orangeitems’s diary

クラウドで働くインフラエンジニアの日々の感想です(ほぼ毎日更新)。



新しい漫画村?ができたらしいので調査しておく

f:id:orangeitems:20190601150726j:plain

 

事象

新しい漫画村ができたと聞いて調査開始。

 

www.j-cast.com

その漫画村が接続不能になっておよそ1年、同じ名前を名乗るサイトが2019年5月31日までに出現。「アイシールド21」や「BLEACH」、「化物語」など、人気漫画のデータが上がっている。しかし、サイトには多くの不正広告などが組み込まれていることもあり、識者は「アクセスしてはだめです」と注意を促す。

 

この記事内ではサイトのURLは明かしていないですが、とりあえず簡単にそのサイトまではたどり着けました。

で、アクセスしてみると。

f:id:orangeitems:20190601152335j:plain

※アクセスした結果にモザイク処理した画像です。

 

なんというか、言い方は変ですが漫画村の足元にも及ばない、虚無のようなサイトが現れました。基本的に漫画に辿りつく前に変な広告を踏んでリダイレクトされてしまいます。

広告もいかがわしいものばかりですし。

かの漫画村は、UIがかなり洗練されていたためにあれだけのユーザーを取り込んでしまったのだと思いますが、今回は似て非なるもの。サービスの体を為していません。

 

技術的調査

URLを出せばかなり具体的に書けるのですが、今の時点では自重しておきます。

 

CDN利用の有無

まず、CDNを使っていません。この時点でおそらくサーバー負荷に早晩耐えられなくなります。話題になった海賊版サイトは全てCDNを使っていてオリジンサーバーを隠すのが定番でした。もし本家漫画村程度のことをやろうとするならこの時点で設備不足を感じます。

 

フレームワーク

また、Webアプリケーションのフレームワークも、WordPressを使っています。この時点でお手軽サイトです。本家は完全に手作りでした。

 

ホスティング

サーバー運用は、Vultrというホスティング会社を使っていました。これはIPアドレスを逆引きしたらこの事業者の持ち物だったので間違いありません。

 

www.vultr.com

 

9か国16都市にデータセンターを持っているというので、ちょっとしたクラウドサービスっぽい会社です。日本(東京)にもインスタンスが建てられ、激安VPSということで知られているようです。

で、こんなサイト作っていいんかいなと思って契約周りを調べました。

Terms of Service - Vultr.com

 そうしたら、「6 DMCA Notice and Takedown Policy」という章があってかの有名なDMCAに準拠するとあるため、明晩にこのサイトは権利者の申し立てにより閉じられるんじゃないかなと思います。ホスティング会社(Vultr)も巻き込まれたくはないでしょうし、商売自体は正しくやろうという風に見えます。

 

また、画像についてURLを確認したところ〇〇〇.staticflickr.comというURLでした。このURLは画像共有のFlickerという結構有名な画像共有サービスです。

 

www.flickr.com

https://farm{farm-id}.staticflickr.com/{server-id}/{id}_{secret}.jpg
or
https://farm{farm-id}.staticflickr.com/{server-id}/{id}_{secret}_[mstzb].jpg
or
https://farm{farm-id}.staticflickr.com/{server-id}/{id}_{o-secret}_o.(jpg|gif|png)

 

このfarm-idが晒されているのでこりゃあ作り的に、Flickrが怒る案件なのかと思います。これも契約条項に違反しています。他人の著作物を画像共有サイトにアップロードしつつ、それを共有設定して自分のサイトで表示するというのは、アウトに次ぐアウトですね・・。

 

ドメイン、DNS

1&1 Internet Incという会社からドメインを取得していますが、取得者情報は隠されているためそれ以上のことはわかりません。本社はイギリスですね。

 

www.ionos.co.uk

1&1 IONOS Limited
Discovery House
154 Southgate Street
Gloucester
GL1 2EX
United Kingdom

 

感想

今のところ(2019/6/1 15:10現在)とりあえずアクセスはまだできますし、Google検索にもまだ引っ掛かってきます。おそらく権利者が先に動くか、アクセス過多で落ちるかどちらかだと思います。今までのパターンを踏襲するならば。

今回のサイトの作りからして、模倣というか、そもそも漫画村レベルのものを作ろうとすらしていないんじゃないか、プロトタイプ的な作りで技術的には雑な印象です。

最近は、海賊版サイトができたらネットメディアが一報を流し、運用できないようになるということが、海賊版サイト防止の一つの対策として成立しているような気がしています。

この手のサイトはもうサイトブロッキングまで話がいかなくて、インターネットに詳しい人達でたくさんの角度から調査を受けて運用自体が成り立たなくなるように事実上なっているのではないでしょうか。新しい法律も現時点では不要じゃないかと思います。

 

追記(2019/6/3)

本記事のサイトはブラフで、さらに新しい漫画村が現れた、、、ということで調査しました。

 

www.orangeitems.com