orangeitems’s diary

クラウドで働くインフラエンジニアの日々の感想です(ほぼ毎日更新)。



N高の経営は、角川やドワンゴの決算に直接影響しない件

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出典:https://nnn.ed.jp/

 

N高の概要

N高は個人的に、大好きな学校なんですよね。もし私が今高校生なら入学していたかもしれません。

小中高の旧来システムは大昔からほとんど基本ルールは変わっておらず、私自身がとても苦痛だったことも相変わらず継続しているようです。

・クラスという社会に強制的かつ物理的に長時間囚われる
・独学すればわかることを、なぜ授業?
・専門の先生がいない部活動ってどうなの

一方で、N高という仕組みが2016年に生まれ、現状を打破するさまざまな取り組みが行われていると聞いています。近頃では、在校生がスポーツ・情報技術などの場で活躍しN高在校生の名前を聞くようになってきました。特に今話題なのが、紀平梨花さんですね。フィギュアスケートの番組を見るたびに(N高)という所属が出るので素晴らしいなと感心していました。

 

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―今年の初めにN高の説明会に来てもらいましたが、進学先をN高にしようと思った決め手は何ですか?
「学校生活とスケートを両立できる学校がなかなかなくて、N高は合間の時間を有効活用して勉強ができたり課題ができたりするので、スケートにも集中できるというのがすごい良かったです」

 

学校内では、先生や生徒はすでにSlackでコミュニケーションをしているそうです。

 

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・生徒同士、担任等との連絡ツールとして利用。
・ネットコースではSlack 上で毎日ホームルームが行われています。
・目的別の部屋のような機能(チャンネル)を通じて同じ趣味の仲間を探して仲良くなれます。

 

学校はITに遅れた化石のような環境で・・、依然として紙のプリントが主流であり・・と言った固定観念はN高では通用せず、むしろ旧来の企業より先進的な環境にあります。ゼロベースから教育を考えた結果と言えますが、旧来の教育システムとの差が激しすぎて驚きます。

なお、いわゆる通信制であるネットコースばかりが有名ですが、通学コースも用意されています。

 

nnn.ed.jp

 

 

nnn.ed.jp

 

ネットで「なければいけない」というのも固定観念ですから、通学の形も含めて最適化していくという試みもぬかりないと思います。

ホームページによると2019年1月現在で7,875名の生徒がいらっしゃるということで、新しい教育の形が体現していて素晴らしいなと思います。

また、2019年4月より、中学生向けの通学コースが開設されるとのこと。新宿、秋葉原、江坂にキャンパスができるそうです。

 

カドカワの決算にN高が含まれない理由

先日、カドカワのグループ体制刷新が話題になりましたが、どこにもN高の話題が含まれていません。N高自体は「角川ドワンゴ学園」の運営なので出てきても不思議ではないですがなぜでしょう。N高の経営がうまくいくと、カドカワの決算に好影響を与える‥と思ったら違うようです。

この答えは、学校法人というキーワードにありました。角川ドワンゴ学園は株式会社ではなく学校法人なのです。

学校法人とは、なんでしょう。きれいにまとめられた記事を紹介します。

 

www.shidaikyo.or.jp

ギモン③
 「学校法人」はどうやって創るの?

・基本的には、創設者が志の高い教育への想い(建学の精神)を実現するために、私財を投げうって私立学校は創設されます。学校には必要な土地・建物・設備・人員等が法律で決まっていますから、これらの費用を全て創設者が揃えます。これらの財産は「寄附」と看做されるため、学校法人の定款を「寄附行為」と呼びます。
・また、仮に財政状況が悪くなっても、法律によって、企業が事業を潰すようには大学を潰すことができません。また、解散しても、創設者のもとには施設・設備などは返ってきません。

 

上記のように、カドカワグループにて寄附を行った結果作られた学校法人であるという事実です。したがって、いくらN高の経営がうまくいっても、カドカワの経営成績には連結しません。

なお、学校法人自体は、経営に支障のない範囲で収益性を求めてよいとされ、その結果は関係者の給与であったり、施設、カリキュラムの充実といったところで還元されていくとされています。

なお、寄付の状況ですが、直接的には株式会社ドワンゴから学校法人角川ドワンゴ学園への寄付金として行われています。カドカワ株式会社の連結決算書にそのままその寄付金の金額が記載されているという処理です。

学校法人角川ドワンゴ学園の関係者には角川・ドワンゴ関係者が並んでいますので、間接的には利害関係があるものの、基本的には無関係です。もちろん、通常取引としてシステムを導入したり、ソフトウェアを購入したり、ということはありますので、独立した取引者としての関係は存在します。

 

学校法人だから安定するN高の今後

学校法人は、株式会社と違って利益を追求することが主目的ではありません。そのため補助金や税金の減免措置を受けることができます。

そのため、株式会社である角川やドワンゴとは全く独立した組織であり、そのため仮に角川やドワンゴが株式会社として不調に陥っても無影響である点は安心できると思いました。

N高のコンセプトや社会意義は非常に優れていると個人的には考えていて、社会への問題提起として素晴らしい存在意義があると思います。ぜひ、カドカワやドワンゴはN高を起爆剤に新ビジネスを展開してほしいなと希望します。