orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

短期記憶に頼る勉強は定着しない

 

もう30年前くらいになるのかな、中高生だったときの記憶を思い出してみる。

すごく記憶力に頼る派で、おぼえたいことをノートに何度も書いて、記憶した。記憶するのが得意だったので、国語・社会・英語を幹とした文系に進んだ。とは言え、理科も数学も記憶は必要だったのだけど。

社会人になってから、あんな受験勉強をしたかというと全くしていない。子供の頃の学習方法を大人になってやっていないのだから、多分あの学習法は、間違いだったんじゃないかなと今は思う。

大学受験で燃え尽きて、大学に入って何も勉強しなくなる、燃え尽き症候群みたいなことは私の世代はあったのだけど、私も多分その一人だった。大学では、机にかじりついて勉強するなんてことは一度も無かったな。

そして、IT業界に入ってからも。そんな勉強の仕方はやっていない。

いわゆる丸暗記と言うんだろうか、

サブネットマスク、サブネットマスク、サブネットマスク・・・などとノートに書いておぼえるなんて1度もやっていない。

それでもこの業界で25年、生き残っている理由はあるんだと思う。勉強しなかったら追い出されているだろうから。

つまり、記憶する、ということにフォーカスした場合、丸暗記以外の方法があるということになる。単語を何度も書いて覚えなくたって、習熟する方法がある。大学受験のように短期的に記憶して後から忘れていくような記憶ではなく、仕事として使い続けられる長期記憶としておぼえる方法がある。

それは「知的興味」だ。ここはこうなっているのか、面白いな。なぜこれはこうじゃないのだろうか。調べてみよう。IT業界は疑問の連続だったが、疑問を調べれば調べるほど納得が得られ、毎回スッキリした。

もやっとしたことを、手を動かして調査し、納得する。それが楽しい。このプロセスに記憶につながるポイントがあると思う。もともとコンピューターを触るのが楽しいのが幼少のときからわかっていたし、それを仕事にしたというひらめきが、この業界にいる理由となっている。

だから、仕事に来ているんだけど、半分遊んでいるような感覚で仕事に取り組めてきた。個人のお金では触れないような機器、ソフトウェアをいじくれる。じゃあ触ってみるしかないよね、と色々と経験しているうちに、「自然とおぼえた」という知識が圧倒的に多い。

いや、もちろん、20代のころを思い出せば、たくさん入門書は読んだ。そのころはインターネットもあまり情報はなかったので、本が拠り所だった。ただ、本も一度読んだら読み返すことは二度と無かった。読んでいる中で、ああ、あれはそういうことだったんだ、という経験を得られたらそれでいいと思っていた。当時、満員電車の中で読んでたな。今は電車の中で本を読む人減ったね。

本を読むのも知的興味の延長上であり、今は、疑問が浮かんだらすぐにネットで検索。だいたいのことは情報が出てくるし、便利な時代になった。

そして勉強に対する考え方、今もこの通りである。もう、興味のままに仕事をしているだけだ。わかっていることはすでにわかっているし、それでも未知のことが出てくることは楽しいし、この先も、この仕事をしていると思う。

そもそも、ノートに単語を無機質に書き続けるなんて、楽しくはないよね。楽しくないことをやっても、やっぱり記憶には残らないんだと思う。

パッションに働きかけることこそが、勉強のポイント。楽しい、もっと詳しくなりたい、そういう衝動を自分の中に作り出し、それを利用するのがお勧めである。