楽天市場が見にくい
暇を持て余したので、久しぶり(10年ぶりくらい?)に楽天市場のページをパソコンでのぞいてみました。
結果、相変わらず、1ページに大量の情報が掲載され、縦スクロールで下に下に流れていくデザインでした。これはもうずっーっと変わってないですね。楽天市場の登場当初は私も使っていたので記憶にあるのですが、基本は何も変わっていないように思います。
しかも、断然見にくい。昔から変わらないのになぜこんなに見にくいのだろうと思って考えたら一つわかったことがありました。
考察
昔私が楽天市場を使っていた時に利用していた画面の解像度は、1024 x 768でした。縦と横の比率は、横が縦に対して1.33倍でした。ところが今の画面の解像度は1920 x 1080です。横が縦に対して1.78倍です。しかも縦の部分には、アドレスバーやタブ、Windowsのタスクバーなどもあり、もっと制限されています。
結論として、最近のPCの画面は、縦方向より横方向の情報が断然多くなっています。
もっと具体的に説明します。これは楽天市場で食品ジャンルにおいて最もランキングの高い商品のページです。カニの季節ですね。
私のデスクトップ画面のキャプチャーですが、縦方向については1080ビットの幅に対して、タブやアドレスバー、タスクバーのために表示範囲が狭まっていることがわかります。一方で横方向は制限を受けていません。この状況下で、楽天市場は縦のバナーを両サイドに置き、それでも画面を埋めきれなくて、2ペインにしたうえで左のペインにさらに長方形のバナーをたくさん貼っています。
この商品における、実際の商品説明は中央の青の四角形の面積しかありません。この記事を延々と縦スクロールで読んでいくことになるので、視野に対してあまりにも制限を受けており、「見にくい」と思うに違いありません。
改善できない事情
基本的になんでページの下部に横長バナーを貼るのかなあとは思いました。それは置いておいても、現在のPCの画面は横長なので、縦スクロールではなく横スクロールの方が本来だと思います。
ただ、そうはできない事情があるようです。
これはiPhoneで表示した例です。私が使っているiPhone 7の解像度は、750 x 1,334です。縦の方が長いのです。逆に縦の方が横より1.78倍長いのです。
この状況であれば、楽天のページ構成は逆にメリットになります。下に下に情報が流れていくのでごくごく自然ですし、購入手続きボタンが下に必ず表示されるので、気に入った時点で購入行動を起こせます。
楽天市場では、現在スマホ経由のアクセス数が、全体の77%以上になったと、夏の楽天EXPO2017の講演で三木谷さんから正式に発表されました。
なんて記事もあり、もうPC経由の購買行動は半ば無視して、スマホで表示されたときのイメージを最優先することを露骨にやっているような気がしてきました。
楽天は、モバイル通信へ参入することが発表されていますが、もはやモバイル経由の購買行動がメインとなる中で、参入せざるを得ないということだったんだなあということを今さらながら思います。
PCのモニタを縦にする時代なのかなあ
無理やりモニターを縦にしてみたら・・、ああ見やすい。
スマホとPCの画面サイズの問題は、このように、どちらを取るか、みたいな話になっているんでしょうね。レスポンスデザインのように両立するやり方もあれば、楽天のように最早切り捨てにかかっているというのも一つの考え方で、考えさせられます。
できれば、PCでも最適化してほしいなあとは思いますけどね。