orangeitems’s diary

クラウドではたらくエンジニアの日々の感想です。

20世紀末のJPOP全盛期を振り返る | 今のCDがつまらない理由

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何でも入ってるApple Musicで昔の歌を聴きまくる

Apple Musicで、TMN/TM Networkの曲がかなり聴けるようにいつの間にかなっています。昔はCD一枚3000円の時代でしたから、いい時代になったものだと思って通勤時に流しています。そこから派生して、Trf、Globe、鈴木あみ、華原朋美などなど、いわゆるTKサウンド、そして90年代のプレイリストなども手を伸ばしています。

 

進化したのは音楽自身ではなく

当時ですらこれだけ流し聴きできなかったので新鮮なのですが、共通に思うことがあります。歌手の歌が今より不安定です。録音されている音源だけ聴くと今の歌手は相当上手です。整っています。一音も外してませんし拍も正確です。そういう意味では音楽は進化したのでしょう。

ただ、私はこれには大きなトリックがあると思っています。録音技術がデジタル化によって飛躍的に向上しています。1980~1990年代の設備と比べると格段にできることや性能が上がっているのではないでしょうか。最近の歌番組を見ると、口パクが耳につきます。私は歌手のレベルは上がっていないと思っています。昔はそこまでの修正を加えずに、何度か録音したうちいいトラックを採用したのではないでしょうか。現在はなんでも修正できてしまうのでしょう。結果として、最近のCDは歌が整いすぎています。

 

きれいすぎる歌

整いすぎている歌というのは、不思議なもので人の心を動かしません。下手でもいい、歌心というものは別にあって、ドレミファソラシドに乗らない周波数で人の心を動かすようなあ・・、とH Jungle with Tの浜ちゃんの「WOW WAR TONIGHT 〜時には起こせよムーヴメント」を聴きながら思いました。不安定な音程ですが、すごく歌詞と音楽と歌い方がマッチしていて、200万枚売れたのは伊達じゃないと思います。

CDが売れない、ライブは盛況という今の音楽界ですが、聴き放題というビジネスがバラ売りを凌駕してしまったので、なんとなくマーケティングの問題にすり替わっています。しかし、これは違う要素があって、デジタル化しすぎてしまった音楽のレコーディングがライブ感を喪失し、結果として、流通する音楽に消費者が失望してしまっているという理由もあるのではと思います。

最近、カラオケ番組が流行っています。のど自慢の相変わらずNHKの看板番組です。あの生歌の魅力を今の録音技術であったり、歌番組の口パク禁止などであったり、いろいろな分野で活かしてほしいと常に思います。まあ、昔の歌番組の映像などを見ると口パクは昔からあったっぽいですがね。ただ口パクのもとの音源は昔はもっと不安定だったので不自然に見えなかっただけです。

サビだけ生歌、みたいなケースをFNS感謝祭などで見ましたけど、聴いてられないです。むしろ全部生歌にすればいいのにと思います。どうにも音程通りハメないといけないと日本人は神経質に思いすぎているようです。堂々と歌い上げてほしいと思います。そのほうが聴いてて楽しいです。

 

小室哲哉氏が非凡だったこと

小室哲哉氏が1990年代にかけてものすごい力を発揮したとき、歌い手は総じて本当に歌が上手、例えばカラオケで100点を取るようなボーカルは、採用していませんでした。流し聴きして気が付きました。本人自身も歌にはコンプレックスもあったようで、その不安定さをグルーブ感にして和音を当てはめていく、そして周りにも優秀なスタッフがいて管理職としても非凡だったのだと思います。そのすべてがかみ合って、あれだけいい曲ができたんだろうと思います。

今、いい曲(CD)が出てこないのは、音楽の作り手が人間の不完全さを機械で修正しているのではないか、そんな仮説を持っています。おかげで最近は、口パクしない分演歌の方が面白いよなと思っている次第です。

 

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