集合的無意識というユングの思想
人間はばらばらに思考しているけれども根底ではみな同じ感覚を共有している、と言う概念を説いたのは心理学で有名なユングです。「集合的無意識」という言葉で説明しています。インターネットもテレビも無く世界でたくさんの人々が暮らしていたのに、なぜか各々で共通の生活様式があったり考え方があったりする。
今自分がなんとなく考えていることも、実は他人も同じようなことを考えていて、もっといえば地球全体で同じようなことを思っていて、それがトレンドになる。そんなことを考えた有名な心理学者がいるので、興味があれば手に取ってみてください。
成功より幸福感大事
一方で、ここ最近(特に今年に入ってから)私も、お金や名誉をおいかけてもきりがなくてどこかで折り合いをつけて自分がどう感じているか、満足しているかを重視するようにしようと思ったばかりでした。
11日にツイッターで四大大会2連勝を支えたサーシャ・バイン氏とコーチ契約解消を発表したことに「キャリアでの成功よりも自分の幸福感の方が大事」と語った。昨季から師事したバイン氏との決別は全豪期間中には既に考えていたという。
グランドスラムを連続優勝しながらも一方で、目先の成功よりも自身がどう感じているかどうか。快適なのか、平和なのか、満たされているのか。この考え方というのは実は2019年のトレンド、つまり集合的無意識の中で世界が大事に考え始めていることなのではないかと思った次第です。
というのも、先週本屋に行って、この本に目を奪われたんですね。
原典:https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784166611942
「一切なりゆき」
「求めすぎない。欲なんてきりなくあるんですから」
本屋でこの本がベストセラーになっていることを目にして、なんとなく日本全体なのか世界全体なのか、どうにも効率ばかり追いかけたせいで人間の幸福感がおいてけぼりになっている。その反動が人の心に色濃く影響がではじめたのではないかと考えました。
デジタルの力で、人の感覚ではついていけないほどすべてが高速化しています。進めた結果どうなったかというと、人の仕事すらデジタルとの奪い合いになっている状況です。だんだん、誰のための技術なのかわからなくなってきました。SNSがなくても人々は今まで暮らしてきていたことを考えると、SNSのために不幸が生まれている事実は見逃せないと思います。
ここ最近では嵐の活動停止や吉田沙保里さんの現役引退もありました。同様に考えさせられています。人々が幸福感を大事にし始めていると。
まとめ
今のシステムが本当に自分の幸せのためになっているのか。あえて経済的成功や名誉より、自分の幸福感を優先する。成功より幸福感大事、2019年になってこの考え方が世界中に急激に浸透しだしているのではないかと思うのですがいかがでしょうか。