orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

モラトリアムじゃいられない

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4月に緊急事態宣言がやってきて、それが5月に解除となり、しかし6月は保留、様子見、保留、モラトリアムの期間だった。大幅に元に戻すことはできず、何か対策をしながら徐々に普通の生活に戻していく。そして7月ももう5日目に入り、もうそんなことばかり言ってられないよね、立ち止まってはいけないよねとばかりに、世の中は本格的に動き始めた。新しい生活様式を守りながら普段の生活を守るんだ、と。

ところが、完全に水を差すように、東京都の感染者数は100名を超え始めしかも増殖傾向にある。このまま生活を元に戻していけば、さらなる増殖もあるかもしれない。そしてもう少しすれば秋・冬もやってくる。インフルエンザの心配もしなければいけないし、換気と言ったって極寒の冬はどうするのか。

この熱さで収束していくと思った感染者数が逆戻りしつつあり、完全に行政の対策は期待外れの方向に向かっている。今は100名台だが、海外のように1000名、10000名クラスの感染もない話ではない。

私たちはどうすればいいのか。6月までの見込みの通り、今後対策をしながら元通りの生活を目指していくのか。もしくは、再度、春に戻るのか。もしくは6月のモラトリアムのような、半端な自粛期間がやってくるのか。

完全に分岐点がやってきた今日、都知事選が行われている。かなり皮肉な話で、今後の行く末は完全に都民に握られた。このまま経済の開放を進め、感染数の増加にはあいまいな対処を続けていくのか。それとも、完全に春のような状態に戻すのか。これはきっと、(わからないけど)前者だろう。また、泡沫候補が当選することもあり得ないだろう。そういう国民性だと私は理解している。よほどのことが起こらない限り権力構造は変わらない。

この都知事選を経て、おそらく小池知事が再選するとして、国民は迷うだろう。自分はどうすべきか。6月のモラトリアムを続行すべきか。もう新しい生活に向けて、どんどん緩んでいくべきか。テレワークを減らしオフィスに行く回数を増やすか。GoToキャンペーンに乗っかって旅行に行くか。それとも家の中にまだいるべきか。

どうするか、どうしないか、これは国民の間でも二つに分かれると思う。そして、モラトリアムを選んだ方は、外に出ている人たちを非難し糾弾する。お前たちのせいで、このコロナ禍は収束しないのだ、と。

しかし私は、「モラトリアムじゃいられない」と思う。これはチャンスだと考える。国民の半分はまだ懸念で動けない。外国人も入ってこれない。それなら動く人間にアドバンテージが生まれる。動く人と動かない人がいたら、動く人は勝つ。当然、感染してはいけないことが前提となるが。

週明け以降、本日時点で111人という感染者数が、上に伸びるのか横ばいなのか、それともピークアウトするのかはわからない。しかし、実はもう、そんなことを気にして行動を変える場合では無くなっていると思われる。今行動することにはリスクはあるが、それだけリターンも多いのだ。リスクマネジメントをしながら、リスクを取っていかないといけない。すべてが元に戻った時には、先に動いた人が陣地を取ってしまっているのだから。正義感を持って家に閉じこもったとして、結果外の陣地は誰かに占領されてしまうのでは、正直言って、やるだけ損、だ。

仕事とは、働くとは、競争そのものだ。先を見て適切な行動を行い、そしてリスクを避けつつ目いっぱい動き、目的を達していかなければいけない。東京の感染者数をウォッチし、検査数や陽性率をリモートで語る人は今後も健在だろうけれど、仕事人はもうその領域には居てはいけないと思う。

モラトリアムじゃいられない。