偶者の給与が十分でわざわざ共働きする必要もない場合もあります。最近で言えば、ベーシックインカムの試験運用が海外で始まったという話も聞きます。仕事をしないで生きると言う選択肢は、全員が選べるものではないとしても、存在はしていると言わざるを得ません。

仕事をしないで生きる、ということをWebで検索すると面白いことがわかります。いかにして、働かずして収入を確保するかと言うことに終始したアフィリエイト記事ばかりです。家賃を安くするために不動産サイトへ誘導したり、格安SIMに契約させようとしたり、アフィリエイト業者と契約させたり、FXに契約させようとしたり。

そういうことではない。

仕事をしないで生きるためには、仕事以外で収入を確保しなければいけない。ここを乗り越えることだけで一つのジャンルが出来上がっていることが驚きですが、問題は幸運にもこれを乗り越えられた後です。

さて、その仕事をしないことでできた時間。何に使いますか?、というお話です。これは激務な仕事をされている方にとっては贅沢な話です。おそらく休みは、「休んでいるだけ」で終わってしまうでしょう。時間があればあれもできるし、これもできるのに、と。しかし、逆に、その仕事が無くなったらどうなるのか。

そんなに、時間があるのなら、勉強するというのはよくある選択肢です。しかし大抵、勉強とは仕事のためというのがモチベーションになっているはずです。仕事がないのに勉強を積極的にかつ、長時間打ち込めるかということが問題となってきます。

小説を読んだり、映画を見たり、ゲームをしたり。そんな手軽な時間の使い方もありますが、これ、仕事なしで長時間それだけ、となると消化が速すぎてお金をどんどん使わないと持たない。仕事の合間に楽しむぐらいならちょうど良いのですが、仕事の時間が全部それになると、大変なのは想像つきますよね。そもそも、年単位で過ごせるようなコンテンツはありません。ジプシーのようにコンテンツをさまよい、その作業自体で苦しくなってきます。流行のあれを楽しむ・・ぐらいの感覚って、実は仕事をしている人ならではなのではないか、と思う次第です。

そんなにヒマなら、アルバイトをする。これは会社員ならではの発想だと思います。アルバイト、超つまんない仕事を安い時給で請け負うこと、責任のない仕事、という色彩が強いので、生活がかかっていないのであれば長続きはしません。アルバイト自体が楽しいのであれば別ですが、楽しいアルバイト、という概念自体、ある程度能力がある人にとっては非現実的ではないか、と思うのです。

こうやって考えていくと、一番ふさわしいのは、「仕事をする」になってしまう不思議さです。起業するとかフリーランスだとか、結局それって、お金を得てしまう。仕事をしないで生きることについて考えたいのに、時間があり余りアルバイトではつまらないので、仕事をする・・・ハッ、やっぱり仕事に戻ってしまう!、と。

四十代の私が早期にリタイアして仕事のない生活をしていく・・というのはかなり非現実的な話で、結局70歳定年みたいなところに取り込まれ、一生仕事していくのだろうなとは思っています。一方で、仕事がもしなかったら。旅行してみたいし、ゲームにのめりこんでもみたいし、いろいろと思いはあるものの、それは一過性。継続的に時間を有意義に使える楽しいことねえ・・やっぱり仕事かな。

大昔、ギリシャの貴族は仕事を一切奴隷に任せていて、あまりにも暇なので、学問を探求したなんて話もあります。芸術も大昔は貴族の物でした。そう考えると、学問や芸術方面に足を延ばすというのがいいかもしれませんが、その方面は結構お金がかかりそうで、仕事をしているときより仕事をしていないときの方が出費が増えるとかって、それはそれで世知辛い感じがしますね。仕事は支出を抑え収入を確保するので、二倍おいしいということですね。

仕事をしないで生きることの解決方法が、仕事をすること、なんてあまりにもひどい、と思いながら、釣り合う回答がほかに見つからない。